ベッドすぐそばの床に正座させられているあたし、めちゃみじめ。
そしてベッドの上であぐらかいてあたしを見下ろしている川本さん、こわい。
「許してください…」
ほかの男とセックスしたらいけないなんて、恋人同士ってめんどくせえな!
な〜んてお気持ちは1ミリも顔に出さず、しおらしく謝罪してみる。
ていうかあたしセックスしてないし!?
川本さんのこと思い出して思いとどまったし!?
え、これ逆に褒められるべきじゃない!?
「あおい、全部声に出てんだ」
「てへぺろ」
やば〜。怒ってる〜。
って思ってたら、川本さんがため息をついた。
「いや、もういーよ。あおいの貞操観念がしんでるのは今にはじまったことじゃない。たしかに、思いとどまっただけでも進歩だ」
「でしょ!?あたしめちゃえらい!!!」
「そういう言葉は俺が自発的に言うことでお前が催促するもんじゃねえんだよ」
ぺしっと頭をはたかれる。
た、たしかに、なるほどですね?正論ですね?
と、感心していると、川本さんの手が伸びてきて、あたしの両わきに手を差し込んで持ち上げた。
謝罪タイム終了か。
「川本さん?」
川本さんのとなりに座らされる。
「俺のこと好きか?」
「……」
「おい」
しらふで聞かれると恥ずかしい。
だってあたし今までそういう、なんていうの、うーんと、えっと、……そういう経験ないんだよ。
その〜、いわゆる、カレピ!カノピ!ダーリン!ハニー!みたいな?
「あおい」
「………………しゅきでしゅ」
「噛みすぎなんだよ」
川本さんが、かわいい笑い方をした。
ぐしゃって、そのきっついこわい目がなくなっちゃうくらいに笑った。
それで、川本さんってあたしに好きって言われたらうれしいんだ、って思った。
もっと喜ばせてあげたいなあ、って思った。
「あのね、ひろとくん」
「え」
「え?もしかして名前違った?」
「違わない……」
川本さんあらためひろとくんが目をかっぴらいた。
なんか、ひろとくんって呼ぶと急に幼さあるな。
「もうひろとくん以外の人とえっちなことしません」
「……」
「たぶん」
「おい」
「ね、だから昨日のことは許してぴょん」
「……ずりぃなあ」
ひろとくんの頭があたしの肩にぽこんと落ちてくる。
かわいい、これが胸キュンというやつか。
そんなことを思いながらひろとくんの肩をぽんぽんしていると、ひろとくんの手つきがかわいくなくなってくる。
「ちょっと」
「なに」
「今日しないよ」
「なんでだよ」
「昨日3発出してまだ出んのかよ」
「昨日は昨日、今日は今日」
「あたしは昨日の疲れを引きずってんだよ!」
「若いんだからがんばれよ」
「ひろとくんが3回イくまでにあたしが何回イったと思ってんの!?」
あたしの乳首を服の上からつんつんしながら、ひろとくんがちょっと考える。
「…数えてると思うの?」
「や、それは……」
「あおいがなんかごちゃごちゃ言ってきたのは何回目のとき?」
「…」
「よし分かった、こうしよう」
なんかもうやな予感しかしないんですけど…。
「無理させたくないからイったら逐一教えてな」
「いや、全然整合性がないからね!?」
★★★
奥のほうに、とちゅ、とちゅ、と押しつけられてぐにぐにされて、あたしは簡単に落ちた。
「あっ、あ〜〜っ、それだめそれやだぁ」
「だめじゃなくて、イイ、だろ」
「あんっ、あっ、あっ、あ、ぅ〜〜〜ッ」
イイけど!たしかにイイけどね!?!?
なんなのこの快楽地獄イき地獄!?
あたしこのセックスにAVも顔負けのタイトルつけれる自信ある!!!!
「や、や、またイく、いっちゃうから、も、とめてよぉ…!」
「ん、5回目か。イっていーよ」
いやいーよじゃねーから!
「ンあぁあアっ」
「ん…締まる……」
「やら、腰とめて、うごからいれぇ」
「っあ゛ー、エロい…」
ぱちゅっぱちゅっぱちゅ
人の!話を!聞け〜!!!!!
「や、も、らめっ、おねがい、奥とんとんしないれ、しんじゃ、しんじゃうからあ、あんっ」
「いーよ、俺に殺されて」
「ふざけっ…あぁあっ、〜〜〜〜!?」
ごちゅっ…とひろとくんのちんこが奥の奥をえぐり、そこに当たったとき、今までのなんか比じゃないくらいの快感が体を駆け巡った。
「っあ、あっ、あ、そこ、そこやだ、おねが、ひろ、やだ!」
「…ここ?あー、なんつうんだっけ…子宮口の性感帯…」
「ひろとく、ひろ、ひろとくん、おねがい、そこいや、いやだあぁあ」
ごちゅ、ごちゅ、ごちゅっ
ひろとくんの腰が、その奥のポイントをねぶるようにグラインドする。
押しつけて、擦りつけて、えぐって穿って、嬲られる。
目の前がちかちかして、つよすぎる刺激に白目を剥きそうになって思わず目を閉じる。
「ひろ、ひろ…おねがっ、やら、や、あっ、あーーー……」
「ポルチオ?だっけ?」
「ぽる…あぁっ、なに…?ん、ん、んあぁっ…〜〜〜!」
泣きじゃくりながらお願い止めてと言っているのに、ひろとくんがやめてくれる気配がみじんもない。
ねばっこかった水音が、だんだんこどもが水遊びしてるようなさらさらの音になってきて、あ、やばい漏らしてるかも、って思う。
「…あおい」
「ぅ、ン…んンっ〜〜〜〜〜!あっ!?」
「すげえ潮でびしょびしょ…そんなここきもちいの」
ひろとくんが、あたしを抱え上げて、つながったまま太ももの上に乗せた。
そのせいで余計奥まで入っちゃって、さっきの駄目なとこをごりゅっと擦られる。
目の前の汗びっしょりの体に掴まって、ひんひん泣きながらしがみつく。
「かぁわい…」
「おねらい、ひろ、ひろとく、もうや…やなの…」
「や、じゃなくて、イイって言えないの?」
「イイ…イイから、もうやめてぇ…」
「イイならやめなくていいよな?」
こいつ馬鹿なのか。
「あんっ、あ、あ゛っ」
「はは、すげーことになってる…やべえな…ポルチオはまりそ…」
がちゅごちゅと擦られて奥をガン突きされて、こんなことなってんのひろとくんのせいなのに、ひろとくんにしかすがれなくて、頭の中がごちゃごちゃになる。
「ひろとく、おねがい、イイから、おねがい」
「ん、きもちいなあ、きもちいよなあ。もっとだよな」
「ちがうの、あっ、んぐ、い、いや、もういやだ……っ!?」
突き上げるスピードが増して、もう声も出せずにひろとくんをぎゅうぎゅう締めつけて、死にそうになりながら顔中いろんな液体まみれであたしは意識を吹っ飛ばした。
ファッキン、かわもと。
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