034 何一つできていないんだ
035 こんなに近くに居てくれてるのに
036 『………跡部』
037 俺は否定もできずに、黙ったままだった
038 つい、この間まで笑い合っていたのに
039 ただひとり、未来を先読みして
040 『……もしかして、寂しいの?』
041 そう思ってしまったのは、どうして?
042 ずっと前から、知っていたのに……!
043 憎しみしか出てこない
044 それでも、振り向けない私がいた
045 「……無理に、笑わないでください」
046 「誰に……許してもらえないんですか?」
047 「ちょっと……来てくれる?」
048 「俺は許さないよ?」
049 「約束……?」
050 今日もまた、一つ思い出した
051 「好きだったんだね」
052 「復讐なんざ、するもんじゃねえ」
053 ……どうして何も言わないのよ
054 その可哀想≠ネ状況を作っているのは貴女
055 「……俺から言う前に、まずは見てください」
056 「信じられなかった俺たちも……充分、罪があるんです」
057 嫌いにならない方がおかしいくらい
058 「あの二人のこと、何も分かってねえのはお前らだ」
059 『……なに急に謝ってるの?』
060 「自分を傷つける理由なんて一つよ」
061 「………アタシの花は、散ってしまった」
062 貴方もまだ許してないって
063 じゃあどうして、今言ったんだ?
064 だって、酷いのはアタシの方だもの
065 きっと、アタシを必要としてくれている
066 ……一体、どうしたっていうの?
067 それを奪ったのは……俺たちだ
068 『………やっぱり、あんたなんて嫌いよ』
069 だが、俺の中には変わらない気持ちがある
070 「だから、これはきっと神様が仕掛けたことなんだよ」
071 「やっぱり、それはあいつのせいなの…?」
072 『だから、もうあんな奴らと関わらなくていいの!』
073 あいつ≠ナ誰だかが伝わる
074 片割れの居ない現実なんて忘れたかった
075 「私のこと……怒ってる?」
076 こんな日に、こんな夢を見るなんて