題→バレンタイン
惹かれあうの主人公でピア主。
主人公=青年。
今日は2月14日、いわゆるバレンタインという呼ばれる日だ。
街は男女で賑わい、カラフルに彩られていた。
「周りは恋人ばっか。どうにも、男三人でお出かけするにはずいぶんと不釣り合いな雰囲気だな」
恋人で賑わう街中を、クリス、ピアーズ、青年は 気まずそうに歩いていた。
どこもかしくも、男女男女で、店の周りにはバレンタインの文字ばかり。むさい男三人で歩くには少しばかり甘すぎる。
そう、今日は世間一般でいうバレンタインデーなのだ。
「...まあ、確かに虚しくないかと言われれば..」
「だよなあ?なんでんな日に男三人で出歩かなきゃならないんだか」
「どうせそういった女も居ないんだろ。いいじゃねえか、別に」
「...それ、自虐か?」
「......うるせえ..」
「はあ、お前らな..」
「クリスは良いですよね、渡す相手が居るんですから」
「そうそう。元同僚だっけ?あとそれと妹さん。良いよなあ、もう買ってあるんだろう?」
バレンタイン。それは、男から大切な相手へと花束を送るという、良く親しまれたイベント行事だ。
日本では、チョコレートを女が男へ渡すという恋愛行事のようなものになっている。
彼らの暮らす国では、男が女へ花束を、というのが一般的だ。
「からかうな。お前達にも一人くらいはそういう人も居るだろうに」
「一人くらいは、ってひっでえ。いたら今ここに居ねえって」
「そうですよ、馬鹿にしてます?」
「いや、そういうつもりはないが..」
「だったら気休めはやめて下さいよ、なんかムカつくんで」
一般的とはいえ、女っ気のない人物にとっては、なんの意味のない行事でしかない。
ピアーズと青年もソレに含まれる。
「それは、すまなかったな」
「謝るほどのことでもねえけどなあ。はは、んじゃまあ、残り物は残り物で買いっこでもするか?さらに虚しくなるだけだろうけどな」
「は?...なに、言ってんだよ」
「別にいいだろ?どうせ予定なんてねえんだし、男二人でハメを外すってのもたまにはいいじゃねえか。なあ、負け犬どうし仲良くしようぜ?..狙撃手くん」
「な......ば、馬鹿言ってんじゃねえよ!誰がんなこと..!」
「...おいおい。んだよ、そんなに怒ることはねえだろ?....ちょっとした冗談じゃねえか、本気にしてんじゃねえって」
「!.......冗談...あ、ああ、そう..だよな...........なんだよ、人の気も知らねえで..」
「...いや、そこまで分かりやすく気を落とされても困るんだがな」
青年のそんな言葉に、ピアーズは動揺を隠せないといったようすで目をキョロキョロとさせながら怒鳴り散らした。周りの視線が痛い。
しかし、その叫びは嫌という意味のものではなく、どちらかというと照れ隠しのように見えた。どうやら、満更でもないないといったようすだ。
そんなことだとは梅雨しれず、キレたのだと思った青年は、まさかそんな風に言われるとは思ってなかったらしく、一瞬だけ目を丸くしたが、ジョークだよ、と言うと悪戯気にフッと笑った。
ピアーズは、そんな青年にあからさまに不満そうな顔を浮かべる。
「そんなに女が居ないことをきにしてんのかよ。別にんなの居なくたって問題な..」
「...違えよ」
「は?違うって..じゃあ何が不満だったんだよ」
「俺は、アンタにんなことを言われたことに腹をたててんだよ..」
「ああ..なんだ、なるほど。それほど嫌われていたとは知らなかったよ。悪かったな、もう二度と言わねえ」
「だ、だからそうじゃなくてだな..!俺はアンタが..!!」
「...俺が?」
「っ!!......こ、この鈍感野郎!なんでもねえよ!!」
じりじりと近づ離れず、焦らしに焦らし、青年は皮肉交じりに嗤う。
そんな青年に痺れをきらしたピアーズは、捨て台詞を吐くかのように叫ぶと、そのまま先に帰っていってしまった。
青年は、いってしまったピアーズを見ながら呆れた息を漏らす。
彼らのやり取りを見ていたクリスは、微笑ましそうに笑っていた。
「はあ?...だからなに怒ってんだよ..おい、ちょっと待......ぜんっぜん意味わかんねえし」
「...お前も、案外鈍いところもあるんだな」
「は?お前までなにを言い出すんだか..」
「似たもの同士だなって、意味だ」
「似たもの同士?は、俺はあんなにガキじゃねえぞ。そもそも知らないんじゃなくて..知りたくねえだけ、かもしれねえだろ」
「そうか.....それは、ピアーズも大変そう、だな」
どうやら、恋する彼よりは恋された青年のほうが一枚以上も上手だったようだ。
青年がニヤニヤと笑う姿をみて、クリスはピアーズを思いながら苦笑っていた。
ハッピーバレンタイン
(舌が痺れるくらいの、甘い甘いチョコレートはいかがですか?)
「大変?ああ..そうかもなあ」
「まあ、君はそういう無邪気なところが魅力だからな。そんな可愛いいとこにピアーズも惹かれたんだろうが」
「なあ...それ、なにげに落とそうとしてるのか?」
「ん?..なにをだ?」
「いや...なんでもない」
クリスは主人公には気はありません。ピアーズも、っていうのはジェイクのことでs
バレンタインネタが書きたくて書きたくてテス勉やめて近くの公園で一日クオリティで書いて来ました(え
これはピア主なのか..なにげにジルクリってるけど好きなんです←
ピアーズの性格は完全に捏造だけど、私は男らしい一枚上手なピアーズのほうが好きです(ならなぜry
つかこんなバレンタイン今時ねえよ(´・ω・`)
13/02/13 19:11