バスケ部3
「こいつアメリカでバスケやってたらしいぜ?」
鷲田が後から来た部員に説明し始める。
「や、やっていた訳じゃ……」
否定しようと思ったが、周りがなるほど!と納得している為、否定出来るような空気じゃなかった。
「だからかー!」
「そりゃ、ストリートの本場ならしゃーねーか」
「しょうがなくないだろう。レギュラーなのに」
「監督のポケットマネーが消えちまったもんなー」
「おぐっちのポケットマネーいくら使ったって問題ないっしょ!」
口々に言っては、談笑する。このノリはどこのバスケ部でも、あまり差異はないらしい。
「あ、そだ! 今、丁度休憩だし、監督もいねえしさ! 俺ともう一度ストリートしようぜ!」
そう手を叩いたのは鷲田だった。