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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.4 甘え上手なお眠り少年の話(2/3)
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アズとキィ

本日のクロスカルテットの予定は事務所に集合をかけられている。
それぞれ学校の新学期が始まったことにより、今後のスケジュールについて徹夜から話があるそうだ。
そして今日はアズが事務所に一番乗り。

「お。アズ、今日は早いなー。」

「えへへ。きぃちゃんに勝った♪」

「ちぇ〜。いつも僕が一番だったのにな〜。」

二番乗りはクロスカルテットのメンバー三人目、キィこと南浦 桔平。
いつもキィが一番に来るものだから、先こされたことに対して凄く悔しそうにしていた。



アズとキィ 2

「からおけ、行きたかったな・・・。」

「ん?」

クロスカルテットのデビューが控えている時期とはいえ、アズはまだ仕事よりも遊びたいお年頃。
アズにしては落ち込むのも珍しく、それをポツリと口から出てしまう。

「なら終わったら一緒に行く?」

「え。」

「だって今日はてっちゃんから話があるだけだろ?なら直ぐに終わるだろうし、せっかくだからエヴァたち誘って一緒に行こうぜ。僕も久しぶりに行きたかったし。」

「うんっ、うんっ。」

そんなアズを見て、キィも珍しく最年長として気を遣ったのか、それともただ単に自分が行きたかっただけなのか。
どちらにしてもキィのおかげでアズの機嫌が直り、笑顔が戻った。



アズとエーチ

それから数分後。クロスカルテットのリーダー、エーチこと東森 英一が事務所に到着。
今日はエヴァと一緒ではないようだ。

「おはよー、二人とも。」

「えいちゃん、えいちゃん。」

アズはエーチの姿を見た途端、真っ先に彼の元に近づき、制服の裾をくいくい引っ張りながらエーチを呼ぶ。

「えいちゃん、からおけ。」

「ん?」

「からおけ、行こ?えいちゃん。」

そして先ほどキィと約束したことを、直ぐにエーチにも伝えた。
普段は眠たくておとなしいアズが自ら積極的に誘う。
皆で行けるカラオケを凄く凄く楽しみにしているようだ。



アズとエーチ 2

「いいねカラオケ!オレも行きたい!」

「♪」

アズの誘いに二つ返事で乗ったエーチ。
キィと一緒になって「何歌う?」「何歌う?」と盛り上がりあっという間に騒がしくなる。

「でも確かに友達の誘いを断るのって辛いよね。オレも凄く分かるよ。」

「・・・ね。いつか誘惑に負けちゃいそう。」

「でも勝てて偉かったぞアズ。」

そしてアズからこの誘いの元になったことを知り、頭を撫でて褒めた。
当たり前のことでも叱るべきところは叱る。褒めるときは褒める。そんなリーダーのエーチなのでした。



アズとエヴァ

エーチが来てから直ぐ後にクロスカルテットの四人目、エヴァこと北宮 枝葉も事務所に到着し、これにてクロスカルテットの全員が揃う。

「え、カラオケ?」

「うん。からおけ。」

エーチとキィで話したカラオケの話を当然、エヴァにも話して誘う。
けどエヴァは他に用事があるようで乗る気がない模様?

「買い物行かないと・・・。」

エーチやキィからブーブーブーブー、ブーイングを受けながらも苦々しい表情を見せる。



アズとエヴァ 2

けど、

「だめ?」

「・・・。」

「どうしても、だめ?」

「・・・・・・。」

「ちょこれーとあげるから。」

「・・・・・・ッ。」

アズはエヴァよりもはるかに身長が低いので話すときは、いつだって上目使い。
さらに積極的に押されて押されて誘われて、たじったじになるエヴァ。

「・・・チョコレート貰ったからには、行くしかないな。」

結局、断れなくて自分から折れてしまうのでした。
どうやらエヴァもアズには勝てなかったようだ。



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