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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.52 志摩と朝陽の休日前夜のお話(2/4)
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今夜なら

それでも明日は(ゲームするから)無理ということで、志摩と朝陽のデートは断念。

「じゃあこれからご飯でも食べ行く?それぐらいならいいよ。」

けど、これからなら話が別なのか。
明日が出来ない代わりに、今日これからご飯行こうと朝陽からのお誘いが。

「え。」

しかし、それはそれでまた明日よりも急なお話。
今夜、見たいドラマがあったことを思いだし、志摩はその案に固まってしまう。
あっちは自分よりもゲームを選んだんだ。
だからと言ってこっちまで相手よりドラマを選んだら、この先もこんな感じですれ違いまくるかもしれない。

「どうする?行くの?行かないの?」

急なお誘いって『そこをなんとか』じゃ、どうしようもないんだな。っと、自分のさっきの行動を深く反省。

「・・・行く。」

「ましクンも用事あるんだったら、無理しなくていいんだけど。」

「行くっつってんだろ!」

そんな苦渋(?)の決断の結果。
あっちはゲームだったけど、こっちはドラマより相手。
こうして志摩と朝陽は、2人でご飯食べに行くこととなった。



なんでもいい=なんでもよくない

2人でご飯食べに行くのはいいけど、何を食べ行く?
和、洋、中。イタリアンにフレンチなどの外国食。色々とあらりあらゆる飲食店がある中で、たった1つのお店によって好感度が変動してしまう。
上はいいけど下は駄目。

「朝陽さんは、何か食べたいモノってあります?」

「んー、特には。オレはなんでもいいよ。そこまで食にこだわりないし。ましクンに任せるよ。」

なんでもいいと言われるほど難しくなる選択肢。
なんでもいい=なんでもよくないことだとよく聞くし。
任してくる=志摩を試してるのかもしれない。
なのでお店選びは、より慎重に。

「・・・じゃあこれは駄目とかってあります?アレルギーとか。お互い酒は駄目として、それ以外に。」

「特にないけどー・・・、あ。やっぱあった。」

「お。なになに?」

「分煙の店でお願いしたいかも。」

こういうパターンも、なんでもいいの中に含まれる場合もあるから。



どんどん増してく全席禁煙化

『分煙の飲食店』。
それなら色々とあるだろうと飲食店を巡った結果。

「申し訳ございません。当店、全席禁煙でして。」

「申し訳ございません。当店、全席禁煙(略)。」

「申し訳ございません。当店、全席(略)。」

あれもこれもそれも全席禁煙。
喫煙所を設けてる店もあったけれど、朝陽の希望通りにしたかったから却下。

「いつの間に全席禁煙の店が、こんなに増えてきたんだ!?」

「ねー。ホントそれ。喫煙者、皆、片身狭い思いしてんだよねー。」

あらりあらゆるあった飲食店がことごとく選択肢から除外されていき、どんどんどんどん選べなくなってきた。



学生時代とは違う感覚

そして結局、見つけられたのがチェーン店のファミリーレストラン。
和洋中ほぼ何でも揃っているが、客層は家族連れが多くガヤガヤととても賑やかな店内。
なんとなく学生の頃を思い出すが、社会人になってから来るのは初めてなので、気分がソワソワしてちょっと落ち着かない。

「ごめんなさい。あれこれ歩いた結果、結局ファミレスで。」

「いいよー、別に。オレは吸えれさえすればホントにどこでもよかったし。謝る必要もないよ?むしろ逆に付き合わせちゃってごめんね。」

学生気分抜けてないんじゃないかと思われてそうで、ホントに落ち着かない。
だから案内されたテーブル席でメニュー越しに朝陽の顔色を伺ったが、

「ファミレス来るの久しぶりだから、すっごい新鮮。へー、今こんなフェアやってんだ。」

自分と違って、ただメニュー見てるだけで、とてもワクワクしていた。

「・・・楽しそうですね、朝陽さん。」

「うん。ねーねー、パフェ頼んでもいい?」

「お好きにしてください。」



喫煙はいいことがないことづくめ

適当なモノを注文して、出来上りを待ってる間。ドリンクバーからジュースを持ってきたりして、手持ちぶさたを潰す。

「でもさ。真島兄弟って2人とも、ちゃんと育てられてるんだね?」

「・・・え?」

「ましクンも徹夜先パイもどっちも吸わないからさ。まひるん先パイもそうだけど。この業界って吸ってる人のが多いイメージしてたから意外だなって、ずっと思ってて。」

そして色々と朝陽と話す中、話題は再び『煙草』の話に。

「兄貴は知らないけど、俺は煙草の灰を片付ける用のバケツを見て、あれが喫煙してった自分の肺(将来)って思えてからは興味が一切なくなったな。 」

「あぁ〜、確かに。いい例えだね。体に良くないことは勿論。税金だってどんどん大きくなってくし、嫌煙者からはゴミのような目で見られるし、今のように分煙の店もなくなってきてる世の中だし。興味ないなら持たない方が賢明だね。」

「・・・禁煙しないんですか?」

「うん。しない。オレは煙草と生きてくって決めたからね〜。」

こんなにもいいことがないことづくめなのに、何故やめないんだろう?っと。煙草を一度も吸ったことがない志摩は、その言動がとても不思議に思えてしまった。



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