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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.8 クロカル初合宿の話(前編)(3/3)
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実食

「んんんッ!肉柔らかッ!」

キィのは、今まで食べたビーフシチューの中で一番ウマいビーフシチューだった。
牛肉がこんなに柔らかく、口の中に入れただけでとろけた食感は生まれて初めて経験する感覚。

「カレーはレトルトでも美味しいね。」

アズのは、本当にただのレトルトカレーライス。
志摩のお気に入り効果が隠し味となり、どこまで補正されるのやら。

「あ、これお袋と同じ味!」

エーチのは、実家でも食べ慣れた味の親子丼。
先の二つの味が強かったけれど、それに負けることのない優しい味だった。

「あれ?苦くない!?ゴーヤなのになんで!?」

エヴァのは苦手なゴーヤをメインで使ったサラダ。
箸を進めるのに少し勇気がいたけれど、ゴーヤ独特の苦みをあまり感じることなく美味しく食べられたことに驚きが隠せなかった。



結果発表

「しましまちゃん。一番誰?一番誰!?」

全ての試食が終了。
四つの料理から一番おいしかった人を一人選ぶ。
なんとそれは、

「皆それぞれ美味しかったけど、うん。そうだな。一番を選ぶのなら、エーチの親子丼かな。」

エーチだった。

「えぇっ!?オレ!?」

エーチは自身が選ばれると思ってなかったようだ。

「キィちゃんかエヴァだって思ってたから。へへへ、嬉しいな。ありがとう志摩ちゃん。」

「ちぇ〜。エッチに負けた〜。」

「だからキィちゃん、エッチって呼ぶの止めて!」

すごくビックリ驚き喜んでいて、アホ毛もブンブンあらぶっていた。



結果発表 詳細

ちなみに詳しく結果を表すとこんな感じ。
キィは自分で作っていないので論外。
アズもレトルトなので論外。
シェフの力もお気に入りの補正も厳しく無効化したようだ。
エヴァのは苦手なゴーヤが美味しく食べれたので非常に悩まされた。
けれど母の味は強し。
家庭的な味の親子丼には勝てれなかったようだ。



不在のプロデューサー

こうして四人と一緒に楽しく夕ご飯を共にする。
そして夜はどんどん深まっていったが、兄の徹夜の姿がキィの別荘に見えることはなかった。

「・・・遅いな。兄貴の野郎。」

きっとアリカの仕事が長引いてしまい、こっちに来られなくなってしまっているのだろう。
それならそれで連絡入れてくれればいいのに、相変わらず音沙汰ないから余計な心配が心を重たくさせる。
クロスカルテットの四人だって、自分よりも徹夜がいてくれた方が安心するだろうに。
志摩は悪魔でも徹夜の補佐。出来ることにも経験不足が原因で限界が直ぐそこに・・・。
力になりたくてもなれないことに、とても悔しくなった。



『CRO×QUAR(クロカル)』の第八話を
読んでいただきありがとうございます!

初合宿スタート!かと思えば、
肝心のレッスンシーンはちょこっとだけ
男料理のがメインになってしまいました(汗)


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