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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.51 次なる1歩への始まりのお話(1/3)
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文月から葉月へ

色んなことがあってあんなに忙しかった7月も昨日でおしまい。
今日から月日は8月へと変わり、季節も夏本番真只中。
暑い暑い夏がさらに本気を出してきた。

「ほら。缶コーヒー。微糖。これでいいんだろ。」

「わー、ありがとう志摩くん。」

そんな暑い8月でも志摩は、兄でもあり上司でもある徹夜にパシられることは今までどおりと変わらず。
あれからのそれからでも大きな変化はなかった。

「今日も朝から暑いね〜。これだけ暑いと室外に出るのが億劫になってくるよね。」

「今のさっきまで人をコンビニまでパシらせた人が何言ってんだ。」

「よし。今日の昼は冷やし中華にするかな。志摩くん、もう1回コンビニに行って、冷中と何かテキトーにおにぎり買ってきて。ついでに自分のも買ってきていいから、自分の財布で。」

大きな変化は本当に本気で特にないのだが、こんな猛暑でも徹夜のご命令は絶対。兄のクソっぷりも大概にしてほしいと強く思う志摩だった。

「よろしくね〜♪」

(いい加減にしろよ、このクソ兄貴。)



徹夜と志摩の昼食タイム

そんなこんなで時間は過ぎていき、お昼の昼休み。
徹夜は、冷やし中華とおにぎりセット(鮭、ツナマヨ、昆布)
志摩は、冷やしとろろ蕎麦。
どちらもコンビニで調達してきた(させた)コンビニ飯昼食。

「うわー。志摩くん、サイテー。わざわざ僕の苦手な具まで買ってきたー・・・。」

「仕方ないだろ。混んでたし選んでる余裕なかったんだから。」

ちなみにチェリーストーンの事務所には、休憩室や休憩テラス、社員食堂なんて洒落たモノなど存じません。
自分らのデスクでお昼をとるのが基本だが、徹夜から志摩へ昼食ついでに話したい用があるからと。今日は真島兄弟2人揃って食すことに。

「足りなかったら足りないで、あとでどうせ文句言ってくるんだから、それぐらい我慢して食え。」

「自分を食べられる食物の身になってみなよ。そんな風に最期を終わらせられたら可哀想だって思わない?」

「つべこべ言ってないでいいから食えって。その歳にもなって好き嫌いするなって言ってんだ。」

ちなみに作者も苦手なモノは極力口にしません。
必死に稼いだ金で自分の苦手な食材を買う気にはなれないんですよ。
それでも昔より偏食は減った方ですが、納豆とかトマトとか一生克服出来る気がしません!



8月のビックイベント

8月の予定は、夏休み期間ということもあり、やることなすことイベントだらけで目白押し。
志摩はそんな組まれた予定の勤務表を眺めながら、徹夜と確認。

「なあ兄貴。この慰安旅行って、なに?」

「ああ、それ?今年は海に決まったよ。国内だけど。」

「海って、え!?俺らも行くの?」

「もちろん。僕ら社員は引率者だけどね。所属してるアイドルの日頃の頑張りを労うのが目的の旅行だから。感謝祭ライブの打ち上げも兼ねてるし。」

「へー。」

事務所として、一番大きなイベントはそれぐらい?
チェリーストーンの全員で旅行に行けるだなんて、仕事上の出来事でも楽しみだ。

「ちなみに今年の旅行は、100万ほどアリカが寄付してくれたから、ちょっと豪華だよ。だから感謝なら彼にしてあげてね。」

「・・・その話。マジでさせやがったんだな。」



SNSとは

それはそうとして徹夜の用はなんだろう?
これ以上、逸らさないうちに本題に入る。

「そうそう。そういえば志摩くんって、パソコンどれぐらいいじれる?」

「どれぐらいって?え?なんだ?その質問。データ入力なら、いつだってやってるだろ。てか、いつも問答無用でやらせてくるだろ。」

「ああ、ごめんごめん。質問のしかたが悪かった。ブログや動画撮影、編集とか投稿とかって、パソコンやスマホでやったことある?」

「えーっと?ブログならライブマドとかメッセージブログとか。動画ならヨウチューブとか笑顔動画とかにってことか?」

「そうそうそう。」

ソーシャル・ネットワーキング・サービス。
それはSNSと総称して呼ばれ、インターネットを介して人間関係を構築できるスマホ・パソコン用のWebサービスのこと。
それを志摩がどれぐらい知識を得ているか問ってきた。

「んー、どっちも閲覧ぐらいしか。」

「なるほど、ね。」

そして徹夜はその答えに「一先ず最低ラインはセーフか・・・」と呟きながら、1人静かに頷く。



夏場の雑務と言えば・・・

いったいなんだろう?
徹夜1人でウンウン頷かれても、志摩にはチンプンカンプンで一切分からない。
だから今度はこっちから改めて尋ねてみる。

「それがどうかしたのか?」

けどそれが次なる1歩への始まり。
あれからのそれからでも大きな変化はなかった今までが、たった今この場で大きく変わった瞬間。

「うん。志摩に新しい仕事、お願いしようと思って。」

「え!?」

なんて言ってもあの徹夜から志摩に、新しい仕事が託されようとしているのだから。

「・・・事務所周辺の草とりとかじゃないよな?」

「したいのならしてきていいよ?それも大事な雑務の1つだし。」



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