【005号室 宍戸】部屋の中は明るくはないものの、西洋のお部屋ってカンジだった。
家具なんかは結構凝ってるし、さっきのホテルらしいドアからは想像出来ないほどだ。
「暗い!暗すぎるよ宍戸!」
「明るかったら企画に沿わねえ」
「部屋は暗いし宍戸は冷たいし最悪!」
「え?俺?」
そうだよ。雰囲気暗い分、少しくらい明るく努めて頂きたい。
じゃないと無駄に怖いじゃない!と言い切ったら無視された。冷たい。
「じゃあ部屋の確認すっかー」
「.........宍戸一人でして来て」
「お前も来いよ!仕事だろ!」
うん。仕事だけど怖いんだよ。でも、宍戸が居るから良かったよ。
何とも言えない気持ちになりつつも荷物を床に置かせて頂いて、少しキョロキョロちょろちょろしてみる。
扉から真っ直ぐ進むと...まあダブルベッドがあって、その向こうにはカーテンがあるから窓かな?
ベッドの猫脚ドレッサーが置いてあって、まあメイクには困らないなーとか思う。
ただ、その三面鏡?だと思われるドレッサーの鏡を開ける勇気は無いけど。
それとは真逆の方向にはドアがある。おそらくトイレとかお風呂場だとか...そういうの。
最低限、そういう設備がないとホテルとは言わないから間違いないと思う。
「さっさと確認するぞ」
「.........本当は行きたくないー」
けど行かないと始まらない。いや、始めなくてもいいけど仕事。
真逆にある二つの場所を交互に確認ながら行く先を私が決めた。
ユニットバスを確認する 窓の外を確認する 【005号室 ユニットバス】宍戸の後ろから私はそろそろと歩いていた。
もう少し明るければシャキシャキ歩けるんだけど...そう思いながら。
「開けるぞ」
宍戸は一応、声を掛けてから扉を開いた。
「.........」
洋風なユニットバスです。ええ、暗くなければ素敵なのに。
必要な設備機器だし...特に問題はないと思う。
「.........動作確認、いる?」
「しないとだろうな」
「じゃあ、宍戸がシャワー出して。私はトイレ流す」
怖いからせーののタイミングで、と言ったら宍戸は溜め息を吐いた。
だって怖いから仕方ないじゃない。そして、私はせーの、と声を掛けた。
「「!!!」」
どちらの水も...赤い。き、気持ち悪いんですけど。
けど恐ろしいかな。どちらも酷くフローラルな香りをさせる水だ。
それが配慮だとしたら本気で怖いよ。赤いのにフローラルな香りとか。
「.........問題ないな」
「.........問題しかないね」
排水溝に流れていく水を確認しただけでドッと疲れた。
それは多分、宍戸も同じだろうと思うようにした。
戻って窓の外を確認する 【005号室 窓】再び、宍戸の後ろから私はそろそろと歩いていた。
本当に暗くて怖いよママン。懐中電灯とかないのかな此処。
「.........想像つくな。窓の外」
イエス。何となく想像つくから言わないでおくれ。
洋風の窓、そして洋風で素敵なカーテンレースを宍戸がゆっくりと開ける。
とりあえず...見える風景は、墓地、ですね。勿論、偽物の洋風墓地。
うん。想像通り過ぎて笑えないよ。不気味だよ不気味。
うん、特に仕掛けは無いみたいだけどゾクッとするだけの出来です。気持ち悪い。
窓の外なんか見るんじゃなかった、と後悔するくらいに気持ち悪いです。凝り過ぎです。
もうこれ以上、凝らなくていい。普通にそう思った。
ベッドルームへと戻る 【005号室 窓】宍戸の後ろから私はそろそろと歩いていた。
もう少し明るければシャキシャキ歩けるんだけど...そう思いながら。
「.........想像つくな。窓の外」
イエス。何となく想像つくから言わないでおくれ。
洋風の窓、そして洋風で素敵なカーテンレースを宍戸がゆっくりと開ける。
とりあえず...見える風景は、墓地、ですね。勿論、偽物の洋風墓地。
うん。想像通り過ぎて笑えないよ。不気味だよ不気味。
うん、特に仕掛けは無いみたいだけどゾクッとするだけの出来です。気持ち悪い。
窓の外なんか見るんじゃなかった、と後悔するくらいに気持ち悪いです。凝り過ぎです。
もうこれ以上、凝らなくていい。普通にそう思った。
ユニットバスを確認する 【005号室 ユニットバス】再び、宍戸の後ろから私はそろそろと歩いていた。
本当に暗くて怖いよママン。懐中電灯とかないのかな此処。
「開けるぞ」
宍戸は一応、声を掛けてから扉を開いた。
「.........」
洋風なユニットバスです。ええ、暗くなければ素敵なのに。
必要な設備機器だし...特に問題はないと思う。
「.........動作確認、いる?」
「しないとだろうな」
「じゃあ、宍戸がシャワー出して。私はトイレ流す」
怖いからせーののタイミングで、と言ったら宍戸は溜め息を吐いた。
だって怖いから仕方ないじゃない。そして、私はせーの、と声を掛けた。
「「!!!」」
どちらの水も...赤い。き、気持ち悪いんですけど。
けど恐ろしいかな。どちらも酷くフローラルな香りをさせる水だ。
それが配慮だとしたら本気で怖いよ。赤いのにフローラルな香りとか。
「.........問題ないな」
「.........問題しかないね」
排水溝に流れていく水を確認しただけでドッと疲れた。
それは多分、宍戸も同じだろうと思うようにした。
ベッドルームへと戻る
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