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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.38 大人たちの危ない話 2nd(後編)(2/3)
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卒業おめでとう!?

「悪魔でも卒業の方は万が一的な意味よ?まさか23にもなって経験ないとかないでしょ。」

この男は、いったい何を言ってるの?

「酒飲んで酔って男と寝ちゃったなんてオチ、割りと珍しい話じゃないし。」

理解出来ない。
理解したくない。

「因みに襲ってきたのそっちからで、オレからじゃないから。そこは勘違いしないでよね。」

「・・・・・・えせ。」

「ん?」

語られる現実は、志摩の望みを叶えることなく、とても受け入れがたい非情なモノだった。

「俺の童貞返せーーーッ!!!」

「うっわ。モロ言っちゃったよ、この人。せっかく人が親切に主語伏せててあげてたのに。」

何せ朝陽に、とんでもなく大変なモノを盗れてしまっていたから・・・。



物理的証拠なダストボックス

けれど今回は朝陽とのことを、本当に何一つ覚えていないのだ。

「・・・・・・。」

「ん?ましクン、どうしたの?」

せめてほんの少し。
ほんの少しだけでも何かを覚えていたら、現実味がしていた。

「もしかしてオレが言ってること疑ってるでしょ。」

朝陽が出鱈目言ってる説だって、まだ残されている。

「当たり前だろ。疑ってると言うより、嘘であってほしいんだが。」

「じゃあゴミ箱見てくれば?」

「・・・・・・・・・。」

「ね。オレ、嘘言ってないでしょ。」

「・・・・・・・・・。」

しかし物理的な証拠を。
論より証拠までも突き付けられたら、認めるしかないだろう。



全部話すな

被害者は誰で。
加害者は誰だ。

「上手に惚けようとしてるのかなって思ってたけど、その様子じゃ本気で覚えてないんだ?オレの感触。」

「だーーー!それ以上、それを語るなーーー!!!命知らずか!話どころかキャラごと消されるぞ、お前!」

「えー。全部言えって言ったのそっちで、オレは正直に事実を言ってるだけなのに。」

それはどちらとも志摩であることには違いない。
そもそも何故この男は、こんな禁忌を恐れなしで犯すのか。

「だってあんなノリノリに意気がられたら断るのも可哀想だったし。」

朝陽の理由がどうであれ。結局やらかしてしまった以上、この難から逃れることなど出来ない。
『記憶に御座いません。』
そんな言い訳で話が終わる世の中なら、この世界は悪事を働く人たちばかりで崩壊してしまう。

「相手を魅せ立たせるのは、こっち側の仕事だからね。オレの器のデカさに、もっと感謝してほしいところなんだけど。」

「そんな同情で盗られた俺の気持ちになってみろよ。」

さてさて志摩(この主人公)に、どう責任とってもらいましょうか。



朝陽以外を遮断させる愛言葉

「責任は、とらせてほしい・・・。」

覚えてない。
記憶にない。
でも朝陽が語る昨夜の話は全部本当にあった話。
そうと決まれば、たどり着かせる答えは1つしかない。

「朝陽、さん。」

「ん?」

しかしそれは今後にも影響させて、可能性があった朝陽以外の全てのルートを遮断させてしまう。
それでも志摩は、それを受け入れて覚悟を決めたのか。
23年間生きてきた中で、生まれて初めて言葉にして放つ。

「俺と付き合ってくれ!」

「え。やだ。」

なのに瞬く間に玉砕。
一瞬でフラれてしまった。



重い思い

「なんで!?」

「普通に嫌だから。」

なんで?どうして?と焦る志摩。

「なんでなんで?俺、主人公だよ?」

「主人公だから何?そんな権力翳されても何1つ魅力感じないんだけど。」

けれど朝陽は対照的。

「そもそもそんなこと言われても重いんだけど。」

ちょっと冷めた反応で告白を断る。

「別に付き合っても付き合わなくても、求めることは変わらないんだから、軽い方がお互いの都合にいいっしょ。」

「出来るか!そんな都合のいい考え・・・。」

「たかが1回寝ただけで、オレ1つに絞られても困るんだけど。」

だけどそこには朝陽自身にも少々?問題があるようだ。



重い思い 2

「えーっと、あれ?これは俺が間違ってるのか?」

志摩も志摩で極端だけど、朝陽も朝陽で軽薄すぎる考え。

「だって朝陽さんの話は本当にあった話なんだろ?なら俺はやらかした身として責任をとるべきだ。」

「だからその考えが重いんだって。」

これはどちらが間違っているのだろう。
おかげで平行線な互いの言い分が続く。

「魔法使い目指してたなら話は別だけど、童貞なんて捨てれてラッキーって思っておけば?次がましクンにとっての初めてにすればいいじゃない。実際に自分は何も覚えてないんだから。」

「だけど!」

「いいじゃん、もう。オレだけに拘らないでさっさと忘れたら?この話。」

「俺は嫌だ!そんないい加減なこと!」



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