朝。目が覚めて起きると、志摩よりもエーチは早く起きていた。
「おはよう、志摩ちゃん。」
「うわ、おはようエーチ。え!?これエーチが作ったの!?」
「うん。一晩泊めてくれたお礼を込めて。あ、でもごめんね。冷蔵庫にあった食材、色々と使っちゃって。」
「いやいや、全然そんなの。むしろなんか悪いね。ただただ泊めただけなのに、こんな・・・っ。」
そして朝ご飯を用意してくれていたようで。ご飯、味噌汁、玉子焼きに納豆と焼き鮭(買い置きしてたレトルトパックのやつを使用)。テーブルの上に『The朝ご飯』がズラリと並んでいた。 完全に寝起きドッキリだったから思わず驚いた志摩だったが、感激というか感動というか。 人が作ってくれた朝ご飯なんて、実家に住んでた頃ぶりすぎて、このサプライズは嬉しすぎる。
「玉子焼き。ちょっと焦げてるけど、でも食べられなくはないと思うから。」
「うん・・・。食べられなくはないというか、普通に凄く美味しいよ。俺のためにありがとうエーチ。」
「へへへへへ。」
これは昨晩『紳士』を頑張った甲斐が報われた報酬なのだろうか。 エーチのおかげで凄く良い朝を迎えられた。
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