それからクロスカルテットの皆が寝に入った夜。 志摩は睡魔と闘いながら、徹夜からの連絡を待っていた。 その時、
「志摩ちゃん、まだ起きてたの?」
「あれ。どうした?エーチ。」
エーチが静かにやってくる。
「疲れてて眠たいはずなのに、なんか目が冴えてきちゃって・・・。」
どうやら慣れないベッドで眠るタイミングを逃してしまい、今までも起きていたようだ。
「はい。ココアでよかった?」
「うんっ。ありがとう、志摩ちゃん。」
眠れないエーチにはホットココアを。 起きてなくちゃいけない自分にはホットコーヒーを。 エーチと一対一で話すのは、これが初めて。 クロスカルテットのリーダーとしても、一度ゆっくり話してみたかった志摩。 なのでこの機会にエーチが眠たくなるまで、話に付き合うことにした。
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