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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.16 志摩とアズの二人の話(3/3)
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寄り道カフェテリア

「今日はすごく楽しかったよ。お買い物に付き合ってくれてありがとね、しまちゃん。このマグカップは誕生日にプレゼントするから。」

「こちらこそありがとう。そのマグカップは、ぜひ家宝にするから。」

「やだ。ダメ。ちゃんと使って。事務所で使って。」

「えー。」

そんなこんなでアズとの買い物終了。
このまま帰ってしまう前に、カフェテリアにて寄り道を。

「アズ。お礼に何か奢るよ。」

「ほんと!?」

「何が飲みたい?」

そこでアズに何かを奢ることにしたのだが、

「アイスコーヒーでいいかな。あ、ミルクもガムシロもなくて大丈夫だよ。」

「・・・え。」

まさかなチョイスに意外性バッチリで固まってしまう。



ん・・・?

とりあえず申された通りの品物を。
自分用のホットコーヒーと、アズがリクエストしたアイスコーヒーを注文して持っていく。

「・・・ブラックでいいの?」

「うんっ。」

「本当にいいの?だって、コレ苦いよ?」

「全然平気だよ。ボク、ブラックでしか飲まないもん。」

「・・・意外と大人なんだね、アズ。」

激辛好きといい、コーヒブラックOKといい。
ほわほわとした可愛い見た目の割には、男の子らしい好物が多いと知った一日。

「よくね、えばと逆だねって言われるんだ。えば、コーヒー駄目だから。」

「・・・ん?」



前回へ繋げる話

「そういえば、えば大丈夫だったのかな?昨日。」

「え?え?え???」

「今日、学校休んじゃったみたいだし心配だよね。あんちゃんが既に行ってそうだけど、ボクもお見舞いに行こうかな。」

アズの一言で、志摩は昨日の言動を思い出す。
エヴァに珈琲を飲ませたあの時のことを・・・。

「待ってアズ。エヴァって珈琲ダメ、なの?」

「うん。そうだよ。あれ?しまちゃん知らないの?」

そのことを正直にアズに話す。
すると『なるほど』と小さく頷き、エヴァの体調不良の原因を教えてくれた。

「えば珈琲飲むと目眩したり、お腹下したり、気持ち悪くなったりで、具合最悪になっちゃうみたいなの。」

「ああ、そうだったのか。そうとは知らずに飲ませちゃったよ、昨日・・・。」

昨日のレッスンを早退したのも。
今日、学校を休んでしまったのも。
全て自分が飲ませてしまった珈琲が原因だ。
・・・あぁ、どうしよう。



前回へ繋がる話

そんな困っていた志摩に、アズからアドバイス。

「紅茶がいいよ。えばには、ミルクティー。ダージリンが好きみたい。」

「え?」

「えば、ボクと逆で甘党だから。だから具合よくなったら飲ませてホッとさせてあげて。きっとえばも今すごく後悔してると思うから。」

「・・・ミルクティー。」

さすが普段から一緒にいるだけあって、その助言が凄く適切に聞こえた。
エヴァが甘党だなんて意外だな・・・。
とりあえず事務所に帰ったら、エヴァの見舞いに行かないと!
そうして前回のあの続きへと繋がるのでした。



またデートしてね

「それにしてもアズ、今日は欠伸しなかったね。」

「しまちゃんの前でしないようにしてただけだよ。実はコッソリ・・・ふぁ。」

「あ。」

「・・・あ。出ちゃった。エヘヘ。」

こうしてアズとのお出かけは終わり、志摩が運転していた車はアズを乗せて、再び事務所へと帰る。
本当はアズを自宅まで送ってあげたかったのだが、またもや断られてしまったため断念。

「今日は、しまちゃんとでーとできて凄く楽しかったよ。」

「そ、そっか。」

それでも志摩にとって今日一日は、とてもとても至福すぎた一日なのでした。

「またよかったら、ボクとでーとしてね。」



『CRO×QUAR』第16話を
読んでいただきありがとうございます!

今回は主人公とアズのお話でした
話の時系列順で表すと・・・
エーチ→キィ→エヴァ(前半)→アズ→エヴァ(後半)
こんな感じになります


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