「でもさっきおばさんから聞いたよ。一昨日の夜からリンが寝込んでるって。」
「んのクソババア。余計なこと言いやがって。」
「リン。おばさんにそんな言い方ないだろ。おばさんだってリンを心配してたし、俺だってリンが心配で。言ってくれればもっと早く来れたのに。」
彼は、クロスカルテットを辞めなかった。 彼は、自分で続けることを選んだのだ。 そしてそれは堀北食堂の方も一緒。
「・・・だから言ってなかったのに。」
けどここが原因で自分の風邪を感染させたら、また彼を無理させてしまう。 枝葉が、これまで通りを変えない。 辞めることを選ばなかったからのだから。 万が一でもそんな可能性、もう生まれてほしくないのだ。
「さっさと帰れよ。風邪うつってまたぶっ倒れたりしたら、あっちにも迷惑かかるんだから。」
「リン・・・。」
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