終わらない想いと

私の彼氏は器用で、

何でもこなせて…。



今日は錫也の誕生日。

本当はケーキを作ろうと思ったんだけど、

自分でよく作ってるし…と思ってやめた。

昨日街に行って、錫也にぴったりなものを見つけしね。

「錫也…?」

天文科の教室に着くと彼は幼なじみとクラスメイトの中心で笑っていた。

「……、」

声をかけれそうになかった、


逃げ出したい衝動に駆られた。


「名前?」


そんなことを思っている間に錫也がそばまで来てて。

「ごめっ…、」

こらえてた涙はあふれ出した。

「わっ、どうしたの?」

嫉妬…なんて言えない。

「お願い、一緒に来て、」

無理矢理錫也を屋上庭園へ引っ張った。



「急に…ごめんなさい。」

「いいけど…どうしたの?」

「お誕生日…おめでとう。」

「え」

「これ…、」

渡したプレゼント。

「開けていい?」

コクリと頷く。

ピンクの包装紙の中身はシンプルな蟹座のストラップである。

蟹座のマークと星、それからチェーンがついたシンプルなストラップ。

「これっ…、」

「これ見た瞬間錫也しかないって思っちゃってさ…、どう?」

「ありがとう、」

そう言って遠慮がちに抱きしめた。

泣いてたからかな?

「もっと強く…して。」

「ん」

錫也の腕からは心地よい体温が伝わってきた。

<終わらない思いと>


(隣にいる)

(キミ、)

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