Tin ice in the sun

NTLiveと夢小説

ツイッターで感想をつぶやく際にはハッシュタグ「#NTLiveアドベント」でよろしくお願いします!


NTLiveアドベントカレンダー 12日目を担当します。鵞鳥です。
アドベントカレンダー企画のリンクはこちら
https://adventar.org/calendars/8757

バトンを渡してくれたのはみなみさん。担当の記事はこちらから読めます。
https://mv-mnm.hatenablog.com/entry/2023/12/11/012902

Twitterでは別の名前なのですが、このサイトの管理人の名前は鵞鳥なのでこっちの名前。(ディアオ・イーナンが好きだから…… 詳しくは↓の記事)
https://nanos.jp/ya10co/blog/1/24/


初めましての方がほとんどだと思いますので先にしゃべる人についてお話します。
1年を通してメインで見ているのは映画と翻訳小説。舞台は主に配信です。夢小説が好き。個人サイトがすき。おわり。

ナショナルシアターライブとの出会い

わたしはナショナルシアターライブを軽々と見に行けるほどの場所に住んでいません。(そもそも最寄り映画館に行くまでに1時間程度かかるとかそんな感じ)
だったので、映画館でナショナルシアターライブを見られたのは都会に住んでいたほんのわずかな期間の数本です。今はもうNTLive at HOMEがあるのでお家でも見ることができていますが やっぱり劇場でみる経験はひとつ違うなあと思います。
(もちろん、興味があっても家から離れられない人もいるでしょうしこのご時世において金銭的に余裕を持つこともとても難しいのですが。)

自分の記憶が不安なのですが、リーマントリロジーが初めてのNTLiveになります。確かこれも映画ツイッタラーの方のツイートを見て「ふむふむ」と気になったからでした。(多くの方が言及していた思い出があります。)
サム・メンデス演出というのも気になったところでした。実際に見に行って、これだけミニマルな舞台装置で役者は三人でこんな劇が作れるのか……! と感動した思い出があります。

というのも、自分は舞台というとそれまで見たのが歌舞伎の方が多かったのです。自分が見知ったもの全然違う世界のお話だなあというのが最初の印象です。映画とはやっぱり英語のセリフの感じが違うなあと思いながら、でも聞き続けているとだんだんと慣れてきて楽しく聞けるようになりました。

リーマントリロジーで味をしめたわたしはNTLiveの公開のお知らせのたびに電車に乗って該当の映画館へと行きました。定期券の外の駅へ、慣れない道を通ってえっちらおっちら通いました。自覚のある方向音痴なので行くときには毎回スマホの地図に頼っていましたが、それでもとても楽しかったです。

そんな中で自分の中でこれはすごい、と衝撃を与えてくれた作品がジェームズ・マカヴォイ主演のシラノ・ド・ベルジュラックです。シラノ・ド・ベルジュラック自体は映画で観たことがありました。上映のお知らせを見てから作品も読みました。そうして映画館へと向かいました。
これは本当に泣きました。えぐえぐと泣いて「あれは夢感情制作演劇かなにかか……??」と思いました。もちろんそんなことはないのですが、あの演出は観客がキャラクターたちと一体化することを見込んでのものだったよなあと今でも思います。
(ここにおける夢感情とは、作者が夢主と決めた存在と世界の交わりを意味します。恋愛とは限りません。シラノ・ド・ベルジュラックの場合はどっちかっていうとちょっとだけ会話をして全く共感できない人間を添えてやりたい…の気持ちの方が強かったけれど)

鼻の誇張した表現のないシラノ、ラップであり詩でもあるセリフたち、固定された椅子に代わる代わる座る演出。女性ラグノーとシラノの最期など今でも鮮明に覚えているのがおもしろい。今でも大切な劇のひとつなのです。

ジェームズ・マカヴォイの演じるシラノの面白さは、マカヴォイという人間のもつパブリックなイメージをそのまんま利用しての「シラノという周りからバカにされたりする人間」を演じさせたことだなあと思います。
いわゆるセクシーな英国俳優のひとりである彼が、坊主頭でほんとにそのまま出てきてラップをする。普通にみればそれはワーキャーもてはやされるアイドル的な演出にもなりそうなところを、シラノの世界ではそれは孤独な男の叫びになっているというのがミソなんだなあと思います。

ロクサーヌのキャラクター造形も現代的解釈での描き方なんだろうなあと思います。自尊心のある描き方ではありましたが、原作を読んだときよりも余計にはたから見たときの残酷さが際立っているという気もしております。それはそれでしんどかった思い出。

NTLiveと夢小説

このアドベントカレンダー企画に参加しよう! と思い立った時、わたしはとある同人誌のことが頭に浮かびました。
というのも、わたしは映画館へ通っていた短い期間の中で、NTLiveめちゃくちゃ面白いのに全然夢小説ないから自給自足するか…… と原稿を書いていた記憶があったのです。(結局買う人いるのか? という問題もあり、予算も考えて作らなかったのですけども探したら原稿データは残っていた。)
いまみても、リーマントリロジーでよく夢小説を書こうと思ったなあと自分でも自分に驚きなのですがそれほど楽しかったんだなと思います。中にはマカヴォイシラノの夢小説もちゃぁんとはいっていました。ラップが全然わからないので戯曲を読みながら奮闘したあとなどもありました。昔の自分ながら元気です。
NTLiveの夢小説はどうやって探せばよいものか。よくわからないながらに今も探しています。できれば日本語で読みたいな……。


おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。夢小説ここにありましたよ、という場合にはこのサイトの方で教えてくださるととても助かります……。

次のバトンのお知らせです。次は、14日公開でAOIciさんの記事になります。リーマントリロジーのお話みたいですね!! やったぁ!!
この記事をかくまでほかの方の記事を読まないようにする、と決めていたので これまで公開された記事を見ながらのんびり待ちたいと思います(家の本棚にある早川版リーマントリロジーも思い出してしまった。よみます……。)

12/14追記
AOIciさんの記事が更新されました!
https://aoiciworks.hatenablog.com/entry/2023/12/13/230204

  • 11th.Dec
  • Note
- ナノ -