蜜色ワンダー | ナノ

はじめて?

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育ちゃんが、俺のはじめてをほしいと言う。

「はじめて?」
「うん、はじめて」
「って、なんのこと?」

パスタソースをつくっていた手を止めて、となりでサラダの野菜を切っている育ちゃんを見る。

「あたし、蓮くんがはじめてなわけですよ」
「……」
「手をつなぐのも、キスをするのも、えっちなことも、全部ね」
「そうだね」

なんせ、育ちゃんが高校生だったとき、家庭教師をしていた俺がうっかり手を出してしまったわけだから、高校生が未経験でも何の不思議もない。
はあ、初めてのキスのときにふるふる震えて泣いちゃった育ちゃんは超かわいかった……。

「でね」

俺が昔懐かしんでいると、育ちゃんが話を進める。

「蓮くんは全部初めてじゃなかったよね」
「……それはほら、仕方ないじゃん?一応俺は大学生だったしさ?」
「別に責めてるわけではないのですよ、蓮くん」
「う、うむ」

ちっちっ、と人差し指を左右に揺らしながら、育ちゃんが言う。

「だから、蓮くんにも、1個くらいもしかしてはじめてのことあるんじゃないかな〜って、思って……」
「……なんだろう」

真剣に考える。デートも手をつなぐのもキスもえっちも俺ははじめてじゃない。
じゃあ、いったい俺のはじめてって?

「蓮くんはラブホって行ったことある?」
「……あります」
「……」

育ちゃんが一気につまんなさそうな顔になる。

「あたしないな〜、蓮くんに連れてってもらったことすらないんだよな〜」
「連れてかないよ」
「なんで!?ちょっと行ってみたいのに!」

俺がソッコーで断ると、育ちゃんはショックを受けた顔をした。
……そんな行ってみたいのか。

「やだやだ、あんなやるためだけの場所に育ちゃん連れて行きたくない!」
「なんで?」
「俺は、育ちゃんと、イチャイチャからのえっち、からのイチャイチャ、を大事にしてるわけ。だから俺とか育ちゃんの家がいいの。ラブホって、やるための場所なんだから、そのために行く、みたいなのがいやなの」

分かったような、分かってないような、微妙な顔をしている育ちゃん。
分かんないかな〜この繊細な男心、育ちゃんには分かんないかな〜。

「じゃあ、蓮くんのはじめてって、なに?」
「うーん、そうだねえ……」

そもそもこんなに真剣に愛しちゃってるのがはじめてなんだけどな〜、分かんないかな〜この繊細な(略)。

「……あ」
「なに?なになに?」

思いついて声を漏らした俺に、育ちゃんがすかさず食いつく。

「俺、裸エプロンとかしてもらったことないなあ」
「……」

一気に胡散臭そうな顔になる。なんて分かりやすい子なの。

「それってえ、別に蓮くんのはじめてじゃ、なくないですかあ」
「そんなことないよ、もしかして育ちゃんの裸エプロンで、こんなのはじめて!ってくらいハッスルしちゃうかも?」
「……」

★★★

色気もへったくれもない実用性重視のエプロンだがそれがいい。

「れ、蓮くん、これ恥ずかしい」
「パンツ脱いだ?」
「脱いだ……すうすうする…」

涙目で、胸元や足を気にしている育ちゃん。グッジョブエプロン。
じーっと見つめていると、育ちゃんはもじもじして太ももを擦り合わせはじめた。

「どしたの?」
「あんまり、見ないで…」
「あ」

ふと手を伸ばして、エプロンの上から胸に触れる。

「ひゃん!」
「乳首、立ってきちゃってる。見られて気持ちよくなっちゃった?」
「ちが、う……」
「違わないよ。えろいな〜」

言いながら胸を揉みつつ、育ちゃんの体をキッチンのカウンターに押し付けて台に手をつかせる。
かわいいお尻が、ぷるんと俺を誘っている。

「や、だ…明るいの、やだ……」
「うん、育ちゃん、お尻の穴まで見える」
「やだー!」

お尻を掴んでぷに、と広げる。
つつましいすぼまりが見えて、指に唾液をつけて、そこをすっと撫でた。

「やだやだやだ蓮くんのばか!」

すごい抗議である。ここは、育ちゃんが意識朦朧としたときにちょっとずつ開発することにしよう。
そう思いつつ、俺はひざまずいて、育ちゃんのお尻をかぱっと割り開き、舌を伸ばしてかわいいクリを舐めた。

「ひんっ」

じゅぷ、じゅぱ、ぺろぺろ、くちゅ……

「あう、うぅん、れん、くぅん…」

育ちゃんと俺の身長差でこの体勢だと、俺がいくら姿勢を低くしても育ちゃんが爪先立ちになってしまう。
つらそうな呼吸を繰り返す育ちゃんの足ががくがく震える。

「い、いっちゃう」
「あ、待って」
「ふえ」

中に入れていた舌を抜いて、立ち上がる。途中で気持ちいいのを取り上げられた育ちゃんが、涙がたまった目で俺を見ている。
そんな中俺が手にしたものに、育ちゃんはきょとんとした。

「蓮くん…?」
「これ、入れちゃおっか」
「……。……やだ!」

夏野菜のパスタをつくっていて、俺のつくりかけだったパスタソースにはズッキーニが入る予定だった。
俺が掴んだ細身のズッキーニを見て顔を青くした育ちゃんが逃げられないように、台に手をついて閉じ込める。

「やだよ、入んないよ……」
「大丈夫、俺のより細いよ」
「そういう問題じゃな……ひっ!」

入口に擦りつけて、蜜を絡める。育ちゃんが逃げようと腰を揺らめかせたのを追いかけて、つぷ、とズッキーニが侵入を果たす。

「あ、あ、やだっ、やだぁ…」

腰をくねらせて、育ちゃんが必死で逃げようとするのを、ずっぷり埋め込んでしまう。

「んん、ひっ、ひっ」

ずぷっ、ずぷっ、ぐちゅっ

「あう、んえ、ひぅう」
「なんだ、気持ちよさそう……」
「ちが、ちがうもん……〜〜〜っ!」

ぐり、と弱いところを先っぽで撫でると、育ちゃんの腕の力が抜けてカウンターに突っ伏した。
体勢が変わって、余計深くまで入ってしまう。

「っあ、あっ、あ、あーっ!」

育ちゃんの体を出たり入ったりする緑色の異物に、俺の興奮も高まる。
素早く、ぱちゅぱちゅと出し入れしてから引き抜いて、カチャカチャとベルトを外してズボンを中途半端にずり下げ、育ちゃんのそこにあてがった。

「入れるよ」
「やう、っああ!」

最初っから飛ばし気味に性急に中をえぐって突く。
もう完全にカウンターにぐったりと体を預けた育ちゃんの中を、思うがままに味わう。
ぱちゅっ、ぐちゅぐちゅ、びちゃっ、ぐぷぐぷぐぷ……

「きゃん、あ、あっ、や、やだれんくん、またいく」
「いっていいよ……はあ、かわいい」

じゅぷっ、じゅぷっ、じゅぷっ

「あ、あ、あ、ぁ、い、あっ……!」
「うっ、く……」

育ちゃんの下りてきた子宮口にめり込むくらいに深く穿って、突き上げながら射精する。
低くうなって、俺が全部吐き出しているうちに、育ちゃんはまたいったみたいで、ひくんひくんと震えている。
どぷどぷと、搾り取るみたいにうごめく中にマーキングするみたいに吐いて、なすりつけるように腰をグラインドさせる。

「育ちゃん、最高……かわいい……」
「ん、ん」

耳元にキスすると、ふにゃふにゃの顔で育ちゃんが目を閉じた。

結局、俺のはじめてを奪うどころか、はじめての異物挿入を奪われたと育ちゃんが気づくのは、俺がつくったパスタに入っていたズッキーニを食べたのをからかわれてからのことである。

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