rough on her | ナノ

短い!

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それはわたしが斎と付き合い始めてまだ、半年くらいのときのこと。
まだ、えっちのときに斎がちょっとだけSっぽいと思ってただけのときのこと。

「や、うそ」

遊園地にデートに来た。
いろいろアトラクションで遊んで、最後はこれだよねって、べったべたのべたな展開で観覧車に乗った瞬間。
斎の手が伸びてきて、わたしはがっつり捕まった。

「い、斎やめて」

ゴンドラが徐々に地面から離れて空に近くなる。
この観覧車は、日本で何位とかそれくらい大きくて、一周するのにたしか20分くらいかかるって書いてあった。
急げばできないこともない、そんな微妙な時間設定に、わたしは血の気が引く。

「斎!」
「あいりなあ……俺をどんだけ怒らせたら気が済むん?」
「へ?あっ、あんっ」

斎の膝に座らされ、足を開かされてあそこに指が伸びてくる。
パンツの上からクリを引っかかれ、胸元にも、抱きしめていた腕が回る。

「あっ、あ、あぁっ」

胸を掴まれ、足の間で指がぐしぐしとわたしを乱していく。
なんでこうなってるのか全然分かんないし、斎を怒らせた自覚もない。
ハイヒールのサンダルに包まれた足がぴくぴくと斎の膝の向こうで動くのがなんかやらしくて、目をそらす。
外に目をやると、4分の1くらい進んだゴンドラの窓からは、小さくなった地面の様子が見えた。
そして気になるのが前後のゴンドラ……。

「ひう!い、いつきぃ…」
「こんなとこでこんな濡らして……あいりはほんまえっちやな」
「ちがっ…あっ、んあぁっ」

斎がそんなやらしく触らなきゃわたしだって濡れないもん!
声を抑えようと口に手を持っていくと、にやりと笑った斎はそれを許さないと言わんばかりに指の動きを激しくした。

「あっ、ふ、ふっ、うぅ」

2本、突っ込まれてよわいとこを指の腹でこすられて、頭が真っ白になりそうになる。

「い、くぅ、だ、め、いつきっ」
「いく?」
「ふ、ふーっ、……っあ?」

今まさに絶頂に向かおうとしていた体が放り出されるように、刺激が消えた。
斎が抜いた指を舐めながら、膝上に抱えたわたしを眺めている。

「いつ、き……?」
「なん?」
「え、と、あの…」

いきたい、なんてはしたないこと言えなくて、しどろもどろになって混乱していると、また手が伸びてきた。
クリを指先で甘ったるく転がしながら、ふくらんできた、と楽しそうに言う。

「やだっ、あっ、あぁっ」
「クリちゃん、前よりちょっと大きくなったんちゃう?」
「え、うそっ、あっ、やだ」
「俺がたんまりかわいがったげたおかげやなあ」

えろい、と言われてるみたいな気がして、かあっと顔が熱くなる。
でも、斎はうれしそうにクリを撫でながら、俺の指のこと覚えた、とかすごくえっちなことを言う。
そして、クリを転がしていた指がまた中に入ってくる。

「んああぁあっ」
「吸い付きすぎ…ちんぽやのうて、残念やなあ?」
「んく、くぅん…あっ、あっ」

斎が、喘ぐわたしの口をキスでふさいだ。
舌がねっとりと絡んできて、舌の付け根がしびれるほどに吸われて、中に入ってる指の動きも激しくなって。

「ん、んんっ」
「…っと」
「ふあぁっ」

また、いく寸前で全部取り上げられる。
2回目で、さすがにわざとだって、じらされてるんだって気づく。
ゴンドラが、てっぺんを少し過ぎた。
わたしはもうなりふり構えずに、斎の膝を跨いで見下ろすかたちになって腰を揺らす。

「なんでっ、いかせてくれないのぉ」

服を乱されないまま、パンツをずらして指を入れていた斎は、その指を舐めながら意地悪く笑う。
きゅん、とおなかの奥がうずくそのいやらしい笑みに、顔が熱くなる。

「いかせてほしいん?こんなとこで?」
「だ、だって斎が、触るから…」
「俺のせい?」

おずおずとうなずくと、斎はにたりと笑って、自分の首に回されているわたしの腕を舐めた。
ぞぞぞっと、興奮がそこから背骨を駆け上がる。

「そおか、俺のせいか…」
「そ、そうだよっ…!」
「ほな、責任とらなあかんなあ」

ちらりと斎が窓の外を見た。
後半に差し掛かっているゴンドラは、あとは降りていくばかりだ。
残念そうに、斎がこれ見よがしにため息をつく。

「時間切れ」
「えっ…」
「続きは…どないしよか?」
「そ、そっ…」

斎が、わたしを抱きしめてお尻を撫でたり乳首を引っかいたりしながら、答えを待っている。
いけてないのに加えて、そんなふうに鎮火しないようにずっと触られ続けて、頭がおかしくなっちゃいそうだった。

「斎、いつきぃ」
「腰揺れてる。えろいな」
「は、はやくどうにかしてっ」
「っあいり」

あそこを、斎のジーンズ越しに擦りつけると、ぐぐっと体積を増した。
斎が、跨るわたしを床に下ろして、少し乱した衣服をととのえる。
それから、何度か深呼吸して自分を落ち着かせて笑う。

「そろそろ着くで」
「う、うん…」

観覧車を降りて、斎に手を引かれて、わたしはどこに行くのか少しだけ不安だった。
斎は、さっきまであんなことしてて顔がほてっているわたしとは対照的に落ち着いていて、涼しい顔で遊園地をあとにしようとしている。

「ねえ、斎…」
「ん?」
「…な、なに怒ってたの?」
「まだちょっと怒ってるけどな」
「…」
「今日一日、俺ずっと怒っとったけどな」
「なんで…?」

わたしが楽しいと思ってたデート、斎はそうじゃなかった。
それが悲しくて、泣き出しそうになってしまう。
遊園地を出て少し歩いて、斎はラブホの前で足を止めて振り返る。

「入る?」
「……」

戸惑って、うんともううんとも言えなくて黙っていると、斎はさっさとわたしの手を引いて中に入って部屋を選んでエレベーターに乗った。
入る?って聞いたくせに。
選んだ部屋のドアを開けながら、斎はぽつんと言う。

「スカート」
「へ?」

すかーと???
と思っているうちに、いきなりベッドに突き飛ばされた。

「きゃっ!」

ばふっとやわらかいマットレスに受け止められて、思わず衝撃に目を閉じて開くと、斎が馬乗りになっている。
顔が赤くなって、息をのんだ。

「短すぎん?」
「へっ?す、スカート?」
「そう」

思わず、自分の体を見下ろす。
スカートは、たしかに、膝上何センチだろう、ってくらいの短めだけど。
でも別に今日はじめてこの長さのスカートはいたわけじゃないし……。

「え。俺がおらんとこでこんな短いのはいとるん?」
「う、うん、まあ会社にははいていかないけど…友達と遊ぶ日とか…」
「……」

あ〜やばい言わなきゃよかった〜。
斎の眉間の皺がすっごいことになっている。
あわあわしていると、斎が問題のわたしのスカートをがばっとめくりあげた。

「きゃっ」
「こんな短いのはいて、お尻振って男誘惑しとんの?」
「そんなことしてない…!」
「してたで。少なくとも俺は、ずっとあいりにこうしたかってんから」
「あっ」

枕元のゴムを取って、歯で袋をやぶく。
そのまま、わたしのパンツをずらして入ってきた。

「んあっあっ、あぁっ」
「……っ」

奥をとんとんされて、頭が真っ白になる。
そのまま斎は、とんとんしながら腰を回して、熱いため息をついた。

「ああ、かるーくいってもーたな?」
「ん、あっ、あっ…」
「でもまだ許さへんよ」

指でぐにぐにとクリをこすりながら、斎の熱い杭がわたしの中を擦りまくる。
じゅぷじゅぷと音を立てながら中をこすって、腰が力強く打ち付けられた。
ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ

「あっ、あっ、あっ」
「あー、すご…っ」

ぐちゅ、ぱんぱんぱんっ、ぱちゅ、ぐちゃじゅぷっ

「だ、だめ、いつき、いつきぃ」
「もうはかん?」
「えっ?あっ、あっ」
「もうこのスカートはかへんな?」
「そ、な、あっ」
「約束するならいかしたる」

いきなり、動きがゆるやかになって、じらされる。
ここまできてまだじらされるなんてもう頭がおかしくなりそうだ。

「は、はかない、はかないから、ねえ、いつきぃ」
「ほんまやな?」
「やっ、や、いつき、いつきぃ」
「……しゃあないなあ」

ぱんっ、と力強く腰がぶつけられて、視界に星が散る。
じらされて、じらされてじらされて、限界だったわたしはあっという間に波に飲み込まれてしまった。

「んぁっ、あっ、あっ、〜〜〜っ!」
「っう、締めすぎ……!」

じゅぷじゅぷとかき回されて、すぐにいってしまう。
そして、また次の気持ちいいがくる。

「ん、ん、いつき、もうやだ、やだぁ」
「わがまま言いなや…俺かて限界やもん」

ひいひい言いながら、斎の気が済むまで腰を打ち付けられて、頭の中がぐだぐだになる。
頭の奥のやわらかいところまでぐずぐずにとろかされてぼんやりしていると、斎がタオルを持って近づいてきた。

「大丈夫か?水飲む?」
「……ん」

水を口に含んだ斎の顔が近づいてきて、キスをされる。
結局、飲み込み切れなくて頬を伝った水をぺろぺろと舐めながら、斎がわたしの頭を撫でた。

「ごめんな、ちょっとネジ飛んでもおた」
「ん、んっ」

首筋にちゅ、ちゅっとキスをされて、甘えるように頭を擦り寄せてきた。

「斎……」
「ん?」
「きょう、楽しくなかったの…?」
「っちゃうよ、ちゃうねん」

泣きそうになってるわたしを見て、斎が慌てたように鼻と鼻を合わせて目を合わせてくれる。

「ちゃうねん、怒っとったけど、俺かて楽しくて…ほんまは俺、観覧車なんか乗る気なかったけど、あいりが乗りたい言うから、つい、ええなあて思てしもたし」
「…楽しかった?」
「うん」
「じゃあ、よかった」

笑って、斎のほっぺを撫でる。
斎が、顔を赤くして、反則、って言ってため息をついた。

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