【006号室 エース】部屋の中は明るくはないものの、西洋のお部屋ってカンジだった。
家具なんかは結構凝ってるし、さっきのホテルらしいドアからは想像出来ないほどだ。
「.........暗い」
「確かに暗いけどよ、そういう企画じゃん」
ごもっともです。俯く私にポートガスくんは怖いのか?と問う。
当たり前です。基本的にこういう施設には入らないよう努力してる。
ポートガスくんは?と逆に聞けば曖昧な感じの返事が返って来た。
見たカンジ...別に苦手ではなさそう。だとしたら心強い。
「じゃ、確認してくか」
「え?」
「確認だ確認。いつまでもぼんやり出来ねェだろ」
はい。ごもっともです。しっかり者ですね。
仕事だけどちょっと怖いんだよ。凝ってるし、今だって誰か見張ってそうだし。
何とも言えない気持ちになりつつも荷物を床に置かせて頂いて、少しキョロキョロちょろちょろしてみる。
扉から真っ直ぐ進むと...まあダブルベッドがあって、その向こうにはカーテンがあるから窓かな?
ベッドの猫脚ドレッサーが置いてあって、まあメイクには困らないなーとか思う。
ただ、その三面鏡?だと思われるドレッサーの鏡を開ける勇気は無いけど。
それとは真逆の方向にはドアがある。おそらくトイレとかお風呂場だとか...そういうの。
最低限、そういう設備がないとホテルとは言わないから間違いないと思う。
「ほら、行くぞ」
「わ、分かったから押さないで」
足がうまく動かないでいる私をポートガスくんはじわじわ押す。
うん、行かないと始まらない。いや、始めなくてもいいけど仕事。でも...
真逆にある二つの場所を交互に確認ながら行く先を私が決めた。
ユニットバスを確認する 窓の外を確認する 【006号室 ユニットバス】ポートガスくんに促され、私はそろそろと歩いていた。
もう少し明るければシャキシャキ歩けるんだけど...そう思いながら。
「開けるぞー」
ポートガスくんは一応、声を掛けてから扉を開いた。
というか、そこは自分でやっちゃうんだ...と思いました。はい。
「.........」
洋風なユニットバスです。ええ、暗くなければ素敵なのに。
必要な設備機器だし...特に問題はないと思う。
「.........動作確認、いる?」
「しないとだろうなァ」
「じゃあ、シャワーお願いしていい?私はトイレ流す」
怖いからせーののタイミングで、と言ったらポートガスくんはちょっと笑った。
だって怖いから仕方ないじゃない。そして、私はせーの、と声を掛けた。
「「!!!」」
どちらの水も...赤い。き、気持ち悪いんですけど。
けど恐ろしいかな。どちらも酷くフローラルな香りをさせる水だ。
それが配慮だとしたら本気で怖いよ。赤いのにフローラルな香りとか。
「よし、問題なし」
「.........問題しかないよ」
排水溝に流れていく水を確認しただけでドッと疲れた。
でも、ポートガスくんは特に気にした様子はなかった。
戻って窓の外を確認する 【006号室 窓】今度はポートガスくんの後ろから私はそろそろと歩いていた。
本当に暗くて怖い。懐中電灯とかないのかな此処。
「ぶっちゃけさ、想像つくな。窓の外」
イエス。何となく想像つくから言わないでいいよ。
洋風の窓、そして洋風で素敵なカーテンレースをポートガスくんがゆっくりと開ける。
とりあえず...見える風景は、墓地、ですね。勿論、偽物の洋風墓地。
うん。想像通り過ぎて笑えないよ。不気味だよ不気味。
うん、特に仕掛けは無いみたいだけどゾクッとするだけの出来です。気持ち悪い。
窓の外なんか見るんじゃなかった、と後悔するくらいに気持ち悪いです。凝り過ぎです。
もうこれ以上、凝らなくていい。普通にそう思った。
ベッドルームへと戻る 【006号室 窓】ポートガスくんに促され、私はそろそろと歩いていた。
もう少し明るければシャキシャキ歩けるんだけど...そう思いながら。
「ぶっちゃけさ、想像つくな。窓の外」
イエス。何となく想像つくから言わないでいいよ。
洋風の窓、そして洋風で素敵なカーテンレースをポートガスくんがゆっくりと開ける。
とりあえず...見える風景は、墓地、ですね。勿論、偽物の洋風墓地。
うん。想像通り過ぎて笑えないよ。不気味だよ不気味。
うん、特に仕掛けは無いみたいだけどゾクッとするだけの出来です。気持ち悪い。
窓の外なんか見るんじゃなかった、と後悔するくらいに気持ち悪いです。凝り過ぎです。
もうこれ以上、凝らなくていい。普通にそう思った。
ユニットバスを確認する 【006号室 ユニットバス】今度はポートガスくんの後ろから私はそろそろと歩いていた。
本当に暗くて怖い。懐中電灯とかないのかな此処。
「開けるぞー」
ポートガスくんは一応、声を掛けてから扉を開いた。
勇気あるよね、何が飛び出して来るか分からないのに感心する。
「.........」
洋風なユニットバスです。ええ、暗くなければ素敵なのに。
必要な設備機器だし...特に問題はないと思う。
「.........動作確認、いる?」
「しないとだろうなァ」
「じゃあ、シャワーお願いしていい?私はトイレ流す」
怖いからせーののタイミングで、と言ったらポートガスくんはちょっと笑った。
だって怖いから仕方ないじゃない。そして、私はせーの、と声を掛けた。
「「!!!」」
どちらの水も...赤い。き、気持ち悪いんですけど。
けど恐ろしいかな。どちらも酷くフローラルな香りをさせる水だ。
それが配慮だとしたら本気で怖いよ。赤いのにフローラルな香りとか。
「よし、問題なし」
「.........問題しかないよ」
排水溝に流れていく水を確認しただけでドッと疲れた。
でも、ポートガスくんは特に気にした様子はなかった。
ベッドルームへと戻る
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