NOVEL GAME γ | ナノ

if...の扉 #10

ミックスランダム/扉の向こう
【リタイア】
「.........やっぱり無理!」

私は走った。ただただ走った。
もう怖いし怖いし怖いし、で走り出してすぐにエレベータの上ボタンを連打する。
さっき此処から降りて来たっていうのにエレベータは何故かB2に停まってた。

「ちょっと!早く!!」

もう離脱したい。早くお家に帰りたい。
そんな気持ちでいっぱいなのに未だエレベータは動かない。
仕方なくその横の緊急用非常階段の扉に手を掛けた瞬間、けたたましいサイレン音が響き始めた。

――被験者離脱、被験者離脱。至急確保せよ。繰り返す。被験者...

嘘!嘘嘘!どんなアトラクションよこれ!
慌てて扉を開けて上へと向かおうとした時、エレベータの間抜けなチンという音を聞いた。
今時、そんな音のエレベータなんて...と思って振り返った先には、
異様な出で立ちの「何か」が沢山フロアに放出されていて、

「本当にもう無理です!!!」

そう叫んだ時、ようやくサイレンも警告音も消えて、隠されていたらしい照明に灯りが点いた。
私の滞在記録は...15分弱。後々まで笑われる汚点記録となった。

★エンディングNo.01

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if...の扉 #10

ミックスランダム/扉の向こう
【リタイア】
よし、もう逃げよう。
私は走った。ただただドアを蹴破るように開けて走った。
向かうはエレベータ!向かうはフロント!そこからの外の世界!!
意気込んだその時だった。

――被験者離脱、被験者離脱。至急確保せよ。繰り返す。被験者...

なるほど、これが話に聞く警報と警告ね。かなりの大音量。
それでもさっさと離脱してしまえばいいだけの話。私は慌ててエレベータに手を掛けた。

「.........え?」

エレベータが動かない。
と、いうより、エレベータの表示板に文字が流れている。それに目を向けると...

Do you want to die?
Murder
Release
Die Die Die...


こわっ、何これ本気で怖いよ。何、これ、ガチで?
「死にたいの?」「殺人」「放出」「死、死、死...」って、こんなアトラクション怖すぎる!!
どうしよう!と混乱する中、近くにあった緊急用非常階段の扉がギギギ...と音を立てた。
当然、チラリと目をやらないわけがない。
そこには異様な出で立ちの「何か」がこのフロアに降り立とうとしていた。

「本当にもう嫌!!!」

そう叫んだ時、ようやくサイレンも警告音も消えて、隠されていたらしい照明に灯りが点いた。
私の滞在記録は...45分弱。涙目になった私の写真が後日HPにアップされてしまった。

★エンディングNo.02

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if...の扉 #10

ミックスランダム/扉の向こう
【リタイア】
「.........やっぱり無理!」

私は受け取ったばかりの荷物を放り投げて部屋を出た。
いくら何でもコスプレしたままで仕事なんか出来ない!そんな気持ちで。
すると、ドアを出た途端にけたたましいサイレン音が響き始めた。

――被験者離脱、被験者離脱。至急確保せよ。繰り返す。被験者...

「.........あれは、ロイドくん?」

鳴り響く警報と警告。それに反応したのが、さっきのイケメンロイドくん。
ぎこちなく振り返り、目にはさっきは分からなかった赤い光が灯ってる。

「被験者確認、被験者確認、確保、確保、確保...」

嘘!嘘嘘!どんなアトラクションよこれ!
運んでいたはずのワゴンを見捨ててじわりじわりとロイドくんが近付いて来る。
右腕を突き出して、真っ直ぐ、真っ直ぐに私の方へ...

「確保」

ドン!という音が響き、私はあっという間に文字通りお縄になった。
その直後、ようやくサイレンも警告音も消えて、隠されていたらしい照明に灯りが点いた。
私の滞在記録は...60分弱。間抜けな捕獲写真が社内新聞に載ってしまった。

★エンディングNo.03

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if...の扉 #10

ミックスランダム/扉の向こう
【リタイア】
何気なく荷物も着ていた服も持って部屋を出た。
難なくエレベータに乗って1Fのフロントまで到達。人の気配はない。

最初に見た通り、可愛らしい口の裂けたロイドちゃん(弐号機)がフロントに居て、
少し奥のショップ(だと思う)にロイドくん(イケメン)が居るだけ。

.........コレ、好機なり。
しれっと、本当にしれっとこの場所を出るべくドアに手を掛けた、けど、

「開かない」
「警告します。あと三度、そのドアに触れると大変なことになります」
「体当たりすれば開くかしら」

ロイドちゃん(弐号機)の話は今は無視。とにかく出たい。

「警告します。あと二度、そのドアに触れると大変なことになります」
「よっ、」

思いっきり体当たりしてみるけど、ガタガタッと揺れただけで変化はない。
そんなに丈夫な扉には見えなかったけど...

「最終警告します。次に、そのドアに触れると大変なことになります」
「私は此処から意地でも出る!」

そう叫びながら最終警告を無視して体当たりをすれば、扉が開いた。

「やった!.........え?」

ロイドちゃんが一人、二人、三人.........
って、何人構えてるの!?こんなに同じものを作っていたなんて!!

「「「「「被験者確認、被験者確認、確保、確保、確保!!!」」」」」

ドンドンドン!という音が響き、私はあっという間に文字通りお縄になった。
その直後、ようやくサイレンも警告音も消えて、隠されていたらしい照明に灯りが点いた。
私の滞在記録は...90分弱。間抜けな捕獲写真が社内新聞に載ってしまった。

★エンディングNo.04

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if...の扉 #10

ミックスランダム/扉の向こう
【就寝】
うん、寝よう。寝てしまおう。
未だシャワー音がしてるのをいいことに私はベッドに入った。
こう言っちゃ何だけど、私は寝付きが抜群に良くて3秒で寝れる。

ふっかふかのベッド、物凄く端っこに丸まって目を閉じれば、
本当に疲れてたんだろう。すぐに睡魔様はご降臨なされた。

遠くで何かが聞こえる気がするけど...もう無理。
私の意識は遠く、ただただ遠くへと誘われていった。

★エンディングNo.05

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if...の扉 #10

ミックスランダム/扉の向こう
【脱走】
備え付けのバスローブのままでは逃げることも出来ない。
そこはサクッと最初に着ていたスーツに早着替えをして早々に部屋を後にした。

薄暗い廊下が更に薄暗くて気持ち悪いけど...構っていられない。
一応、動いているエレベータに乗って1Fフロントへと掛け込む。

「ロイドちゃん(弐号機)!」

機能は停止しているようだ。
私が声を掛けても反応はなく、よく出来た瞼が閉じられている。

だったら扉は開くかも!そう考えて扉をガチャガチャするけど固くて開かない。
此処から入って来たはずなのに...施錠されているようだ。
だったらどうすれば...と頭を抱えていたら、背後に気配を感じた。

「!!?」
「現在は夜間のイベントは......って、お客様!?」

腐乱しまくった男性の顔に驚き過ぎて、腰が抜けた。
というか、尾てい骨を思いっきり強打したらしく激痛が走りっぱなし。

「大丈夫ですか!?」
「いや......無理、かも、」

プレオープンイベント初の怪我人。
これを機に、人工大理石の床には上質な絨毯を敷くことが義務付けられた。

★エンディングNo.06

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if...の扉 #10

ミックスランダム/扉の向こう
【就寝】

うん、寝よう。寝てしまおう。
耳を塞げば何とかなる。頭まで布団を被れば何とかなる。
こう言っちゃ何だけど、私は寝付きが抜群に良くて3秒で寝れる。

ふっかふかのベッド、物凄く端っこに丸まって目を閉じれば、
本当に疲れてたんだろう。すぐに睡魔様はご降臨なされた。

遠くで何かが聞こえる気がするけど...もう無理。
私の意識は遠く、ただただ遠くへと誘われていった。

★エンディングNo.07

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if...の扉 #10

ミックスランダム/扉の向こう

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