赤い糸をプレゼント
星月学園から私が卒業して1年がたった。
直獅さんと付き合って2年目。
「直獅さんー!」
「お前っ…どうしたっ!」
今日はその直獅さんの誕生日なのだが…
本人は忘れているよう。
「もう卒業したのに…学校見学か?」
「ちょっとねー、保健室行こう!」
「?」
不思議がる直獅さんを連れて保健室へ引っ張る。
ガラッ
パンパンッ
「「「ハッピーバースデー、直獅さん/直獅/陽日先生」」」
クラッカーの音とともに声が重なる。
「みっ水嶋? 琥太郎せんせも…」
「お誕生日、おめでとうっ! 今日は直獅さんの誕生日だよ!」
「えええええええええ!? 今日は8月11日…、本当だ!」
「ほら、やる」
琥太郎ちゃんが投げたのは飴玉。
「子供じゃない!」と叫ぶ直獅さん。
「僕からはこれ、」
渡されたのは焼酎。
「直獅さん、小指出して」
「?」
無理やり小指に結び付ける。
「これ!?」
「あげます。 どうぞ?」
<赤い糸をプレゼント>
(小指に、)
(絡めた)
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