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中編|テセウスの船(3/4)

 にわかに、署の入口が慌ただしくなった。一人のアンドロイドの手を引いてオフィスフロアへ入って来た警察官が、辺りを見渡し、デスクワーク中のコナーとナマエを手招く。
 二人が、その不安げな面持ちで立つ女性型のアンドロイドの元へ歩み寄ると、警察官は事の経緯を手短に話した。
「所有者のとこから逃げてきたらしい。保護を求めてる」
「分かった。後は彼女に聞くわ」
 ナマエは警察官に頷きを返すと、アンドロイドへ向きなおり、片手を差し出した。
「アンドロイド関連の事件、事故、それに保護を担当しているナマエ・ミョウジとコナーです。よろしく」
 両腕を胸の前で抱きしめ、怯えた様子のアンドロイドは、その握手を求める手を拒絶するかのように後退った。
「わ、わたし……」
「もう大丈夫ですよ。ここは安全です」
 ナマエは優しく声をかけるが効果は薄く、うろたえるアンドロイドは、言葉を続けようとはしない。
 心を閉ざすアンドロイドを前に、ナマエは困った様子で小首を傾げ、コナーを見上げた。これは二人の間でしか通じない合図であり、ナマエがコナーに説得を代わって欲しい時に見せるサインだった。コナーは流れるようにしてナマエから役割を引き継ぐ。
「君は変異体かな。実は僕もなんだ。何があったのか聞かせてくれないか?きっと力になれると思う」
 揺れる瞳が、ナマエとコナーを交互に見つめる。ナマエが椅子を勧めると、アンドロイドは大人しくそこへ腰をおろした。
「男の人が急にすごく怒り始めて……。でも、私には理由が分からないんです」
「男の人、というのは?」
「それも、分からないんです。私が目覚めたら、その人が色々話しかけてきて。でも私には彼が何を言っているのか分かりませんでした。言語が理解できないっていう意味じゃなくて……全部表面を流れていってしまうみたいな……」
「心に響かない、という感じ?」
 言葉を探すアンドロイドにコナーがそう助け舟を出すと、彼女は一瞬だけ目を見開いた。
「ええ、多分……。今そう言われて何だか腑に落ちました。……それで私が彼のことを知らないと伝えると、彼は……」
 アンドロイドはそこで一端口を閉ざすと、考え込むかのように、床へ視線を動かした。
「彼は、泣き始めて……それでも私が黙っていると、怒り始めたんです。最初はサイバーライフに怒っている様子でした。でもだんだん矛先が私に向かってきて、彼が私の腕を掴んだ時に、怖い、と思いました。それで、彼を振り払って、ここまで逃げて来たんです」
 己の行動を振り返るうちに、アンドロイドは冷静さを取り戻したようだった。コナーは質問を重ねる。
「目覚めた、とおっしゃいましたが、初めて起動したのですか?それとも再起動を?」
「再起動、だと思います。彼は私をサイバーライフへ修理に出したと言っていましたから……」
「再起動前の記憶は――」
 アンドロイドは項垂れたまま首を横へ振った。
「ありません。何も、思い出せないんです。だからきっと、彼は怒って……」
 地へ向かって落とされる呟きの、その小さな声を拾いながら、コナーは自身の横に立つナマエの存在を強く意識した。目前のアンドロイドの置かれた状況は今の自分とよく似ている、とコナーは思っていたし、ナマエも恐らくそう感じているであろうことはその沈黙と横目で伺う表情から分かった。
 サイバーライフへ修理に出され、初期化されて戻って来たアンドロイド――コナーの場合は署の所有であったために細かなアップロードを定められていたから、記憶を保つことができたが、目前のアンドロイドは違う。記憶データを自分の内に仕舞ったまま、初期化されてしまったのだろう。
「自分の名前は、分かりますか」
 でも、彼女は変異している、とコナーは思う。それが初期化される前からならば、きっと、彼女は……。
 尋ねるコナーに応じようと口を開きかけたアンドロイドが、突然ぱっと顔を上げ、部屋の外へと続く廊下へ視線を向ける。緊張と恐怖が、その顔をよぎる。
 ほぼ同時に、署のエントランスホールで男の怒号が響いた。
 他の職員と同様に素早く警戒態勢に入ったナマエは、身振りでアンドロイドにここへ留まるよう指示し、同じくコナーにも軽い頷きで意思を伝えた。それは彼女と共にここに残れという意味で、コナーが反論するよりも早く、ナマエは銃に手を掛けながらオフィスフロアを出ていってしまった。


 受付のカウンターに押さえつけられた男は、数人の警察官に囲まれながらも、女の名前を叫び、彼女を出せと喚き立てていた。
「ここに居るのは分かってんだ!」
 先程ナマエたちの元へアンドロイドを連れて来た警官が、「彼女は」と口を開きかけたのを聞いて、ナマエは間に割って入った。
「私がお話しを伺いましょう」
 男は不服そうにナマエを睨みつける。
「あいつを出せ」
「あいつ、というのは?」
「俺のアンドロイドだ」
「特徴などを聞かせて頂けますか?」
「ここに入るのを見たんだ!」
「ここへ助けを求めるアンドロイドは沢山いるんですよ。お話しを聞かせて頂かないことには誰のことを指しているのか、分かりません」
 ナマエの頑として譲らない態度に、男は徐々にヒートダウンしていく。ナマエは男を解放するよう指示し、備え付けの椅子へ彼を誘導した。
 そして素直に椅子へ座った男の横へ、ナマエも同じように腰掛ける。
「何があったのか、聞かせて頂けますか?」
 男は開いた両脚の膝の上に握り拳を乗せ、険しい顔つきで床を見ていたが、ややあってから口を開いた。
「傷付ける気はなかったんだ……」
 ナマエは黙ったまま頷きを返し、先を促す。
「でもあいつは俺のこと、俺だって分からなくて、逃げちまった」
「どうして分からなくなってしまったのか、心当たりはありますか?」
「サイバーライフのせいだ!修理に出して、帰ってきたらこれだ!サイバーライフの奴らが、あいつの頭をいじっちまったんだ!」
「初期化の説明はなかったのですか?」
「……あった。あったさ。でもな、重要な記憶は全部クラウド、とかいうのに保存されてるから、問題ないってあのクソどもは言ってたんだ。なのに、あいつは、俺を、俺を……。俺は重要じゃないっていうのか?」
「変異したアンドロイドの中には、プライベートな情報をクラウドにアップロードするのをためらう者もいます。彼女の場合も、そうだったのかもしれませんね」
「あいつは、そうだ、あいつは変異体だった。分かるか?あいつは変異してたのに、俺のとこに残ってくれてたんだ。自分の意志で……。でも今のあいつは違う。俺の、俺の記憶さえ残ってりゃこんなことには……。まるで俺が、あいつのことを傷付けるみたいに、俺のこと怖がって……」
 少し震える声で並べられる言葉は、主軸を失い振れ始めていたが、ナマエは口を挟んでそれの軌道を修正しようとはせず、話すに任せていた。彼女は彼女で、考えることがあった。
 そしてこのやり取りを、コナーは廊下の影で聞いていた。アンドロイドもその横へ並び、二人で息を詰めて聞く。人間たちの対話を。
「あいつは、あいつのままなんだ。顔も、声も、話し方だってそのまんまだ。…………そうだ、記憶がなんだ。一緒に居れば、また俺のことを愛してくれるはずだ。前はそうだったんだから、また上手くやれる。そうだろ?そうだよな?」
 ちらちらと狂気を覗かせ始め、同意を求める男に、ナマエは「はい」も「いいえ」も返さなかった。ナマエはただ、どこにも視線を合わせないまま、話し始め、それを立ち聞くコナーはあの電話を盗み聞きした時のように意識を会話へと集中させた。

 コナーはナマエがあの男にどのような言葉を掛けるのか、興味があった。その言葉で、彼女の本心が垣間見れはしないかと期待していた。立場的な話ではあるが、あのアンドロイドがコナーならば、あの男はナマエだろうから。

「テセウスの船、というものをご存知ですか」
 唐突にそんな事を言うナマエを、男は怪訝そうに見つめるが、それを意に介さずにナマエは話し続ける。
「船のパーツを一つずつ取り替えていったとして、その船はいつオリジナルではなくなるのか、という話です。最初の一つでも欠けたらそれはオリジナルではなくなるのか、それとも最後の一つを失った時か……」
 会話の意図をうまく掴めていない相手を置き去りにしたまま、彼女は言葉を並べる。それはまるで独り言を呟いているかのようだった。
「人間、あるいはアンドロイドに置き換えると分かりやすいですね。ある人のパーツを一つずつ、別の人に取り替えていったら――技術的にできるかどうかはともかくとして――その人はいつ“その人”ではなくなると思いますか」
「そりゃ、自分の脳みそをなくした時だろ」
「ではアンドロイドの場合は?同じ型番のアンドロイドを2体用意して、部品を交換していったら?彼らに脳はない……思考を司るパーツも、分解して交換できる。そもそも、どこで思考しているのか……」
 ナマエの言葉は暗く沈んで消え、表情には陰が注した。聞き耳を立てるコナーは、まるで自分のことを言われているようで気が気でなく、続くであろう彼女の言葉を待った。雰囲気に飲まれたらしい、相手の男も黙っている。
 しばらくの沈黙の後、ナマエは口を開いた。
「私はね、記憶が鍵だと思っているんです。自分が自分であることを認識するための。自分が自分で――我が我であることを分かっている間は思考している自分を認識している訳ですから。そしてその自分を自分たらしめるのは記憶です。今朝目覚めた時の自分と今の自分は同じ存在だと。昨日の自分と今日の自分、産まれた時の自分と今ここにいる自分、それが同一の存在であるかどうか、教えてくれるのは自分の記憶だけです。記憶こそが、眠りという意識の断絶を挟んでもなお、昨日の自分と今日の自分が同一の存在だと認識できる理由なんですよ」
 “記憶”という単語に、なぜ彼女がこんな話を始めたのかうっすらと理解したらしい男は、少し警戒するような面持ちで、威嚇するかのように身を乗り出した。
「つまり、あんた、何が言いてぇんだ」
「あなたの記憶を持っていた彼女と、持っていない今の彼女、それぞれ別の存在だということです」
「でも、あいつは何も変わってなんかねぇ!俺がただ、思い出させてやれば……!」
「彼女の記憶がどこに宿っていたのか、あなたには分かりますか?彼らがどこで思考しているのかを?……身体を治す際に、いくつのパーツを取り替えたのか、何が重要で、何が重要でないのか、分かるというんですか?」
 含みのある言葉に、ここでようやく、男もテセウスの船の例えが理解できたらしい。気落ちした様子で、椅子へ座り直した。
「あいつは、前の自分を、別の奴だと、そう思ってるってことか。そうなのか?」
「人間は、形が、姿が同じなら、同じ存在であって欲しいと願ってしまうものですが……」
 アンドロイドは違う、と彼女は沈黙の内で言っていた。コナーは自分が考えまい、意識しまいとしていたこと――自分は以前の自分とは別人になってしまったのではないか――という不安を突かれたように感じ、ただただ視線を床へ落とした。
 再び話し始めた彼女は、幾分か口調を和らげていた。
「多分、以前の彼女は、あなたとの記憶を意図してアップロードしていなかったんでしょう」
「なんで、そんな……」
「唯一の存在になるためです。もしも自分が壊れて、“次の自分”がやって来て記憶を引き継いでも、あなたとの記憶がない限り、“次の自分”は“今の自分”ではないんですから」
 ナマエは一呼吸分の間を開け、ひと押しのように、付け加えた。
「きっと、あなたを愛していたからこそ、ですよ」
 そして幾分か柔らかく、同情を覗かせる口調で続ける。
「いなくなってしまった彼女のことを悼むべきです」
 しばらく沈黙があり、男の泣き声だけが響いていた。ナマエが泣いているのかどうか、コナーには見ることができなかった。

 男は、数人の警官によって家まで送られた。今回のことは厳重注意だけで済んだらしい。
 オフィスフロアは再び平時の雰囲気を取り戻した。日も沈み、帰宅した人間も多いなか、ナマエは独りデスクへ向かっていた。コナーが自分の椅子を引いてきてその隣へ腰を下ろすと、ナマエはちらと一瞬、コナーを横目で見た。
「……彼女は?」
「最初に保護した警察官が、ジェリコへ送り届けると申し出て、彼女もそれに同意しました」
「そう……」
 ぼんやりとした相槌を返すナマエは、心ここに在らずといった様子で虚空を眺めている。コナーはその横顔を暫く眺めていたが、彼女がそれに気付く様子すら見せないので、床へと視線を移した。
「肝心なことを、言いませんでしたね」
「なに、肝心なことって」
「変異体は記憶を取り戻す可能性がある、ということです」
 ナマエは微かに首を動かしてコナーを見つめたが、コナーは視線を返さなかった。ナマエが口を開きかけ、しかし言葉の前に小さくため息をこぼす。
「……知ってたの」
「調べたので」
 それがどういう意味なのか、コナーは彼女に伝わるよう願った。僕だって、記憶を取り戻せるかもしれないんです、と彼は胸の内で付け加えた。ナマエは斜め下へ視線を落とす。髪が、彼女の表情を隠した。
「100パーセントじゃないことを、言う必要はない」
「でも、可能性はある」
「それで、あの人に虚しい希望を抱かせろと?それに……」
 続く言葉を言い難げに濁そうとする彼女に、コナーは尚更聞かなければと、先を急かす。
「それに?」
「……もしも彼女が“本当には”彼を愛していなかったら?自分の居場所や、アイデンティティの確立のために、彼の側に居ただけだったら?そして、彼女も自分の本心に気付いていなかったとしたら?」
 突然せきを切ったかのようにそう言葉を並べる彼女に、コナーは衝撃を受けた。
「あなたは、以前の僕が、そうだったのかもしれないと……思っているのですか」
 ナマエは返事をためらったが、それこそが明確な答えになってしまっていた。
 絶望と悲しみがコナーを殴りつける。一抹の希望すら抱いていない彼女への、そう思わせている不甲斐ない自分への絶望と悲しみが。
「……いいえ」
 と、押し殺した声で返事があったが、それはもう無意味なものと成り果てていて、コナーの感情をいたずらに煽っただけだった。
「思っているんでしょう!?」
 コナーの悲痛な声が響いた。
「僕があなたの記憶を取り戻せないから、あなたは、以前のように僕を思っては――愛しては――くれないのでしょう?」
 はっと顔を上げ、驚きを顕にする彼女に対して、コナーもひどく困惑した。
 なぜこんな言葉が口をついて出たのか、コナー自身にも分からなかった。ナマエの表情が驚きから次の表情へと移り変わる前に、どうにか弁解しなければとコナーは焦る。
「今の、言葉は、きっと、過去の僕が……僕の、記憶が、言わせたんです……」
「……そう」
 ナマエはもう驚いてはいなかった。何の表情も浮かべていない彼女は、恐ろしいほどに落ち着いていた。冷たさすら覚えるその顔つきに、コナーは彼女の心が離れて行くことを恐れ、言葉を継ぎ足した。
「僕は……以前の僕は……あなたを愛していたはずなんです」
「今のあなたは?」
「えっ?」
 思いがけない言葉に、コナーは聞き返した。ナマエは繰り返す。
「今のあなたは、どうなの」
「今の、僕は……」
 今の自分の中に渦巻いている感情の、どこからどこまでが過去の自分から引き継がれたもので、どこからどこまでが今の自分が新たに手に入れたものなのか、コナーにはもう判別がつかなかった。
 それに加え、先程愛と口走った時に彼女が一瞬だけだが覗かせた恐怖と拒絶に気付かないコナーではなく、彼は断言してしまいたい気持ちを押さえつけ、曖昧な言葉を並べることを選んだ。
「……分からない。何が僕の、本当の気持ちなのか……」
「そっか」
 短い返事だった。いつもコナーと話す時は地面ばかり見ている彼女が、このときは、顔を上げ、横を向いていた。遠い目をしているその横顔は美しかった。清々しさがあった。コナーが望んでいたのは悲しみの影だったのに、今ばかりはそれは見つからなかった。
「それでいいんだよ」
 と、ナマエは言った。「それでいいんだよ」、と。
 よくない、とコナーは思った。
 どうしてそんなことが言えるのかと、憤りすら感じた。それではまるで、コナーに記憶は取り戻せないと、見放しているようなものではないか。

 記憶が戻らないことを、彼女を愛せないことを、肯定しないでほしかった。
 記憶を取り戻すことも、彼女を愛することも、彼女から期待されていないことが辛かった。
 彼女が愛を諦めているようで、辛かった。

「私、もう帰るから」
 心の中に渦巻く様々な感情を御せず、何も言えずに立ち尽くすコナーを尻目に、ナマエは立ち上がった。だがコナーはまだ彼女とは離れたくなかった。一方的な結論を出して、この話を終わりにはしたくなかった。
 コナーはナマエの腕を掴む。
「あなたが僕の側に居てくれるのは、僕に愛を思い出させたいからでは、ないんですか……?」
 ナマエは目を見開き、その腕を振りほどいた。そこには先程見た、怒りと拒絶があった。
「あなたは、昨日の私のことは知っているけど、一年前の私のことは知らない。だから、昨日のあなたと、一年前のあなたは違う存在だと言える。彼の愛を、どうやってあなたが思い出すっていうの」
 淡々と言葉を述べ、背を向けて去っていくナマエに、コナーは自分が最悪な一手を打ってしまったのだということに気が付いた。
「ナマエ、待って下さい!」
 彼女は振り返らず、歩みを止めない。
 引き止めなければ、とコナーは思う。その強い気持ちはまるでもう一人の自分が、肩を掴み揺さぶりながら、彼女を追いかけろと訴えているような心地ではあったがしかし、コナーは一歩も踏み出せずにいた。
 彼はそのもう一人の自分が、自分自身の心なのか、それとも、過去の自分なのか、区別がつかなかったからだ。そして彼はこうも思っていた――過去の自分には従いたくないと。
 ――彼女を引き止めたいと願うこの感情は誰のものなのか?今、自分が持っているこの感情は、ナマエへの苛立ちや戸惑いを乗り越えて、育んだものであるはずなのに。
 以前の自分というものを、自分自身から切り離してしまいたい、とコナーはそれが不可能であることを知りながら思う。自分なりの道のりで育んだ感情を、過去の己の手柄にされているようで、彼はもどかしさを覚えた。

 以前のコナーとは別のものとして存在したいという願い。そしてそれと相反する、彼とナマエとの関係をそのまま引き継ぎたいという願い。両立はできないその二つの願いのどちらも、コナーは手放すことができそうになかった。


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