Fateまとめ

Step.16 それは確かな執着の証

「赤か黒……貴様の髪紐に合わせるのであれば青も悪くないな」

 するするとギルガメッシュの手がルーラの首を撫で回す。首のここに着けるのだ、と言わんばかりに指を動かされ、ルーラの体がびくり、と跳ねた。

「貴様は何色が好みだ?どうせ貴様が着けるのだからな。望み通りの色にしてやろう」
「い、いらん、うち、着けへん、」

 ギルガメッシュが楽しそうに笑いながらつぅ、と指で首を辿った。するすると踊るように指が動き、その度にびくびくと体が反応する。己が着ける首輪の色なんて、選べるはずもない。ふるふると弱々しく首を振れば、ギルガメッシュが笑みを濃くする。

「安心しろ。どのような色であっても貴様に似合のものを見繕ってやる」

 ひくり、と顔が引き攣る。ギルガメッシュから逃げるように体を捩れば、掴まれた腕がみしり、と嫌な音を立てて軋んだ。
 そのままギルガメッシュの大きな手のひらによって首を覆われる。力を込めてしまえば、簡単に絞めてしまえそうな、そんな体勢にルーラの体が強ばる。

「二度と、我から逃げようと思わんようにしてやろうな」
「、お、さま、」

 ギルガメッシュが楽しげに唇を歪め、ルーラの耳元に口を寄せた。どろどろに煮詰めた砂糖のような、ひどく甘ったるい声。
 その甘い声に、ルーラの思考はどろり、と落ちていった。


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