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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.39 雨が降った日のお話(4/5)
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朝陽から逃げるアズ

「あ、よかった。ましクン生きてた。」

「勝手に人を殺さないでください。」

やっと訪れた救いの手の持ち主は、なんと朝陽だった。

「まひるん先パイに言われて、オレも手伝いに来たんだけどー・・・。」

朝陽はガラガラと戸を開けると共に姿を見せてくれたのだが、

「・・・・・・。」

「ふかみん、お疲れ様。」

志摩とアズが2人で一緒にいた所を見た途端、言葉を失くす。
そしてアズもそんな朝陽に気をつかったのか、気まずかったのか。

「それじゃあしまちゃん。ボクも今お迎え来たっぽいから、これで帰るね。」

「あ、あぁ。こっちも手伝ってくれてありがとな。」

そそくさっと落ち着かない様子で、パタパタここから出て行った。



作者も食べたい

「・・・・・・。」

アズが帰っていく背を目で追う朝陽の視線。
その様子は仕草も動作も何もかもが、露骨であからさま。
そんな彼を見て、たまらず志摩も「ちょい」と声かけ、トンッと肩を軽く突き止めさせた。が、

「・・・よかったね。オレが寛大な猫ちゃんで。」

「はい?」

今度は横目でこちらを見てきて、訳の分からないことを口にする。

「今の子だよね?ましクンのお気に入り。」

「え?」

「・・・・・・。」

「な、なんだよ。その反応。」

一体なんなんだろう?

「ハッ!これが俗に言う『やきもち』?」

「ましクンに妬くぐらいなら、七輪で焼いたやつを磯辺巻きにして食べたい。」



アズと朝陽は月とすっぽん

「アズがどうかー・・・。」

朝陽の妙な反応が気になる志摩。
やきもちじゃないとしたら、なんだ?
まさか今度はアズに標的の矢先を向けていたのか?

「言っとくけど、アズにまで何かやかしたら俺が黙ってないからな。」

だとしたらそんなことが起きないよう、先に回って忠告の釘を打つ。
可能であればそこに自分も混ざりたいと言う下の欲が生まれたけど、アズの平和を脅かす奴は許さん!
そんなこと断じて許さん!

「ん?あぁ、大丈夫大丈夫。そういうのじゃないって。オレ、同属嫌いだし。」

「アズを朝陽さんと一緒にすんな!月とすっぽんの差、むしろ朝陽さんのような属性が他にいてたまるか!」

けどいくら朝陽でも、それが目的で見ていたわけではないようだ。

「いいね!それ!もちろんオレがすっぽん側だよね?ね!?」

「すっぽん側で喜ぶな!このクソMが!!」



真昼からの忠告

そして今度は彼の口から。

「固執しすぎはダメだよ、ましクン。」

「え?」

「お互いの為にならないからって。まひるん先パイがましクンに言ってた。」

「真昼さんが?」

「でも確かにまひるん先パイの言うとおりかもね。ましクンあの子に弱いみたいだし。」

朝陽の口から伝えられたのは真昼からの忠告。
自分の行動が固執すぎと注意を受けても簡単に頷けれない内容だった。

「そんなこと・・・、言われても。」

「とにかく、まひるん先パイが言ってたのはマジだから。どういうことかは直接本人に訊いて。オレから言うよりそっちのが納得出来るでしょ。」

「・・・・・・っ。」

「ほら。さっさと掃除終わらすよ。」



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