【003号室 シャンクス】
きちんと机の端に避けられた私物に触れないように、私は机に寝そべった。
懐かしい感覚、学生時代はよくこんな風に授業中に寝ていたなーみたいな。
程良く聞こえるシャワー音もあって、本気で夢へと誘われて.........
「オイオイ。風邪ひくぞユイ」
「!!?」
「それにローブの裾が肌蹴てる」
「ぎゃっ!!」
夢を扉を今にも開けて飛び立とうとしていた時に響いたシャンクス氏の声。
本当に現実も忘れて飛び立とうとしていたもんだから驚いて飛び起きた。
「び、ビックリしました...」
「驚かしたなら悪かったなァ」
けど机で寝るのは感心出来ない、とシャンクス氏は言った。
ですが普通にダブルベッドで共に就寝する仲ではないから...その、ね。
と、言えれば良かったんだけど、驚きで心拍数上がり過ぎて言葉が出なかった。
「これだけ広いんだ。大丈夫だ」
いやいや、そういう問題ではないんです。
何をどうした時にこんなことになるのか...抱える頭はあっても回避案はもう浮かばない。
やっぱりあの時点で勝手にベッドで寝るべきだったと後悔してももう遅い。
「大丈夫大丈夫。ほら、一緒に寝るぞ」
「.........了解しました」
「何なら子守唄歌ってやろうか?」
「い、いいえ、大丈夫です!」
「そうか。それは残念だ」
歌いたかったんですか?と突っ込みすべきだったんだろうか。
本当に、ほんっとうに悩ましかったけど壁側からベッドに入って窓に背を向けた。
それに確認してからか、シャンクス氏も窓側からベッドに入って来た、ようだった。
小さく「おやすみ」という言葉に返事をした頃、
驚くことにシャンクスは本当に寝息を立ててお寝になられた。
就寝する