Tin ice in the sun

夕暮れに夜明けの歌を

本の表紙画像

『同士少女よ、敵を撃て』の作者のお姉さんがロシア文学研究者かつ翻訳者ということをこの作品で初めて知りました。ブンガクキョーダイを積んでる。 自分の中では久々に日本人の書いた本を読んだのでは、と思う。 ロシアでの生活の話は異人としてのエピソードが詰まっていて読んでいて生活感がよく分かるのと同時にそれを飛び越えていった作者の精神がすごいなーと思って読んでいた。ロシアに行ったことあるんだけど、確かに閉鎖的な感じは強めだった……。 ウクライナとの戦争の話も触れており、作者が実際に出会った人々を思い返してやるせない気持ちになるのも伝わってくるし。繋がるために言葉を知る、という考え方もいいなと思った。 気楽なエッセイとしての側面と 苦い思い出を昇華するための創作のような側面があり、とても面白い本だった。


  • 20th.Sep
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