蜜色ワンダー | ナノ

蓮くんの趣味

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蓮くんおすすめの泣ける映画を観ることにする。
ポテチとコーラをテーブルに置いて、蓮くんがDVDをセットしてテレビの前に座ったのを見て、その足の間に座る。

「どんな映画?ヒューマン系?恋愛系?」
「んー……そうだなあ……とにかく育ちゃん、すごく泣けると思うよ」
「楽しみだなあ!」

★★★

前言撤回。
あたしはひいひい泣きながら蓮くんにしがみついていた。

「やだもうむり、もうむりこわいけして」
「まだ始まったばっかだよ」

すっかり忘れてた。蓮くんは、ホラーとかサイコサスペンスが好きなんだった。
正体不明の殺人鬼がどったんばったん人をちぎっては投げていくのに耐えられなくて、あたしは情けなくずびずび泣いているのである。
ひっくひっく泣きながら、蓮くんの厚い胸板に力いっぱいしがみつく。

「こわいむりむりむり」
「……そんなこわい?」
「こわい〜!」

よく分かんないなあ、みたいな感じで蓮くんがあたしの頭を撫でる。
それでちょっとほっとしたのも一瞬で、すぐにテレビから聞こえてきた断末魔に肩を浮かせてしがみつく。

「こわいなら、観るのやめよっか」
「うん!やめる!」

てっきりテレビを消してくれると思っていたのに、あたしを胸にひっつけたまま動いた蓮くんは、なぜかその辺に畳まれて積まれていたタオルを一枚持ってきた。

「れ、んくん……わあっ」
「これでこわくないね」

嫌な予感は的中し、蓮くんはあろうことかそのタオルを目隠しするようにあたしにかぶせ、後頭部できゅっと結んでしまった。

「蓮くん」
「俺さ」
「外して!」
「育ちゃんが」
「とりなさいっ!」
「こわがって泣いてるの、超興奮する」

へ、へんたいだー!
もう蓮くんには頼れないと自力で目隠しを外そうと手を伸ばすと、その腕を取られてあっという間にもう一枚のタオルらしきものでくるくるぽんされてしまった。
後ろ手に拘束されてしまい、ころんと床に寝かされたあわれな格好になったあたしを、きっと蓮くんが見下ろしている。(背後で殺人鬼の高らかな笑い声!)

「育ちゃん、めっちゃかわいい」
「うそだ!」
「うそじゃないよ、ほら」
「っ!」

立てた膝に熱いものが当てられた。
どきっとして、膝を自分のほうに引き寄せて逃げると、追いかけてぐいぐいと押し付けられる。

「すげえ興奮する……」
「へ、へんたい!」
「もっと言って」
「うわっ、ほんとにへんたいだ!」

ちょっと引いてるあたしにおかまいなしに、蓮くんはあたしの部屋着のズボンをするっと下ろした。

「やだ!」
「そう?でも……」

くちゅ、

「ここはあんまりやじゃないみたい」
「……!」

なんで濡れてるの……泣きたい……。
そのまま蓮くんは、Tシャツの上から胸を揉みつつ、ちゅうちゅうと乳首を吸い上げた。

「ん、あっ、あう」
「……ん、硬くなってきた」

なんでブラつけてないんだろうなあ、あたしのばか!
ちゅっ、ちゅっ、とやらしい音を立てながら乳首を転がしたり吸ったりする蓮くんの頭を抱え込もうとして、手が不自由になっていることを思いだす。

「れ、蓮くん、手、ほどいてよお」
「ほどいたら目隠し取るでしょ」
「当たり前じゃん!」
「したら、育ちゃんのこわい殺人鬼も見えちゃうよ」
「テレビ消そ……ふあああっ」

脇腹をえっちなしぐさで撫でられて、変な声が出る。
いつもならくすぐったいだけなのに、なんだか妙に気持ちが高ぶってしまっている。

「や、蓮くん、やだ、やだっ」
「何がいや?」
「わ、わかんない、あっ、あぅ」
「ふ、育ちゃんかわいい」

蓮くんの手がパンツを下ろしてしまって、あそこが外気に触れてすうすうする。
と思っていると、かぱっと足を開かされて、それを恥ずかしいと思うより先に熱いものがそこに触れた。

「くふぅ、あっ、うん、やっ」

じゅる、ちゅぱ、じゅぷじゅぷ……
蓮くんの舌が我が物顔でそこを這いまわり、余すことなく舐められる。
自分が下敷きにしている腕が痛いとか、そんなのが気にならなくなるくらいに強い刺激に、ぽろぽろ涙がこぼれてタオルに吸い込まれる。

「育ちゃん、クリきもちいんだっけ?」
「ひ、あっ、あぁっ、んんぅ」
「中のほうが好き?」
「ああっ、う、あうぅ……」
「どっちが好き?」

言いながら、交互に舌でクリを転がしたり唇で挟んだり、中に舌を入れたりする。

「ねえ、どっち?」
「は、はっ、あ、あぅ、ど、どっち……?」
「好きなほう、いっぱいしてあげる」
「……あっ、あ」

必死で快感を追いかけながら、どっちだろう、って真剣に考えてしまう。
迷っているうちにも蓮くんは容赦なく舐めてきて、さらには指まで入ってくる。

「きゃあ!」
「育ちゃんがなかなか答えてくれないから……、どっちもやっちゃう」
「あっ、あっ、あっ」

ぴちゃ、ぴちゃぴちゃ、くちゅくちゅくちゅっ

「ほら、びくびくして、指きゅんきゅん締めて……どっちも好きなんでしょ?」
「う、あ、あっ」

じゅるっ、ぷちゅん、くちくち、にちゃあ……

「いきそう?ひくひくしてきた」
「あっ、い、いく、あっだめ」
「でもだめ」

突然、指が抜かれ、刺激が消えた。

「ふ、あ?蓮くん……?」

何も見えない中で身をよじらせて、腰を揺らめかす。
濡れてはりついている胸のTシャツが気持ち悪いのか気持ちいいのかよく分かんない。

「ひ、ぃあ」
「育ちゃん……」

のしかかられた、と思ったら、あたしの中を杭みたいに硬いのが貫いた。

「あっ、あう、んんっ」
「よだれ出てる、きもちい?」
「やだ、見ないでっ、あぁう!」
「見るよ、顔めっちゃえろいし……」

はあはあと息を乱しながら、蓮くんが間を置かずに腰を動かす。
じゅぱ、じゅぷ、ぐぷぐぷ、やらしい音がして、愛液がお尻を伝って床を汚しているのが分かる。

「はあ、育ちゃん、えろい」

そんなこと言う蓮くんのほうが、絶対今えっちな顔してる。
でも、それを見ることができない。

「れ、れんくん、あっ、ああっ、あっ、〜〜っ」
「なん、か、いつもよりきもちよさそうだね?」
「や、うそ、うそ」
「うそじゃない、育ちゃん、目隠しされて手縛られて、感じるんだ?」

そんなはずないのに、手が自由にならない、目が見えない、それだけで、ちっとも行為自体は乱暴じゃないのに無理やりされてるみたいで。
それが、あたしにいつもと違うよって教えているのは明らかで。

ちゅぷ、と蓮くんが急に腰を浅いところで動かす。

「れ、…ひぅ……」
「物足りない?」
「ん、んっ」
「腰動いてるね……やらし」

浅いところでも、あたしが弱いところをじっくりといじめて先端で捏ねてくるので、たまらなくなって、腰を誘うように動かしてしまっているのが自分でもわかる。
もう、殺人鬼の笑い声もこわい効果音も全然気にならなくて、ただただ蓮くんに奥までいっぱい突いてほしくて、必死で腰を揺らめかす。

「れんくぅん……」
「っ奥?いっぱい?」
「うん、いっぱい、おくっ」
「もっとやらしくお願いしてよ」
「えっ、あぅ、あぁっ、やだも、わかんない、れんくん、おく、じゅぽじゅぽしてっ」
「……っ」
「いぁっ!うぅー!あっ、あっ、あっ〜〜〜〜!」

じゅぷ、ぐちゅぐちゅぐちゅぱちゅっ、
ずんずん奥を突かれて、頭の中までミキサーでかき回されたみたいになって、一気に頭の奥に血が集まって、いってしまった。
いってしまったのに、蓮くんはおかまいなしにぐちゅぐちゅしてくる。

「ま、っ、まって、れんく、あ、あっ」
「……はぁっ」

荒々しいため息とともに、蓮くんの腰の動きが乱暴に、大胆になってくる。
じゅぷじゅぷされるのが気持ちよすぎて、もうわけが分かんない。

「んっ、んっ」

あまりの激しさに悲鳴を上げそうになったのを蓮くんの唇がふさぐ。
上も下もぐちゃぐちゃに絡めながら、あたしは二度目の絶頂を味わった。
それと同時に、蓮くんのも中で跳ねて、どくどくと脈打つ。

「ふ、ふっ……はあ…」

ずるりと抜け出していく蓮くんのを追いかけて腰を動かすと、苦笑いが降ってくる。

「続きはベッドにする?」
「ん、ん……」

あたしを軽々と抱き上げた蓮くんが、両手の拘束そのまま、目隠しそのままにベッドに寝かせる。

「と、とって」
「なんで?かわいいよ?」

耳元でくすくす笑いながらそう言う蓮くん。
へんたいだ……。

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