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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.15 志摩とエヴァの二人の話(3/3)
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エヴァ復活

それからまた次の日。
学校が終わった夕方頃、エヴァがまた事務所に顔を出してくれた。
体調はすっかり良くなったようで何より。

「一昨日はすみませんでした。かえって志摩さんにご迷惑お掛けしたみたいで。」

「いやいや、こっちこそ。でも珈琲ダメだったのなら言ってくれればよかったのに。訊かずに出した俺も俺だったけど。」

にしても何故、エヴァは飲めない珈琲を飲んでしまったのだろう。
それをズバリと訊いてみる。

「それはー・・・、志摩さんにせっかく淹れていただいた珈琲だったので。・・・残すなんて失礼な真似出来なくて。」

アリカの話を先に聞いたからかな。
エヴァの優しさが仇になってしまったのが分かる答えだった。



エヴァとの約束

「珈琲を飲むこと自体が久しぶりだったので大丈夫かなとも思ったんですが。結局、ダメでした。」

「そっか・・・。」

その気持ちは凄く分かる。
分かるんだけれども、気をつかわれすぎるのもなんだかな〜って思ってしまう。
普段ここまでつかわれたこともないしな。

「でももう無理なことに無茶はしないように。ダメなことはダメで全然いいからさ。」

「・・・はい。アリカさんにも同じことまた注意されましたから気を付けます。今回ばかりは本当に身に沁みましたので。」

だから俺はあえてエヴァに伝える。
これから先、無茶ぶりな仕事を受けることもあるだろうけど、無理はしてほしくなかったから。



リベンジ

「さてと、またお茶淹れてくるね。」

「え!?いや、お構いなく。今日も突然来たわけですし。」

「いいからいいから。待ってて。」

話が落ち着いたところで、また給湯室のキッチンに向かい、今度こそリベンジを。
無難にお茶を選んでもいいのだが、やはり喜んでもらえるものを出したい。・・・お詫びも兼ねているわけだし。

(・・・よし!)

だから入手したばかりの情報を頼りに、エヴァが喜びそうな飲み物を持っていく。

「はい。ホットミルクティー。ダージリンでよかったかな?」

「・・・アズから聞きました?ひょっとして。」

「あ、ばれた?」



知った情報は次回で

「エヴァが甘党って聞いた時はビックリしたよ。」

「よく言われます、それ。アズとイメージ逆だって。」

エーチがココアなら、エヴァは紅茶。
甘いミルクティーが特に好きなんだって。

「・・・美味しい。」

「よかった。」

「今度こそエヴァに美味しく飲んでもらえて、ホントよかったよ。」

「あ・・・。この間と逆になってしまいましたね、それ。」

好きなことと、苦手なこと。
優しい性格の裏に、短所も隠れていること。
エヴァの知らなかったことを色々と知った、そんなお話なのでした。



『CRO×QUAR』第15話を
読んでいただきありがとうございます!

今回は主人公とエヴァのお話でした
ダージリンならミルク
アールグレイならレモン
でもよく飲むのはミルクココアな作者です


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