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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.25 GW合宿の話 (4)(2/4)
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只事ではない雰囲気と緊迫感

「え?何、何の騒ぎ?」

この雰囲気に、この緊迫感。
始めは分からなかったキィだったが、志摩たちを見て只事ではないことに気付く。

「エッチ。何あったの?」

「キィちゃん、こんな時にでもエッチ言うのやめて。」

なので一緒にいたエーチに事情を聞いて、この騒ぎを理解する。
エーチは四人一緒に出来ないなら自分が降りようとしていた。
志摩は二人ではなく四人で務めて欲しかったから真昼を説得しようとしていた。

「キィちゃんは、どう思う?」

「どうって?何が?」



ニ対一に別れた意見

「僕、別に嫌でも何でもないんだけど・・・。寧ろしましまちゃんやエッチたちが言ってることのが、よく分からない。」

けどキィは、そんな二人とは違う意見を述べる。

「だっててっちゃん言ってたじゃない。これは小さな小さなオーディションだって。だから僕、選ばれたくて頑張ってたわけだし。」

それは本当に二人とは正反対。
彼はきっと初日の頃から。いや、説明会の時から、こGW合宿に隠れていた趣旨が分かっていたのかもしれない。

「キィちゃんはずっと最初から凄かったよね。だからこそオレはオレ以外が選ばれるならー・・・。」

「それを肯定したら、ここまで頑張ってやってきた意味なくなって無駄になるんだよ。それでいいの?」



エーチとキィの言い合い

「今まであんなに教わってきたのに、それでも言うの?」

ぶつかり合う二つの意見。
エーチもキィも真剣だったからこそ、その摩擦はどんどん熱していく。

「僕からしたら、それなら最初から参加するなって感じだよ。そしたら始めから僕ら三人からってなったじゃない。」

「・・・!」

「待って、キィちゃん。それは言い過ぎ!」

すかさず志摩が真昼から離れて間に入ったが、二人の言い合いは彼にも止められなかった。

「それにこれってクロスカルテットにとって初めての仕事でしょ?そんなことを理由で蔑ろにしていいの?せっかく貰えたお仕事なんだから、ちゃんと最後までその期待に応えようよ。」



エーチとキィの言い合い 2

そんなキィに返すはずの言葉を返せずに飲みこんでしまうエーチ。

「この合宿で、エッチは友達作りに来たの?仕事をしに来たの?どっち?」

「・・・・・・・・・。」

言われて気が付くこともあれば、言われなければ気付けないことだってある。

「リライトが本来は休んでるオフの時間を、僕らクロスカルテットに使ってくれてるのに。忙しい中で暇な僕らに合わせてくれてるのに、それでもそういうこと言うの?」

「・・・・・・ぁ。」



エーチとキィの裏側で

クロスカルテットはデビューもしてなくてGW合宿がメインだったけど、リライトは違う。
彼らはもうじき新曲リリースを控えた大事な時期。
合宿が終わった後に入ってた取材や撮影、収録等の宣伝活動がメインのお仕事。
本来なら休む時間を使って、この合宿に参加していたのだ。
たったクロスカルテットの四人から二人のバックダンサーを決めるためだけのために・・・。

「Why?キィがあぁ言ってますが、ユウはどう思います?」

「100%まひるんの嫌がらせ。」

「デスよね〜。」

もちろんイブもユウも真昼もこの場にいたから、キィの言葉は全部聞いていた。
けどリライトがGW合宿に参加していた理由は他にもあるようで、

(ごめんなさい、キィちゃん。胸が痛いです・・・。)

キィの言葉に、一番反省していたのは何故か真昼だった。



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