(ちょちょちょッ?!エヴァさんんん!?!?)
いきなりの展開に、志摩は動揺が隠せない。 ドッキドキに心を弾ませ、思わず顔を赤く染めてしまう。
「ホント、これだけ人いたら逸れてしまいそうですよね。」
一方、エヴァは全然気付いてないのか。 志摩を腕の中にしまったまま、周りの人の多さに気を取られていた。
(あ・・・やばい。柔軟剤の香りなんだろうけど。エヴァから、めっちゃいい匂いする。)
こんなところアリカに見られたら、誤解が生まれそう。 でもエヴァと親しい仲になれたからこそ起きた(恋愛ゲームで例えればイベントスチルのような)お約束。 アリカには申し訳ないが、ここは譲らない。
「え・・・、エヴァ。その・・・もう、大丈夫だから、さ。離して、いいよ?」
「え?」
だからこの状況を改めて、エヴァに気付かせてみる。
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