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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]
登場人物紹介
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Act.16 志摩とアズの二人の話(1/3)
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時系列はちょこっと前 | 今回は前回の話でエヴァが体調を崩してた時の間のお話。
「しまちゃんいたいた。」
「ん?あ、おはよー。この時間に珍しいねアズ。」
「しまちゃん。ボクとでーとしない?」
「え!?」
平日の真昼間。 私服姿で事務所に一人訪れたアズ。 志摩を見つけた途端に何の変哲もなく、ニッコリとした笑顔で誘ってきた。
(い、今の聞き間違え・・・じゃないよな!?)
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デートとは | なにこれドッキリ!? ドッキリ仕掛けられてるの?
「で、で、で、どぇーとぉって???」
まさかな展開に、志摩はアセアセ焦っては噛みまくり。
「うんっ、でーとだよ。ボクとしまちゃんで。」
「あ、いや、デートってあの・・・っ。」
「あれ?『でーと』のこと、てっちゃんから教わったんだけど、ボク何か間違えてる?」
けれどアズは何か勘違いしている模様?
「いや、間違ってないよ。一緒に行こうか、デートに!」
「やったやった。」
ナイス勘違い! イエス勘違い! それを利用した志摩は、こうしてアズと二人で一緒に出掛けることとなった。
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アズとお出かけ | 「そういえばアズ。今日、学校はどうしたの?」
「今日は創立記念でお休みなの。だからサボりじゃないよ。」
「へぇ、そうなんだ。」
「宿題も昨日のうちに終わっちゃって、ヒマしてたんだ〜。」
キィに続いて、今度はアズとお出かけ。 しかも徹夜からのパシリ関係ではなく、アズからの誘い。
(あぁっ、仕事続けててよかった・・・!)
嬉しさのあまり弾む心。 今までの苦労が報われた瞬間だった。
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アズとお出かけ 2 | けれど志摩は今、勤務中。 無断で出掛けたら、こっぴどく徹夜や他の社員に叱られるので、ホワイトボートに『外出してきます』と書き残す。
「車だすよ。どこ行くの?」
「うんとね、今日は百貨店。デパート行きたいの。」
「何か買うものでもあるの?」
「うんっ。」
こうしてアズを乗せて、一緒に繁華街のデパートへ車を走らせた。
「安全運転でよろしくね、しまちゃん。」
「もちろんだとも!」
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至福なひととき | 「すっかり春だよね〜。日差しもポカポカ。」
「そうだね。でも今日は、ちょっと暑い方だね。」
運転席は志摩。 助手席にアズ。 これは志摩にとって、何とも言えない嬉しすぎるシチュエーション。
「ボク、季節の中で一番、春が好きなんだ♪ぽかぽかで気持ちいもん。」
「そ、そっか。」
「しまちゃんは何の季節が好き?」
「俺?俺はー・・・、俺も春かな。」
「わぁっ。一緒だね。嬉しいな嬉しいな。」
今までに感じたことのない至福を覚えながら、今まで以上に安全な運転を心掛けるのでした。
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今日のアズテンション | (今日のアズ、テンション高いな〜。まだ欠伸ゼロな上、おねむでもないなんて。)
車で向かっている間も、アズとのお喋りが弾む。
「ねぇねぇ、しまちゃん。しまちゃんは何色が好きなの?」
「色?んー・・・。あんまり色に拘ったことないからな。無難に黒とか?」
「わぁっ。てっちゃんと同じこと言った。やっぱしまちゃんとてっちゃん兄弟なんだね。」
「え!?」
「色は違うんだけど。てっちゃんもあんまり色に拘ったことなくて、無難に白選ぶことが多いんだって。」
(アレが白選ぶとか似合わな過ぎだろ!!)
何気なく他愛のない会話でも、幸せいっぱい。
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