猫になりたくなった話
※竜司と蓮が話してるだけ※



「猫になりたい…」
「こりゃまた唐突だな」
「モルガナが少し羨ましい…モルガナの前じゃ言えないけど」

「どしたん? まー、どうせ夢乃センパイの事だろうけど。 面白いから聞いてやんよ」
「俺の苦悩を面白がるな」
「事実だし? マジ飽きねーよお前ら、名物日替わり定食大盛りって感じ 」
「全然伝わらないけど、美味しそうだから良しとする」
「んで?で? 今日は何があったんだよ?」
「楽しそうな顔しやがって…」


…。

『にゃは〜〜〜…ユメノのマッサージは流石だな…ワガハイ、幸せの極みだぜ…』
『でしょ〜…ここ、猫はここが好きなんだよー』
『猫じゃねえけどな!?』
『俺は? 俺のマッサージは?』
『君の? 君は昨日もメイド呼んでたじゃん。 私必要ないでしょ』
『やだ。夢乃のマッサージがいい』
『今日はモルガナの日』
『なんで!』
『モルガナもふもふの日』
『俺の事もふもふすればいいじゃん。俺の頭とか』
『昨日したじゃん』
『今日もして』
『おいオマエら…ワガハイの上で騒ぐんじゃねーよ』
『モルガナごめんね、いまから真剣にモフるからね』
『お、おおっ…にゃは〜〜〜』
『ずるいっ』
『はいはい、よしよし』
『夢乃、好き…』
『ふう。ねえモルガナ、そろそろ吸っていい?』
『しょーがねえな。吸え、存分に吸っていいぞ』
『やった!!』
『俺のことも存分に吸っていいぞ』
『はいはい』
『夢乃〜』
『あ〜猫ちゃんからしか得られない栄養がある…』
『猫じゃねえけどな!?』


…。



「結局お前も構って貰えたんだからいいじゃねーか」
「俺は吸ってもらえない、猫じゃないから」
「あー…」
「猫になって全身吸われたい…」
「でもよぉー…猫じゃイチャつけねーじゃん? いいの?」
「………」
「盲点だったみてーな顔してんな」
「盲点だった。 それは困る」
「まだ猫になりたい?」
「いや…人間でいい…人間がいい…同じ人種なだけでも俺は感謝するべきだった…」
「解決したわな。 よかったよかった」
「ありがとう竜司」
「おうよ! お礼はまた面白い話きかせてくれればいいから。 あ、あと駅前の豚骨ラーメンな」
「いいぞ。今日の放課後行く?」
「あー、俺放課後は予定が…」
「えっ…待て。 夢乃も予定あるって言ってたけど」
「いやいや違うから! 睨むなっ! 半分違くねーけど!」
「夢乃は委員会って言ってた」
「俺も委員会だよ。 まあなんつーの? 保健委員と体育委員の合同集会? 次のオリエンテーションの為だとか…」
「…俺もいく…」
「来んなっ」
「行く…俺も委員会活動してる夢乃に会いたい…」
「外で待ってれば? 窓から見えんじゃね?」
「ストーカーみたいだろそれじゃ」
「いや似たようなもんだろ」
「保健委員になりたい…」
「川上に言えば融通効かせてくれるんじゃねーの」
「もう言ったしダメだった」
「マジか。 お前ほんっとに夢乃センパイ好きなのな」
「うん」
「そんな真顔で…。っやべ!チャイム鳴った!」
「あ、俺次移動教室だ」
「はあ!? 急げよ、遅れっぞ!」
「ああ。 じゃあな竜司!」
「おー! …って、走んのはえーなアイツ…」


PREVTOPNEXT



×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -