それからまた次の日。 学校が終わった夕方頃、エヴァがまた事務所に顔を出してくれた。 体調はすっかり良くなったようで何より。
「一昨日はすみませんでした。かえって志摩さんにご迷惑お掛けしたみたいで。」
「いやいや、こっちこそ。でも珈琲ダメだったのなら言ってくれればよかったのに。訊かずに出した俺も俺だったけど。」
にしても何故、エヴァは飲めない珈琲を飲んでしまったのだろう。 それをズバリと訊いてみる。
「それはー・・・、志摩さんにせっかく淹れていただいた珈琲だったので。・・・残すなんて失礼な真似出来なくて。」
アリカの話を先に聞いたからかな。 エヴァの優しさが仇になってしまったのが分かる答えだった。
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