「大丈夫ですか?真島さん。」
「潰しておいて『大丈夫ですか?』はないと思うよ、まひるん。」
精算を済ませ、電話で呼び寄せたタクシーを待つ三人。 数分後、一台のタクシーがお迎えにやってきたのだが。
「あの、本当にいいの?まひるん。」
「はい。真島さん潰してしまったの僕なので、責任もって送り致しますよ。」
「うーん・・・。でも、なぁ・・・。」
「徹夜先輩、意外と弟さん思いなんですね?大丈夫ですよ、心配しないでください。」
「いや。そういうことじゃないんだけど。」
そのタクシーに乗ったのは真昼と志摩のみ。 酒に潰れた志摩を介抱し、志摩の実家まで送ってくれるそうだ。
「それではお先におやすみなさい、徹夜先輩。」
そんな二人を見送りながら、あることが気になっている徹夜。 真昼を心配しつつ、彼は一人で自宅へと歩いて帰って行った。
「・・・どうしよう。やっぱ言っておくべきだったかな?」
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