Tin ice in the sun

蛇の言葉を話した男

本の表紙画像

TLでずっと「エストニアのジブリ」と言われていたので読みたかった本。 ちなみに途中までずっと「タラ・ダンカンとか、そういう児童書ファンタジー……。いや、手塚治虫好きそう……」でした。 読み終わってみると「確かにジブリ感が……あるっっ……!」になりました。どっちかっていうと漫画ナウシカの時のような勢いと人間性のお話。終焉を見届けなければならない人間をファンタジーな(そしてあったかもしれない)世界とともに描いているの そりゃあヒットしますわという感じ。どうしようもない人間の孤独と、それを見つめる自然とのコーラス。 読んでる最中ずっと「何起きてるんだこれ」と思ったが最後までその感情と隣り合わせでした。でも神話だ。今はもう居ない人間のおとぎ話であり語り継がれていく神話だ。 死生観がわりと川端康成に似ていると思うのだけど世界観がほんとに違いすぎるので難しい。上橋菜穂子系の世界観に川端康成の死生観が合わさっている感じ。おすすめ。


  • 25th.Dec
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