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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.57 志摩と4人で夏祭りに行ったお話(4/4)
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合流した5人

こうして志摩はエーチとキィを。
エヴァはアズを。
逸れてしまった3人を見つけ、連絡し合って合流を。
ようやく5人の姿が再び揃った。

「よかったー。アズもすぐに見つかって。」

「ごめんね、しまちゃん。ボクまで、どっかに行っちゃってて。」

アズも逸れていた間に、志摩のお小遣いを使い、どこかの屋台でお面を買っていた。

「アズが今持ってるそれ?お面?」

「うん。歩いてた途中で目が合ったから、思わず買っちゃった。」

「なになに?どんなの買ったの?」

なので改めて。
持ってるお面を見せてもらったが、

「はんにゃ♪」

「・・・・・・・・・。」

言い方は可愛かったが、その手に持っていたのは鬼の般若面。
彼は何故、そんなエグいモノに惹かれたのか。もの凄く気になるところだ。



アバンチュール アズver

思わずでもいいから。
衝動買いでもいいから。
せっかく買ったんだから、いつまでも手で持ってないで。

「しまちゃん、おねがいしてもいい?」

「よし。きた。」

そのお面をアズから任された志摩が付けさせよう。

(でも正面は嫌だから、せめて真横で。)

そしてそこでも、アズと親しい仲になれたからこそ起きた(恋愛ゲームで例えればイベントスチルのような)お約束が発生するかと思いきや。

「あっ。ごめん、しまちゃん。ちょっと痛いかも。」

「へ?わー、ごめんごめん。」

あえなく失敗???
付けた途端、痛がられてしまう。



アバンチュール アズver 2

なのでアワアワ慌てた志摩。

「ごめん。どこ?どの辺り痛い?」

「こっちの髪の毛。お面の紐で変になってない?」

「あ、ここか。ごめんねアズ。変な付け方して。」

痛がっていた場所を急いで直し、ゆっくり優しく摩った。
けど、あれ?待って。
慌てて焦っていたから気付かなかったけど、これってアズの頭撫でてない?頭を撫でてることになってない!?

「・・・・・・。」

アズと親しい仲になれたからこそ、やっぱり起きてた(恋愛ゲームで例えればイベントスチルのような)お約束。
アズもアズで気付いてしまったのか。

「えへへ。しまちゃんのなでなで、きもちいね。」

(はうッ!)

こっちを向いてほわほわな可愛い笑顔を。
上目使いはいつものことだけど、志摩が1番弱い顔で喜び、志摩の心をズキュンと打った。

「も・・・、もういい?アズ。」

「ううん、もうちょっと。」

「実はもう痛くない、よね?」

「うん。でももうちょっとだけ。えへへ。ありがとう、しまちゃん。」



4人は4人で話し合い

エヴァにキィにエーチにアズ。
こうしてあわよくばなアバンチュールのお陰で、みんなと一段と仲良くなれた夏祭り。
ニマニマ喜んでいた顔をニヤニヤに変わってしまうほど、とってもとっても幸せな志摩。
あれから4人も逸れないように気をつけてくれていて、残りの時間は5人で過ごす。
そこでまたアイテム屋の屋台に寄ることになったが、

「これいいね、せっかくだからお揃いで買わない?あ、けど足りるかな?」

「俺、全然使ってないから。足りない分、合わせたらいけそうかも。」

「さすがエヴァ。僕よく分かんないから任せた。」

「じゃあ余ったお金で、えばの大好きなわたあめ。ほわほわなヤツ買おうね。」

4人は4人だけで話し合って、何かを買おうとしていた。
なんだろう?

「ん?お金足りないならオーバーした分、追加で出そうか?」

「駄目!志摩ちゃんが最初に1人1000円以内って言ったんだから、絶対それ以内でおさえるの!」



4人で話し合って買ったモノ

そして今度は色で何かを揉めてる様子?

「流石に、しましまちゃんのしましまないね。しましま・・・。」

「それならしまちゃんは黒。てっちゃんは白だよ。前に教えてもらったから。」

「そうなんだ。えーっと1つ300円だから、うん。全員分のを合わせたら買えるな。」

「すみませーん。これをえっと赤、青、黄色、緑、黒、白で。1個ずつ下さい。」

いや、話し合った結果、即決して買い物完了。
さっそく4人で買った物を。
その場で付けて見せてくれた。

「見て見て志摩ちゃん、ジャジャーン!」

「おぉーっ!」

赤はエーチ。青はアズ。黄色はキィ。緑はエヴァ。
それぞれ自分の色に合わせたゴム製のブレスレットを手首に付けて。



今日は楽しかったから

「流石に光るヤツは高かったから、光らないヤツにして。ちょっとちゃっちいブレスレットだけど、でも全然いいでしょ?」

「いいね!カッコいいね!みんな。」

「でしょでしょ。じゃあハイ。しましまちゃんのもあるから受け取って。」

けれど4人が買っていたブレスレットは、そこで終わらず。
みんなから志摩へ。黒色のブレスレットが渡された。

「って、え!?俺の分まで買ってたの!?あ、だから色とお金気にして。」

「志摩さんの分だけではなくて、徹夜さんの分もありますよ。」

「今日はお祭りに連れてってくれてありがとね、しまちゃん。」

4人にとっても、今日はとっても楽しかったから。
そのお礼として。



俺たちの戦いはこれからだ

その最後に訪れたのは、夏祭りを彩るメイン会場のステージ。
そこで出演にエントリーしてるアーティストが自分たちの歌を披露していた。

「ねえ。あそこって飛び入り可?」

「流石に飛び入りは無理だよ、きぃちゃん。」

「そもそもあそこのパネルに、出演者として紹介が載ってる人たちしか出れないよ。出れたとしても音源、今ないし、きっとダンスもぐだぐだ。」

「けどいつか出れたらいいな。みんなで。」

コンサート会場とかと比べると簡易的だし小さいけれど、ステージで歌えることに、4人ともいいな〜と羨ましそうに眺めていた。
そしてそこへ導くのが志摩の仕事。

「そうだね。いつかじゃなくて絶対に。小さなことから1歩ずつコツコツやっていこう。どう出演させてもらえるか俺も勉強していくから。」

「うんっ。志摩ちゃんもオレたちと一緒に頑張っていこうね!約束だよ。」

みんなと一緒に夏祭りに来てよかった。
こうして小さなことだけど、1つの大きな目標が出来たから。
またここから頑張ろうって気になれたから。
だってクロスカルテットは、まだデビューしたばかり。
志摩と4人は、まだまだこれからなのだから。



『CRO×QUAR』第57話を
読んでいただきありがとうございます

海でのアバンチュールが話の都合上、
上手く組み込めなかったため
夏祭りでクロスカルテット4人分
回収しました・・・ら、
案の定で長くなってしまった(汗)

ついに夏休みも終盤戦
海にお祭りと続いたら
次回はやっぱりアレでしょ!


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