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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.18 大人たちの危ない話(後編)(2/3)
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怖かったのは本当の話

ようやく服を着た志摩。
そんなわけで昨夜は本当に何事もなく、真昼の言葉から未遂の事実が証明される。

「もうあんな目に遭うのは懲り懲りというか二度と嫌です。・・・真島さんいきなり全裸になって、すごく怖かったですから。」

「・・・ごめんなさい。」

「一生、許しませんから。真島さんなんて。」

けれど真昼の不機嫌な口調は、少し震えていた。
どうやら怖い思いをさせてしまったのだけは事実のようだ。

「本当にごめんなさい。」

「知りません。真島さんなんて。」



一生、許されないなら

酔っぱらっていて覚えてない未遂事後。
けれど上司を。いや年下の男の子を襲いかけてしまったのだ。

「なら俺、真昼さんとお付き合いするしかなくないですか?一生、許されないのなら、けじめとして責任とって償うしか。」

「は?嫌ですよ、そんなの。」

「即答でフラれた・・・。」

「当たり前じゃないですか!そんないい加減、嫌に決まってます。・・・ちゃんと僕のこと。」

「え?今、最後なんて?」

「真島さん最低だから嫌だって言ったんです。」

生まれた罪悪感は、さらに心を重たくさせた。



気になる問題

にしても気になった問題は、まだ解決してない。
真昼はどうやってオス喰い狼から逃れたのだろう。

「こんなこと尋ねるのもアレだけど、俺からどうやって逃げたんですか?」

「その話題から、もう離れたいんですけど・・・。」

「や。だって気になりますし。」

それを訊いても、やはり素直に答えてくれない。
が、すぐに証明されたのでした。

「じゃあ別の質問いいです?」

「え?」

「真昼さん体のドコかに変な模様のホクロか痣みたいなのあります?そこだけ妙に頭に残ってて、夢だったのか夢じゃなかったのか分からなくて。」

「・・・ッ!」

彼の怒りを買ったおかげで。

「真島さん。人って殴られると記憶消えるってご存知です?」

「え?」

彼の強烈な怒りの拳が左頬にヒットしたおかげで・・・。
ものの見事に、文字通りに、ぶっ飛ばされたのでした。



鬼強まひるん

「嘗められるのが大っ嫌いだったので、学生時代から武道を嗜む程度でやってまして。」

「嗜む程度で黒って・・・。」

話を聞くと真昼は襲われかけたあの夜。
急所を強打して怯ませた直後、お腹に数発の拳を入れたのちに蹴りのコンボを食らわせて蹴り飛ばして、オス喰い狼を撃沈させたとのこと。

「急所を強打って本当は良くないんですけど仕方ないですよね。こちらも正当防衛だったわけですから。」

「どおりでさっきから体がズキズキ痛むのか・・・っ。」

真昼の部屋には空手や柔道やらの賞状やトロフィーが棚に並んでいたのを、今頃になって目に入る。
人は見かけによらないというか、なんというかというやつだ。
一言で言えば、まひるんは恐ろしい子だった・・・。



完璧主義者の年下上司

「はぁー・・・。頭痛いし、気持ち悪いし、胸焼けもヒドイし、誰かさんのせいで体もすごい痛い。」

「体は自業自得じゃないですか。」

二日酔いの効果で、体はすごく怠く、気分も上がらない。
ミネラルウォーターと胃薬貰って、少しでも気を紛らわせ・・・られたらいいのに。

「僕のせいでもありますが、そんなに辛いですか?二日酔いって。」

「え?真昼さん、あれだけ飲んでたのに平気なんですか?」

「お酒で具合悪くなったことは一度もありませんね。・・・まぁ、今は別の意味で頭痛いですけど。」

「酒豪な上、二日酔いしたことないって、どんな体してるですか!?」

真昼はまだ怒っていたものの。結局、志摩がそんな状態だったから強制的に追い出すことはなかった。
しなかったのか、出来なかったのかは真昼本人に訊かないと分からないけれど、でも自分の出かける時間になる最後の最後まで志摩を看ていてくれていたのでした。



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