私、優しいので(ツイステ/学園長)

「嘘でしょ?!」

未来は怯えた顔でそう呟いた。

未来の目の前にはドラゴンがいた。

どうしてこうなったかは分からない。

気がついたらドラゴンと対峙していたのだ。

だが未来は魔法が使えないし、グリムすら一緒にいない。

「誰か、助けて!」

そう未来が叫んだ時だった。

「お邪魔しますよ!」

颯爽と現れたのはナイトイレブンカレッジの学園長、ディア・クロウリーだった。

「学園長!」

「未来くん!ここは任せなさい!」

学園長はあっと言う間にドラゴンを倒してしまった。

「すごい」

未来がそうつぶやくと、学園長はニヤリと笑った。

「未来くん、あなたに言わずにはいられない言葉があります」

「え?」

「あなたは私の教え子の一人です。

ですが、私はあなたを一人の女性として見てしまいました」

「学園長!」

「お返事はあなたが卒業するまで、待ちましょう。

私、優しいので」

学園長がそう言うと、未来の視界が変わった。

「あれ?私…」

夢だったと思い、未来は寂しい気持ちになったが、布団の上に黒い羽が落ちているのに気がついた。

「これは、もしかして学園長の?」

未来の鼓動は早くなった。

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