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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.4 甘え上手なお眠り少年の話(1/3)
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スローモーニング

クロスカルテットのメンバーの中で最年少の西野 梓ことアズ。
今年の春、高校生になったばかりで自宅から徒歩10分圏内にある桃月高等学校へ通っている。
なので登校時間まで余裕はたっぷり。

「Zzz・・・。」

時間の限界許される限りまで、すやすやすやすや眠っている。
こうしてアズの朝はとてもゆっくりと始まった。



お眠り少年

時刻は朝8時。
ようやく起床時刻を迎えたようだ。
三つもある目覚まし時計が一斉に鳴り始め、アズの快眠を妨害する。

「ん・・・っ。」

その煩い音でやっと目を覚ましたアズ。
だが、

「煩い・・・。」

睡眠を邪魔され機嫌は朝から不機嫌に。
三つともベンベンベベンと乱暴に止め、再び布団の中へと戻って寝てしまうのだった。



遅刻はしてないよ?

結局、起きれたのはそれから10分後。
予備にセットしていた四つ目の目覚まし時計に起こされ、やっとのことで起床。

「ふぁ。」

ゆっくり制服に着替えて、ゆっくり朝ごはんを食べて、ゆっくり学校へ登校。
当然その間も時間は進んでいるので、予鈴が鳴る頃にようやく到着。

「こらー、西野ーッ!また遅刻ギリギリに登校するんじゃない!もっと時間に余裕を持たせた行動をだな!!」

「???」

生徒指導の男性教諭から今日も厳しい指導で説教を受けたが、当のアズは平然としており全く反省の色が見えなかった。



欠伸の伝染力

そんな始まりの朝だったが、アズの成績はいたって優秀。
高校生になってからも文武共に上位をキープ。
けど、

「ふぁぁああー・・・。」

授業中だろうが何だろうが眠たそうに欠伸を連発。
それは周囲の生徒にも伝染して、教科科目の先生にも影響を及ぼしてしまい、また厳重注意を受ける。

「???」

でも当のアズはまたもや平然としており、やはり全くもって反省の色が見えなかった。



本心は・・・

やっと一日の授業が終わり放課後へ。

「アズー。カラオケ行こう?カラオケ。」

仲の良いクラスメートの男子生徒たちから遊びに誘われたが、

「ごめんね。今日も練習、行かないと・・・だから。」

アズは悩んで一瞬悩んで間を置き、フルフルと首を横に振り断った。
きっと彼も皆と一緒に遊びに行きたかったのだろう。
その時、ちょっとだけ寂しそうな表情を見せた。

「またね、みんな。」

そして教室を出ていくアズを見送ったクラスメートの男子友達。
さきほどのアズの表情を見て、心をズキュンと撃たれたのだろう。

「アズ、頑張れ!超頑張れ、アズ!」

「オレたちは皆、アズのこと応援してるからな!」

アズが我慢しているのだから、オレたちも我慢。
仲の良い友達兼アズのファンクラブに所属する彼らは、ボロボロに涙を流しながら、必死にアズのことを応援するのであった。



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