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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.18 大人たちの危ない話(後編)(1/3)
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朝チュン

「・・・・・・。」

外から聞こえるスズメの鳴き声。
目を覚ましたら朝を迎えていた今日。
気が付いた志摩は今、自分に置かれた状況に顔を青く染める。
何故なら、

(えッ!?ここドコ!?!?)

知らない部屋、知らない天井、知らないベッドの中で目覚めたからだ。
頭はガンガン痛むし、気持ちが悪くて胸焼けもヒドイし、なんか体もあちこちズキズキ痛い?
でも一番ヒドイのは、今の自分の格好だった・・・。

(なんで俺、裸で寝てんの!?)



おはよう

全裸な自分の姿を不思議に感じながら、寝ていた体をゆっくり起こす。
すると、

「やっと起きてくれました?」

「!!!」

同じ部屋から聞こえた一つの声。
そっちに目を向けると、そこにはソファーに腰かけて小説を読んでいる志摩より年下だけど上司の真昼の姿があった。
彼を見た途端、理由も分からず志摩の心をドキッと小さく高鳴らせる。

「起きたならさっさと何か服着ていただけませんか?いつまでも人の布団で、そんなはしたない格好でいないでいただけません?」

「あ・・・、はい。」

けれど真昼の口調は何故か刺々しくて攻撃的。
昨日と打って変わった態度に恐縮してしまう。



ゆうべはおたのしみでしたね?

昨夜、酔い潰された志摩は真昼に介抱され、彼の自宅に泊めさせてもらったことを知る。
それで知らない部屋、知らない天井、知らないベッドで目が覚めたんだ・・・。

「なるべく早く出てって下さいね。真島さん今日はお休みのようですが、僕はもうじき出勤時間なので。」

「は、はぁ・・・。」

ただ一つ分からない謎。
何故、自分があんな格好で寝ていたのか。
その事実は掘り起こさない方が、互いにとって身のためかもしれない。
けれど知らないままでいるのも嫌だ。

「真昼・・・、さん。」

「はい?」

「ゆうべはおたのしみ「してないですからご安心を。」



未遂事後

性癖の悪さに自覚はちょっとある。
けれど酒癖の悪さには自覚がない。というか記憶が飛んでしまうから分からない。
なので三杯以上は飲むなと周囲から注意を受けていた志摩。

「俺、真昼さんを犯して「ないですからご安心を。」

妙な夢を見たあれは本当に夢だったのか、それとも現実だったのか。
図々しいと思いつつ、昨夜にあった出来事の真意を真昼に尋ねる。

「俺、真昼さんをメチャクチャに「されてないですってば。」

「俺、真昼さんとセック「いい加減にしていただけませんか?止めたいんですけど、この会話。」

全部の質問に全否定で返ってきた答え。
ああ、よかった。本当に何事もなかったんだ。

(本当の本当に・・・?)



笑顔の向こうに

「昨夜のこと、あまり思い出させないで下さいよ。こっちは本当に大変だったんですから。」

「やっぱり俺、真昼さんを食べ「てないですって。いいから早く服着て、さっさとその短小しまって下さい。」

「短しょッ!?」

志摩のしつこいセクハラ質問に、グサッととどめを刺す真昼。
それを異性に言われるのもキツイが、同性にしかも年下に言われるのもキツイお言葉。

「お酒を強要したのは僕なので、そこは謝ります。・・・でも。」

「でも?」

「真島さんにどれだけ謝られても、僕は貴方を一生許す気ないので悪しからず。」

「ご、ごめんなさい・・・。」

そして静かに怒る笑顔に、並みならぬ恐さを覚えさす。



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