≪ top ≪ main

CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
はじめから読むページから読むしおりから読む


Act.24 GW合宿の話 (3)(2/3)
]  [目次へ]  [

5−1−2=2

「とりあえず偽物連呼するの止めようか。偽物じゃないし、いろんなところから怒られそうだから止めて。」

こうなってしまえばもう説明するより、さっさと作って食わせた方が早い。

「それじゃあお言葉に甘えてキィちゃんキッチン借りるね。」

これ以上、時間もロスするわけにもいかないから、志摩はキッチンへと急ぐ。
しかしボケた二人はまだまだ不安だったのか。

「待って!しましまちゃん。やっぱり僕も行くー!しましまちゃんがちゃんと作れるか監視するよ。」

「あ!オレもオレも!志摩ちゃんが作ってるとこ見たい!」

ガヤガヤと騒がしいまま志摩について行くかのように追って出て行く。
なのでここに残ったのはアズとエヴァ。喧しい二人がいなくなっただけで瞬く間に静かになった。

「えいちゃんもきぃちゃんも終わったばかりなのに元気だね。」

「頼むからもう少しだけでいいから静かにしてほしい・・・。」



待機する平和組

「えばは行かなくていいの?」

「あまり人数多いとかえって志摩さんに迷惑かけそうだから、俺はいいよ。」

「そっか。じゃあボクもこっちにいようかな。」

アズとエヴァしかいなくなった少しの間。
エーチとキィが向かったから自分らは行かなくても大丈夫っと任せて、二人は大人しく待つことに。

「・・・ふぁ。」

「眠たい?ご飯まで少し寝てる?」

「ううん。ごめんね。欠伸ばっかりしちゃって。」

「いや・・・っ、いいよ。気にしなくても。謝ることでもないし。」

アズの欠伸がエヴァにも伝染。お互いに欠伸をしちゃったけど、静かになった時間はこの平和を齎して保つかのように、ゆっくりゆっくりと流れる。



小さな映画館だと見れない映画がある

ご飯が出来るまで、二人は今日のレッスンのおさらいをすることにしたようだ。
ほぼエヴァが見ている形となったけど、アズもしっかり最後まで踊れていた。

「えば。ここの次の振り付けって、こうであってる?」

「そうそう、そんな感じ。」

欠伸ばっかりな不調な状態でも、一通りの振り付けがちゃんと覚えていられたことに一安心。
その途中、

「そうだ。そっちの映画館って、アズ詳しい?」

レッスンとは無関係な話題を。エヴァがふと何かを思い出して話し始める。

「え?」

「見たい映画があったんだけど、こっちの映画館じゃやらなくて・・・。ホームページ見たら隣町のそっちの映画館ならやるみたいだから、どんなところか気になって。」

「・・・・・・。」



なので映画館が大きいと凄く羨ましい

「うん。凄く大きくて綺麗な場所で、ちゃんと前の人の頭も邪魔にならないようになってるよ。」

「あ、そうなんだ?」

「・・・・・・・・・。」

今はゴールデンウィークの真っ最中。
話題作の映画も多く上映されて、映画館に遊びに行くにももってこい。
その話をエヴァから出て、気になっているアズ。

「えっと・・・。それ、ボクも一緒にしてもいい?」

「え?」

「映画館。駅から離れてるし、ちょっとややこしい通りもあって、えばが迷ったりしたら大変だから。」

自分も行きたくなった模様。
けどエヴァにもエヴァの都合がある為、おずおずと少し遠慮気味にそれを遠回しで伝えるが、『行きたい』っていう気持ちがモロ表出ている。

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」



リアルタイムだと10月ごろの予定です・・・

「そうだね。アズが良ければ一緒に行こっか?」

するとエヴァは二つ返事で頷き、一緒に映画館へ行く約束を交わす。

「うん。うん。」

「あ、やっぱ待って。こっちもうじきテストだからー・・・、ちょっと先の話になるけど大丈夫?」

「うん!うん!」

そしてアズはいつでも大丈夫とのことだったので、日付や時間はエヴァ側に合わせる形となった。
その他、詳しいこともこの後の二人のやり取りで決まっていく。

「ありがとう、えば!ボク、すっごく嬉しい!」

「俺の方こそありがとう。アズが一緒なら俺も心強いよ。」

アズとエヴァの映画館の話は、もう少しお待ち下さいね。



志摩について行った喧しい組

アズとエヴァがイチャついてた一方その頃で、カレーを作りに行った志摩とついて行ったエーチ・キィの三人はと言うと・・・。

「そんなにじっくり見られてたら逆にやりづらいよ、キィちゃん。」

「だから言ったでしょ?僕はしましまちゃんがちゃんと作れるか監視するって。」

「キィちゃん。志摩ちゃんなら大丈夫だから、こっちでサラダ作るの手伝って?」

さっきと変わらずガヤガヤと賑やかなまま。
志摩はカレーを作り、キィはそれを監視していて、エーチはサラダを勝手に作ってお手伝いをしていた。

「えー!しましまちゃんが、もしものことやって失敗したらどうするのさ。」

「もしもって何?なんないって。だってカレーでしょ?カレー失敗するなんて滅多にないから大丈夫だって。」



作者はカレー失敗したことあります

レタスを手でちぎってビリビリ。
キュウリを包丁で切ってトントン。
一緒にトマトもトントンと、食べやすく角切る。

「大丈夫だよ、キィちゃん。オレもよくカレー作るけど、失敗したことないから。」

「え!?エッチもカレー作ったことあるの!?」

「普通にあるよ。アズはよく分からないけど、カレー好きだって言ってるから作ったことあるんじゃないかな?エヴァも勿論っていうか絶対あるだろうし。」

「・・・それって僕でも作れそう?」

「覚えればキィちゃんでも作れるんじゃない?あとエッチじゃなくてエーチだからねキィちゃん。何回も言ってるけど間違えないで。」

包丁は主にエーチが扱い、手で出来ることはキィがやっていた。
二人とも駄弁りながら協力し合い、お皿に盛り付けてドレッシングをかけて、一つのグリーンサラダを作る。

「え!?それホント!?あ、それならしましまちゃんにが作ってるところ、ちゃんと一から見て覚えればおけばよかった・・・。」

「大丈夫だよ、キィちゃん。オレで良ければ今度教えること出来るし、エヴァにも頼めば教えてくれるだろうし。」



]  [目次へ]  [
しおりを挟む



BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -