蜜色ワンダー | ナノ

かっこいい体

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海で、蓮くんはずっと不機嫌だった。
なんか、あたしがビキニ着てるのが気に食わなかったみたい。
それに加えて、蓮くんがちょっと海の家にかき氷買いに行った隙に、あたしがナンパされたのも不機嫌に拍車をかけているみたい。

「蓮くん、機嫌直して」
「なんで……去年はワンピだったのになんで今年ビキニなの」
「蓮く〜ん」
「もうそんなんじゃ来年から連れてきてあげないから」
「そんなっ」

海が大好きなので、それは困る!
帰りの車の中の空気はなんだか重たい。
蓮くん、なんでそんなに不機嫌なの……。
車は海を出発し、蓮くんのおうちに向かって走っているけど、この空気のままおうちに帰るのはなんかいやだった。

「…来年は、ワンピの水着にする…」
「ん」
「で、でもね!」
「ん?」

あたしにだって、言い分はあります!

「あたしだって、蓮くんの、割れた腹筋とか、女の子が見るのやなんだけど!」
「……」
「れ、蓮くんの体はかっこいいんだよ!あたしのビキニより全然見てる人多いんだからね!」
「……ふーん」

あっ、にやにやしてる。性格悪い!
急にご機嫌になった蓮くんがハンドルを切った。
帰るための国道から脇道にそれて、どこいくんだろう…と思っていると、車は大きな公園の中に入っていって、駐車場で停まる。
あたしたちの車のほかには1台車が停まってるだけの、閑散とした場所だ。
夕方だし、人の気配も全然ない。

「……蓮くん?」

なんの用事?と首をかしげると、蓮くんがシートベルトを外した。降りるのかな?
あたしもシートベルトを外したところで、蓮くんがあたしに向き直る。

「育ちゃん」
「ん?」
「大変申し上げにくいのですが」
「んん?」
「勃起した」
「…」

え、なんで?

「だって育ちゃんが俺の体をほめるから」
「きみというやつはほんとうにチョロイな!」
「で、どうする?」
「どうするって?」
「えっちしたいんだけど」
「…え、まさかここでとか…?」

返事の代わりに、蓮くんはぴかーっと夏の太陽よりまぶしく笑った。
思わず窓から駐車場を覗き込む。たしかに、人はいないけど……。

「で、でも誰か来たら見られちゃう」
「だいじょうぶだいじょうぶ」
「根拠のない自信!」

へらへらしながら、蓮くんがあたしの肩をがしっと掴み、助手席のリクライニングを倒した。
ぐん、と重力に逆らわず倒れこんでしまうあたしの体。
覆いかぶさってきた蓮くんは、ぎらぎらした目であたしを見下ろしていて、なぜかずくんとおなかがうずいてしまった。

「れ、蓮くん……」
「そのおびえた顔たまんない……」
「へんた…んっ」

罵倒しようとしたところでキスをされる。
舌を吸われて体の力が抜ける。ぢゅるるっと強く吸われて、舌の付け根がしびれるような心地になる。
鼻で息をしても足りなくて苦しくて、蓮くんの肩にしがみついてぐいぐい押す。
それでも蓮くんは全然離れてくれなくて、むしろあたしにのしかかるように体重をかけてきて、すごく苦しい。

「っぷは、れ、くん、くるし……」

一瞬くちびるが離れたすきにぜいぜいと空気を取り込むけど、すぐにふさがれてしまう。
くちびるをはむはむと甘噛みされたり、歯茎まで舐められたりして、キスだけなのに頭が真っ白になって意識が遠のいてく。
ちゅぱちゅぱと舐めたり吸われたりしながら、意識にもやがかかったようにぼんやりしてくる。

「ん、んっぷはぁ」
「…育ちゃん、超えろい顔…」
「やあぁ」

蓮くんのくちびるが、唾液でぬるぬる光っている。それが恥ずかしくて目をそらすと、首筋に濡れたくちびるが落ちて吸い上げた。

「ひぅ!」
「ん、かわいい」
「あ、あ、吸わないで」

鎖骨のところを強くぢゅうううっと吸われて、ぜったい跡残ってる、と思って顔が真っ赤になる。

「育ちゃん…」

熱にうかされたような目つきで、蓮くんがあたしを見下ろして、Tシャツをはぎ取ってブラを上にずらして胸がこぼれる。(こぼれるほどないけどね!)

「かわいい、びんびんだ」
「う、うそ、やだぁ」
「嘘じゃないよ。赤くなってる…俺まだ触ってないのにね?」

くすくす笑いながら、乳首を指ではじく。
小さく悲鳴を上げると、それを合図に、蓮くんが乳首にむしゃぶりついた。

「ひんっ」

首をそらす。蓮くんの口の中は、あったかくて唾液でぬるぬるで、肉厚な舌が絡みついてきてぐりぐりといじめて、たまったものではない。
もう片方の乳首も指でくにくにと挟まれていじめられて、頭がおかしくなっちゃいそうだった。

「あっ、あ、れんくん、あっんんっ」
「……育ちゃん、あんまり大きな声出すと、誰か来るかも」
「…!」

慌てて口に手をやってふさぐ。

「…まあ、せいぜいがんばって」
「ふぐっんんぅ」

蓮くんはふたたび乳首に吸い付いて、ちゅぱちゅぱしながら、手はスカートの中を探っている。
パンツの上から撫でられて、自分がびちょびちょに濡らしてることに気づく。
車内に、くち…、と音が響く。

「すごい……パンツの上からでも、かたち分かっちゃう」
「ふうぅ」

恥ずかしいことばっかり言う蓮くんの頭をぽかっと叩くと、大して痛くもないくせに、いてて、と言ってまたキスをしてくる。
腕を、蓮くんの首に回して、キスをねだるみたいに体をすり合わせた。
弱冷房に設定している車の中は、ちょっとむわりとしてきた。

「ん、んんっ」

キスしたまま蓮くんの指が下着をずらして直接触ってくる。
クリをくるくると円を描くように撫でられて腰が浮いた。すると、蓮くんの熱く立ち上がったものに当たって、びくっと引く。
それに気づいた蓮くんは、わざとぐいぐい押し付けてくる。

「は、はあっ、育ちゃん…」
「やだあ、えっち……んくっ」
「えっちなのはどっちだよ……こんなぐちゅぐちゅにして」

足を開いて、蓮くんの指が中に入ってくる。
ぬく、ぬく……と侵入してきた指は、クリの裏側あたりをくちくちと引っかいて、しかも親指でクリを優しく押しつぶす。
刺激が強すぎて涙がこぼれそうになって、声も我慢できなくて蓮くんのTシャツを噛んで耐える。

「んぐ、んんぅ、んっ、んっ」
「はあ、しかたないけど……育ちゃんの声聞けないのきついな…我慢してるのは、それはそれでそそるけど」

声を我慢して、ぎゅっと目をつぶって、指の動きに耐える。
汗がじわあっと、膝裏から浮いて、ふくらはぎをつうっと通っていく感覚がある。
あたしをいじめていた指が引き抜かれ、カチャカチャとベルトを外す音がする。
ほんとにしちゃうの?こんなとこで?
ダメなのに、されちゃいたい、狭い車の中で、汗だくになって、蓮くんにめちゃくちゃにされちゃいたい。

「育ちゃん…」

そわ、と視線を下にそらすと、蓮くんの熱いものは、おなかにつきそうなくらいに反り返ってちょっと濡れていて、今にもあたしをいじめてやろうと、入口を狙ってる。

「…ん、ふあっ」
「ああ、やばい、とろとろ…」

入口にこすりつけられて、にゅく、にゅくと何度か往復する。
先っぽで、敏感になってるクリをこするから、たまらなくなって腰をくねらせる。

「れ、れんくん…」
「はは、目もとろとろ」
「あうぅ…!」

ずぶ、と入ってきた。
大きな声が出そうになって、慌てて口を手でふさぐ。
ふー、ふー、と獣みたいに息を吐いて、蓮くんのは、あたしの中をぐりぐりいじめながら奥まで入ってくる。
一番奥に先っぽが当たって、とんとん、と何度かノックされて首がそる。
足を抱え込まれて、狭い助手席で組み敷かれて、なんか、いつもとしていることは違わないのに、すっごくえっちだ。
こつん、と蓮くんが額に額を合わせ、あたしの顔を覗き込んできた。

「動いていい?」
「……ん、ゆっくりして……」
「うーん」

あんまり速くされると、たぶん声我慢できない。
そう思ってお願いしたのに、蓮くんは何か考えるそぶりを見せて、にこっと笑った。

「むり」
「え、あ、あ、あぅ、んぇっ、なんれ」
「だって育ちゃんえろすぎ…」

蓮くんの腰が激しく乱暴にあたしを貫いて、あたしは突かれながら声を我慢しようって必死なのに全然できなくて、どうしよう。
こんなんじゃ、誰か通りかかったら気づかれちゃう。

「ん、んく、あっ、あっ、あっ」
「すごい、育ちゃんの中、すごい」
「や、やだ、あっあぁっ」

ぱちゅっぱちゅっぱちゅっぱちゅっ…
愛液が太ももを汚して、蓮くんが抱えてた足や掴んだ腰が汗で滑る。
何度も何度も、蓮くんはあたしの腰を掴み直して深く突いてくる。
車の中で、熱がこもって暑くて汗かいて、頭がぼうっとしてきて、もう気持ちいいことしか考えられなくなっちゃう。

「ん、あ、あ、あ、あぁっ」
「っあぁ、育ちゃん、かわいい、すきだよ」
「ん、ん、ふああっ」

蓮くんが覆いかぶさってきて、あたしの体は、蓮くんのたくましい筋肉に潰されてしまう。
汗だくの体がぬるぬるとこすれ合って、蓮くんの、汗が光る背中に、あたしは手を伸ばしてしがみついた。

「い、いっちゃうよぉ」
「いいよ…俺もいっていい?」
「うんっ、うんっ、あっ、あん」

にゅち、にゅち、ぐちゅぐちゅぐちゅ、
くちゅ、くぷくぷくぷ、

「あっ、あ〜〜〜っ」
「っう、出……っはぁ…」

どぷどぷどぷ、と叩きつけるように射精して、蓮くんが奥に先っぽをくにくにと叩きつけた。
それからゆっくり引き抜こうとして、あ、と言う。

「ん……?」
「やば…このまま抜くと助手席が精液まみれになる」
「……え、でも」
「ちょっと待ってね」
「ひゃあん!」

中に入ったまま、蓮くんが後部座席のほうに体を乗り出す。
その動きのせいで、奥まで入って、あたしは悲鳴を上げた。
蓮くんはたぶん、後部座席の海用の鞄からタオルを出そうとしているんだけど、動くたびに、しぼみかけの蓮くんで内側をこすられるあたしはたまったものではない。

「……取れた」
「あ。あ、っいやあぁ……」
「……取れたけど、育ちゃんもう一回しない?」

ひくひくと体を震わせているあたしのお尻の下にタオルを敷いて、蓮くんがにたりと笑う。
……。
……。
わざとだな!?

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