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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.57 志摩と4人で夏祭りに行ったお話(1/4)
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休憩中の今日のお喋り

お盆を過ぎた8月の後半。
レッスン合間のご飯休憩中だったクロスカルテットの4人。
そこで、こんがり日焼け肌継続中のエーチから、こんなお話が。

「あれ?エヴァ、そういえば今日じゃなかったっけ?ここのお祭りって。」

「ああ、確か駅にそんなポスター貼られてたな。」

エヴァも続くように頷き、ポスターで告知されていた夏祭りのことを思い出す。
そしてスマホをポケットから取り出して、撮っていた写真をアズやキィにも見せた。

「わー、ホントに今日だ。こんな告知出てたんだね〜。僕、駅の方向行かないから知らなかったよ。」

「しかも会場ここからそんなに遠くないんだね。みんなで行きたいな、行きたいな。」

おかげでガヤガヤと。
その夏祭りで話題に花を咲かせる。が、

「ー・・・けど。今日に限って終わるの、完全に夜なんだよね。間に合うかな。」

直ぐに今日のスケジュールを改めて確認して、夏祭りの会場に行っても、全然遊べる時間がない現実を思い知って落ち込む4人だった。



滅多にない機会

「あ。それ今日だったんだ。」

「わ!?てっちゃん!」

するとそこへ、彼らの様子を遠くから見てた徹夜がやって来る。
ガヤガヤと楽しくお喋りしてた4人が、いきなりテンションダウンしたから、なんだろう?と気になり、話の輪に入った。
けど夏祭り告知ポスターの写真を見て全てを察したのか。

「じゃあ今日は夕方までにして、みんなで行ってきていいよ。」

ニッコリと笑って、今日の予定を大幅変更。
4人が遊びに行けられるよう時間を調節し、許してくれた。

「本当にいいの!?てっちゃん!」

「いいよいいよ。こういう機会って滅多にないし、せっかくだから楽しんでおいで。」

「わぁーい!ありがとう!てっちゃん!」

そんな徹夜のおかげで4人は今日のレッスンが終わった後、夏祭りへ行けることとなった。

「ってことで、志摩くん。みんなが羽目を外しすぎないように、保護者役よろしくね。」

「え?急に何の話?トイレ行ってて、俺、まだ何も聞いてないんだけど・・・。」

保護者として志摩も引き連れて。



確認したらGW合宿ぶりでした

こうしていつもより早くレッスンが終われば、そのまま夏祭りの会場へ。
本当は浴衣とか着せてあげたかったけど、着替える余裕までなかった為、全員私服のまま。チェリーストーンの事務所から直で向かう。

「うぅ・・・。会場まですっごく遠かった・・・。」

「そんなことなかったよキィちゃん。割と直ぐな距離だったよ。でもなんだかんだ言いながら、ちゃんと歩いて来れたねキィちゃん、えらいえらい。」

「わぁ〜、いっぱい人いるね〜。」

「逸れないように気を付けないとな。」

ボンボンピーヒャラピーヒャラ聞こえる祭囃子。
タコ焼きに焼きそばにお好み焼き。かき氷にリンゴ飴にわたあめ。焼きイカにポテトフライにチュロス。
金魚すくいにヨーヨー釣りに輪投げ。射的にお面屋みんな大好きお祭りアイテム屋。
夏祭りが行われてる会場は子供から大人まで、大勢の人盛りが出来上がっており大変賑やか。

(わ〜い。みんなと夏祭り〜。)

そして情報を1歩遅く知った志摩だったが、4人と一緒に夏祭りに来れて、つい気が緩むほどニマニマ喜んでいた。
これは海旅行では叶わなかった、あわよくばなアバンチュールにリベンジするチャンス到来では?!

(って、あれ?4人と俺1人しかいない回って、久しぶりすぎない!?)



ウロウロちょろちょろ

けど志摩にとっては、これも一応、仕事の一環?
4人の保護者として一緒に来たのだから、ここは大人として年上として。いつまでも気を緩めてないで、しっかりしなければ!

(なんか実習時にやった夜の巡回思い出すな〜。)

っというわけで。
さっそく彼らの様子を見ていたわけだが、

「ねーねー、屋台ってカード使える?」

「屋台でカードは流石に使えないと思う。」

「あー!アリカ先輩のプロマイドあるー!どうしよう、オレ買って来ようかな!?」

「わぁ、ホントだ〜。すごいね、あんちゃんっ!」

お祭りの屋台ごとの誘惑が強すぎる為か。
こんな大勢人がいる中で4人は早くも、あちらこちらをウロウロちょろちょろ。
ちょっと見ていただけでも、ここままでは逸れる危険性が大の大!

「はーい!みんな集合!集合!逸れちゃうから一旦ストップ!」

なので4人を集めて、逸れてしまわないよう注意を呼びかける。



遊ぶ前に

「え〜。早く遊びたいよ、しまちゃん。」

「どうしよう、しましまちゃん・・・。僕、カード以外のお金持ってない・・・。」

「はいはい。ストップストップ。いいからちょっと止まって!」

せっかくみんなで夏祭りに来たのだから。
各々の自由に遊ばせてあげたいところだけど、ばらばらに逸れて、万が一でも危ない目にでも遭ったら、それこそ楽しいだけでは終わらなくなってしまう。
だからみんなで最後まで、この夏祭りを楽しもうと、志摩から1つの提案が。

「はい。俺からみんなに、1人1000円ずつお小遣いあげるから。これで何を食べてもいいし何で遊んでもいいよ。ただしこの1000円は超えないよう、1000円以内で上手に遊んでね。」

「わっ!志摩ちゃん太っ腹!」

そのお金は志摩のポケットマネーから。
もちろんしっかり、みんな平等に。
誘惑の強い屋台で、お金を使いすぎはよくないので、与えたお小遣い範囲で遊んでもらおう。

(高校生が1000円までって少ないって感じるかもだけど。だからこそ、お祭りでどう遊ぶか。みんなの行動が試されるよな?)



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