≪ top ≪ main

CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
はじめから読むページから読むしおりから読む


Act.7 勤務7日目の話(1/3)
]  [目次へ]  [

パシリ屋脇役主人公

この物語の主人公は真島 志摩。
上からでも下からでも『ましましま』。
兄の真島 徹夜と同じ職場“芸能プロダクション Cherry stone”で、この春から働くこととなった。
そして研修として一年間、上司でもある兄の徹夜を補佐することになったのだが、主にパシられるのが勤務内容になりつつある今日この頃。

(兄貴から牡丹餅だったとはいえ、やっぱり就職する選択完全に誤ったよな、これ。肝心のアズにも全然会えないし、主人公なのに脇役にされるし・・・。)

これにて志摩の現状報告は以上。
でも今回からしばらく都合上、出番がいっぱい。
4話ぶりによかったね、志摩くん。



事務所の名前

“芸能プロダクション Cherry stone”に勤めてから、ようやく一週間が経過。
短かったような。長かったような。そんな印象を抱く志摩。

「チェリー・・・ストーン・・・?」

けれど未だに分からないこの事務所の名前の由来。
読み方は間違ってないのだろうけれど。
チェリーストーン=サクランボの石?
いったいそれはどういう経由で付けられた名前なのだろう・・・。



事務所の名前 2

気になって仕方がなかったので、仕事の合間に上司でもある兄の徹夜に質問。

「あぁ。それは石じゃなくて種。サクランボの種からとった名前だったかな。」

「へぇ。そうなんだ。」

やはり自分よりも先に、そして長くこの事務所に勤めているだけあって、しっかりとその由来を教えてくれた。

「社長が山形県の人だからね。会社名にサクランボ付けることだけは、ほかの社員に何言われても譲れなかったらしいよ。」

チェリーストーンはサクランボの石ではなく。
チェリーストーンはサクランボの種だと。

「それ以外の由来は特にないみたいだけどね。」

「へぇ。そうなんだ・・・。」



エーチとエヴァの勉強会

本日のクロスカルテットの活動はオフ、お休みの日。
だから事務所に彼らが来る用事はないのだが・・・。

「だからその問いは、ここの公式使って。」

「え?え?え?ごめん、もっかい。もっかい今の教えて?」

お客様を待ち合わせる席のソファーにて、同い年組のエーチとエヴァが制服姿のまま向かい合わせに座っていた。
テーブルに、それぞれ自分の教科書とノートを広げている。

(勉強中なのかな?)

そんな二人の様子を見ていると、

「あ、志摩ちゃん。お疲れ様ー。」

「お疲れ様です、志摩さん。」

「え、あ、お疲れ・・・様・・・。」

向こうからこっちに気づき、声を掛けてきた。

「勉強中?」

「うん。オレ数学苦手でサッパリだからさ。ちょうどよかった。志摩ちゃん、ここの問い分かる?」

そしてエーチが広げていた数学の教科書を見せて、ナチュラルに誘ってくる。
教職を目指してた人間だけあって、これは頼られどころの見せどころ?



教えて志摩先生

というわけで、エーチとエヴァの勉強に志摩も参加。

「そこはほら。ここのページにやり方書いてあるだろ。それと同じようにー・・。」

「うんうん。うん?」

懐かしい、この感じ。
志摩は大学生の頃、家庭教師のバイトもしていたことがあったので、その当時の頃を思い出す。

「もっかい!志摩ちゃん、もっかいだけ今の教えて?ちゃんと覚えるから!」

「あぁ、いいよ。」

なんだかんだの理由をつけて教職を諦めた今でも、この感じだけは嫌いになれないようだ。



数学が苦手のエーチ

「じゃあ今のやり方と同じように、ここの問い解いてみようか。」

「う、うん・・・。」

エーチは真面目な分だけあって、返ってくる反応はとっても素直。

「・・・よし。出来たッ!」

「どれどれ?」

喜んでいるのが目に見えて分かるから分かりやすい。
チャームポイントのアホ毛がピンッと跳ねるので、本当に分かりやすい。

「エーチ。ここ足し算違う。」

「あ・・・。」

「ケアレスミスだね。」

間違ってしまった時は、ショボボーンと萎れるので本当に分かりやすい。



得意?苦手?

一方、エヴァはエーチが苦していた問いを、あっさりと証明し解いて正解している。
それ以外にも数学のノートを見る限り正解率が高く、エーチよりは得意とみた。

「エヴァは数学得意なのか?」

「苦手ではないですけど、得意と言えるほどでは・・・。」

けれど本人から曖昧な返事が返ってきてしまう。

「はぁ?エヴァ、お前数学得意だろ〜?理数系クラスじゃん。」

「・・・アホか。理数系クラスだからって、必ずしも数学得意っていうわけじゃないから。」

でも謙虚というわけでもない模様。
言葉通り、苦手じゃないけれど得意でもないと言ったところのようだ。



同じ学校の二人

エーチとエヴァは同じ学校に通っているが、二人の会話の中からクラスが違うことを知る。
エーチは文系クラスで、エヴァは理数系クラス。
でも去年、高一の時は同じクラスだったようだ。

「オレは数学がダメで、エヴァは国語の長文問題が苦手なんだよ。」

そして苦手な科目も、それぞれ教えてくれた。

「長文問題はテーマや筆者が伝えたいことをおさえておくといいよ。文章に答えがあるから、面倒でも先に読むといいんだよ。」

エヴァが長文問題苦手なのは、ちょっと意外?
なので、そんな彼にもアドバイス。
人から聞いた話だが自分にも効果があったので、それをオススメしてみる。
すると、

「その通りとは限らない場合は、どうしたらいいんですか?」

「・・・え?」

理解出来なかったようで、首を傾げられてしまう。

(苦手なのは本当のようだ・・・。)



]  [目次へ]  [
しおりを挟む



BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -