【007号室 侑士】部屋の中は明るくはないものの、西洋のお部屋ってカンジだった。
家具なんかは結構凝ってるし、さっきのホテルらしいドアからは想像出来ないほどだ。
「.........」
「.........」
「.........提案なんやけど、此処では仲良くやりません?」
「.........うん。仲良くしたいね」
部屋が何とも言えず暗い中、私たちの間を漂う空気も暗かったら洒落にならない。
何となくお互いがそれに気付いているから...お互いに顔を見合わせた。
「ホラー系、得意ですか?」
「全然ダメ」
「俺もです」
「仲間です」
これは...少々マズイことになった気がする。
多少相手任せに過ごしてやろうかと思ってたけど...同じ穴のムジナでは難しいときた。
「部屋の確認...一緒にしてくれる?」
「ええ。俺も置いてかれても困りますし」
どうしよう...お互いがお互いに役に立たないとか。
何とも言えない気持ちになりつつも荷物を床に置かせて頂いて、少しキョロキョロちょろちょろしてみる。
扉から真っ直ぐ進むと...まあダブルベッドがあって、その向こうにはカーテンがあるから窓かな?
ベッドの猫脚ドレッサーが置いてあって、まあメイクには困らないなーとか思う。
ただ、その三面鏡?だと思われるドレッサーの鏡を開ける勇気は無いけど。
それとは真逆の方向にはドアがある。おそらくトイレとかお風呂場だとか...そういうの。
最低限、そういう設備がないとホテルとは言わないから間違いないと思う。
「.........ほな、行きます?」
「.........本当は行きたくないけど」
行かないと始まらない。いや、始めなくてもいいけど仕事。
真逆にある二つの場所を交互に確認ながら行く先を私が決めた。
ユニットバスを確認する 窓の外を確認する 【007号室 ユニットバス】忍足の後ろから私はそろそろと歩いていた。
もう少し明るければシャキシャキ歩けるんだけど...そう思いながら。
「開けますよ?」
忍足は一応、声を掛けてから扉を開いた。
「.........」
洋風なユニットバスです。ええ、暗くなければ素敵なのに。
必要な設備機器だし...特に問題はないと思う。
「.........動作確認、いる?」
「せんとやろーな」
「じゃあ、忍足がシャワー出して。私はトイレ流す」
怖いからせーののタイミングで、と言ったら忍足は微妙な反応を示した。
だって怖いから仕方ないじゃない。そして、私はせーの、と声を掛けた。
「「!!!」」
どちらの水も...赤い。き、気持ち悪いんですけど。
けど恐ろしいかな。どちらも酷くフローラルな香りをさせる水だ。
それが配慮だとしたら本気で怖いよ。赤いのにフローラルな香りとか。
「.........問題や」
「.........うん、問題しかないね」
排水溝に流れていく水を確認しただけでドッと疲れた。
それは多分、忍足も同じだろうと思うようにした。
戻って窓の外を確認する 【007号室 窓】再び、忍足の後ろから私はそろそろと歩いていた。
本当に暗くて怖いよママン。懐中電灯とかないのかな此処。
「.........想像つくんやけど。窓の外」
イエス。何となく想像つくから言わないでおくれ。
洋風の窓、そして洋風で素敵なカーテンレースを忍足がゆっくりと開ける。
とりあえず...見える風景は、墓地、ですね。勿論、偽物の洋風墓地。
うん。想像通り過ぎて笑えないよ。不気味だよ不気味。
うん、特に仕掛けは無いみたいだけどゾクッとするだけの出来です。気持ち悪い。
窓の外なんか見るんじゃなかった、と後悔するくらいに気持ち悪いです。凝り過ぎです。
もうこれ以上、凝らなくていい。普通にそう思った。
ベッドルームへと戻る 【007号室 窓】忍足の後ろから私はそろそろと歩いていた。
もう少し明るければシャキシャキ歩けるんだけど...そう思いながら。
「.........想像つくんやけど。窓の外」
イエス。何となく想像つくから言わないでおくれ。
洋風の窓、そして洋風で素敵なカーテンレースを忍足がゆっくりと開ける。
とりあえず...見える風景は、墓地、ですね。勿論、偽物の洋風墓地。
うん。想像通り過ぎて笑えないよ。不気味だよ不気味。
うん、特に仕掛けは無いみたいだけどゾクッとするだけの出来です。気持ち悪い。
窓の外なんか見るんじゃなかった、と後悔するくらいに気持ち悪いです。凝り過ぎです。
もうこれ以上、凝らなくていい。普通にそう思った。
ユニットバスを確認する 【007号室 ユニットバス】再び、忍足の後ろから私はそろそろと歩いていた。
本当に暗くて怖いよママン。懐中電灯とかないのかな此処。
「開けますよ?」
忍足は一応、声を掛けてから扉を開いた。
「.........」
洋風なユニットバスです。ええ、暗くなければ素敵なのに。
必要な設備機器だし...特に問題はないと思う。
「.........動作確認、いる?」
「せんとやろーな」
「じゃあ、忍足がシャワー出して。私はトイレ流す」
怖いからせーののタイミングで、と言ったら忍足は微妙な反応を示した。
だって怖いから仕方ないじゃない。そして、私はせーの、と声を掛けた。
「「!!!」」
どちらの水も...赤い。き、気持ち悪いんですけど。
けど恐ろしいかな。どちらも酷くフローラルな香りをさせる水だ。
それが配慮だとしたら本気で怖いよ。赤いのにフローラルな香りとか。
「.........問題や」
「.........うん、問題しかないね」
排水溝に流れていく水を確認しただけでドッと疲れた。
それは多分、忍足も同じだろうと思うようにした。
ベッドルームへと戻る
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