26


何も無い平原の地。
この場所に射し込む月明りは弱く、目が慣れるまでは暗くて何も見えない。
だがその中で青い光と淡い暖色系の色が混じった白い光が大きな轟音と共にぶつかり合っては光を発し、離れては静寂と共に闇が訪れていた。

―― 真面に戦ってもなかなか倒せねェのはいつぶりだったかねい……?

片手を地面に突いてしゃがみ込んだ状態でマルコが溜息を吐くと同時にその場を強く蹴って飛び退く。するとそこに白い炎のような光を纏った王牙鬼が鋭い蹴りを勢い良く振り下ろして地面にめり込み、大地は激突音と共に大きな亀裂が入った。

「チッ……!」

王牙鬼は舌打ちをし、寸前で攻撃を躱したマルコに鋭い眼差しを向けると苦々しい表情を浮かべた。
妖怪の姿へと変貌した王牙鬼は、銀髪や赤い瞳や白い肌等は人間の時と然程変わりは無い。しかし、牙と爪が鋭く伸び、額に一筋の切れ目が現れるとゆっくりと開けられたそこには金色の瞳があった。背中の肩甲骨は隆起して蝙蝠のような黒い翼が現れ、尾てい骨からは尾が生えている。足もまた獣のような形に変貌し、その足から繰り出される足技はマルコの足技と変わらない威力を発揮している。

平原に降り立った先刻から戦いは激化。
お互いの足技がかち合えば霊気と妖気が衝撃を伴いお互いの身体を勢い良く弾く。
その度に身体を反転させて地面に着地すれば再び強く蹴って相手に攻撃を繰り出す――その繰り返しだ。

―― 埒があかねェよい。

お互いに決め手を欠き、双方共にイライラは募るばかりだった。

「……まさか貴様のような人間が存在するとな……」
「想像していた以上に強いんでおれも驚かれされてるよい」

片眉を上げ、少し意地の悪さが見え隠れするような口調でマルコは言った。すると王牙鬼は忌々しいと言わんばかりの表情を浮かべた。

「あの女が言っていた話は本当によく当たる。……気に食わん」

王牙鬼の脳裏に例の”穢れた女”の姿が浮かび上がると腹立ち紛れに地面を力強く踏み込んだ。メキメキと大地は悲鳴を上げてヒビが入っていく。一方マルコは眉間に皺を寄せ、露骨に嫌悪感を示す表情へと変えた。それに王牙鬼は眉をピクリと動かして顰めた。

「何だ?」
「……お前ェの言う女ってェのは、ひょっとしてカーナってェ名前の妖怪じゃねェかい?」
「知っているのか?」
「まァ…、そいつとは色々とあってねい」
「そうか。露骨に嫌な顔を浮かべているところをみると決して仲間と言ったわけでも無い……か」
「そいつとは良い思い出が一つも無いんでねい……」

頬をヒクリと引き攣らせながら作り笑いを浮かべるマルコだが、無理をして笑っているように見て取れる。カーナの名を口にした時、諸々あった事(特にシャナクとの一件)を思い出し、途端に気分が萎えて喉に何かが突っ掛かる苦しさが込み上げ、マルコは思わず溜飲して喉仏を上下に動かした。
そんなマルコに王牙鬼はクツリと笑みを浮かべた。

「穢れた女に言い寄られたか? 貴様は思いのほか……いや、」

王牙鬼は何かを言い掛けたが言葉を濁した。だがマルコにはその先の言葉が何であるのか容易に想像できてしまったのか、途端に眉間に皺を寄せて額に手を当てながら溜息を吐いた。多少なりとも言葉を濁した辺り、きっと王牙鬼は真面な方なのだろうと正直安堵した。
王牙鬼は腕を組み、片手を口元に当てながら視線を地面に落として彷徨わせて何かを考え込む。だが視線をマルコに向けた時、何か納得したように「ふむ…」と軽く頷く仕草を見せた。そして――。

「……試すか」
「……は?」

王牙鬼はぽつりと言葉を零した。それを聞いたマルコは気の抜けた声を漏らして間の抜けた表情を浮かべたが、遅れてゾクリと背筋が凍る感覚に襲われて顔が引き攣った。

―― おい、待てよい。……まさか……!

マルコが何かを言おうと口を開けた瞬間、王牙鬼は途端に妖気を高めて白炎を周囲に発しながら荒ぶる風を巻き起こした。マルコは視界を確保する為に風から顔を隠すようにして腕を前に翳したが、一瞬の隙を突く様に王牙鬼はそこから姿を消してマルコの背後へと瞬時に移動した。

「ッーー!?」
「不死鳥マルコ、貴様を屍鬼になどくれてやらん! オレの糧となれ!!」
「なっ!?」

王牙鬼の発する白炎がまるで蛇のようにうねり、マルコの身体へと巻き付いて纏わり付く。そして王牙鬼はニヤリと挑発めいた笑みを浮かべ、手で爆発を模した仕草を見せながら「BAN!」と言った。それを見たマルコは白炎に見えるそれが何であるのかを理解した。

―― くそ!

身体に巻き付く白炎を振り払おうと自らも霊気を高めようとしたマルコだが、王牙鬼は右手をぐっと拳を作って叫んだ。

「爆炎!」

ボボッーードォォォォン!!

マルコの身体に纏わり付いた白炎が爆ぜる音を発すると大きく爆発した。衝撃波による凄まじい爆風が発生し砂埃が舞う。そして爆風で巻き上げられた砂や小さな石がパラパラと地面に落ちていく。そんな砂埃の中にユラリと移る人影に王牙鬼は目を細めた。

―― これでもまだ生きているとはな。つくづく化物染みた人間だ。

ポタポタポタ…――。

「コホッ…、はァはァ……」

地面に両手を突いて何とか身体を支えるが、爆撃の衝撃は凄まじかったのか、マルコの全身は手酷く損傷しており口から血を吐いた。青い炎が酷く負った部分から修復に掛かるが、相当のダメージを受けているのか、呼吸を乱しながら苦悶の表情を浮かべるマルコが王牙鬼を睨み付ける。
王牙鬼はクツリと笑みを浮かべるとトンッと軽く地面を蹴り、マルコの目前に迫ると同時に白炎を纏った足でマルコの左側頭部に真掛けて蹴りを放った。

「くっ!」

マルコは咄嗟に両腕でそれを受け止めるが勢いは殺せず、そのまま弾かれるように吹き飛ばされた。手負いの身体を地面に激しく打ち付けて仰向けに倒れる。

「はっ……効いたよい……」

少し自嘲気味に笑うマルコの視界に王牙鬼が上空を舞う姿を映した。そして直ぐ側に降り立った王牙鬼は尻尾をマルコの首に巻き付けながら馬乗りになり、マルコの身体を地面に押し付ける。

「これが再生の炎か。思いのほか傷の治りは速いようだが、内臓のダメージが酷く、そう簡単には治せんだろう?」
「くっ……」
「爆炎は、外傷的な攻撃に見えるが、その実は『内部破壊を目的とした』爆弾みたいなものだ。筋肉組織、神経、細部の血管に至るまで破壊する。相当のダメージを負った身体だ。再生の炎で傷の修復を試みようとも直ぐに追い打ちを掛けられてはどうにもなるまい?」

王牙鬼は右手を掲げると白炎を纏わせ、マルコの腹部に突き刺す様に手刀を放った。

「かはっ!!」

王牙鬼の手刀はマルコの腹部を貫通した。同時にマルコは口から血を吐いて激痛に顔を歪ませる。
王牙鬼が楽し気に笑みを浮かべる一方、マルコは苦痛に耐えながら脳裏に嫌な感覚が蘇り、奥歯をグッと噛み締めて覚悟した。
やはり案の定それは繰り返される。
突き刺した手刀を引くと同時に王牙鬼は指を曲げ、マルコの内臓を掴んで掻き出す様にして引き抜いた。
マルコは血と共に強烈な吐気に見舞われ、一瞬だけ視界がブラックアウトして意識を手放し掛けた。
シャナクにやられた時と同じ感覚に見舞われたが今回の方が酷かった。
再生の炎が舞い上がって修復が始まる。しかし身体は言うことを聞かずにピクリとも動かない。
王牙鬼はマルコの内臓を眺めて笑みを浮かべると、それを口元に運んでクチャリと音を鳴らしながら咀嚼して味わった。

「……屍鬼が欲しがるのがわかる……」
「ッ……」
「オレは血肉を好んで食べん。だがお前は別だな」

王牙鬼は血肉をゴクリと飲み込むと手に付着したマルコの血も残さずに舐めてあげて堪能する。
その間、マルコは僅かに力が戻りつつある身体に無理を言わせて王牙鬼に攻撃しようと霊気を内に溜め始めた。だがそれを見越していたのか王牙鬼はクツリと笑うとマルコの顎を掴んで正面を向かせた。

―― クソったれ! 折角溜めたってェのによい!

王牙鬼は貪欲に喰らい付くようにマルコの唇を自らの唇で塞ぐ。顎を掴む指に力を入れて無理矢理に口を開かせ、僅かに開いた隙間を抉じ開けるようにして王牙鬼の舌が侵入した。

チュクッ…――。

腔内に入って来る王牙鬼の舌が問答無用にマルコの舌に絡み付き、否が応にも流れ込んで来る唾液に自ずと溜飲してしまう。耳に届く水音が自棄に大きく聞こえる。飲み込み切れずに口端から零れ落ちる唾液が顎を伝い落ちて行く。

―― 最悪……だよい。

マルコは辟易として顔を歪ませることしかできなかった。

「ふっ…はっ…んン――!」

王牙鬼はしつこく唇を重ねてマルコの生気を吸った。
溜め込んでいた霊気が吸い上げられて力が抜けていく感覚がマルコを襲う。
抵抗する力は無く、何度も粘質的に唇を重ねて来る。少しだけ離れる合間を縫って呼吸をするも直ぐに塞がれ、その度に出したくも無い妙な声が漏れ出るのだから、マルコはほとほと嫌気が差して腹の底から怒りが煮えくり返った。
暫くして漸く離れた王牙鬼は心底から驚いた表情を浮かべてマルコを見降ろした。

「男を襲う趣味は無いが……想像以上に素晴らしい……」
「……真面だと信じたおれがバカだったよい……」

マルコは力無く訴えた。心の底から訴えた。

―― おれを妙な道に引き摺り込むのは止めてくれよい!?

血の吐き過ぎで声が出難い為に睨んで訴える。心の中にいる小さなマルコが盛大に声を張って吐血しながら叫んでいる――が、虚しい努力だ。

「クク……、村を出なければこのような極上な生気に出会うことは無かった。愚かな父と叔父を殺してでも村から出て来た甲斐があったというものだ」
「!」

王牙鬼は嘲笑いながら唇を舌舐めずりをし、肩を震わせて勝ち誇るように笑い始めた。

「てめェ……」

マルコがギリッと食い縛りながら睨み付けると王牙鬼は笑みを湛えながら肩眉を上げた。

「ほう? まだ抵抗をする気力があるのか?」

王牙鬼はそう言うとマルコの首に巻き付けている尻尾に力を入れて締め上げた。

「うくっ……」

首を絞められて苦し気に呻く声を漏らすマルコに、王牙鬼はふと何かを思い出したように「あァ、そうか」と言葉を零した。

「誰かに似ているとは思ったが、お前はチシの親と少し似ているな。毛色は違うが雰囲気がどこか似ている……」

マルコの顎を掴んで無理矢理に動かして顔を見つめる。王牙鬼は目を細めるとケタケタと更に声を上げて笑い出した。

「クク、あの時の叔父の表情はなかなかに良いものだったんでなァ、是非とも叔父似たお前にも同じ表情をさせたくなった。そうだな、お前の目の前でマヒロを犯せばあの時の叔父と似たような表情を浮かべるかもしれんなァ?」
「なっ!?」
「知っているか? 生気が甘い女から余すこと無く力を得るには性交が最も良いということをな」
「!」
「屍鬼はそれをよく知っているのだろう。醜い死の縛霊が女を貪る姿など想像はしたくないが、あのカーナという女は何度も犯された口だ。人間があそこまで変異するなど通常ではあり得ん。相当、気に入られた女である証拠だ」

王牙鬼の言葉を聞いたマルコはカーナに嫌悪感を抱きつつも何故か同情に似た感情が胸の内に広がるのを感じて目を丸くした。

―― ッ……。

「あの女がお前を欲しがる理由は生気を吸ってみて何となくわかった。再生の力は『浄化』に等しい力を持っているようだ」
「な、何?」
「お前は、実に貴重な存在だ。まさかチシとよく似た人間がいるとは想像もしていなかったよ」
「――チシ……! くっ、そりゃあどういうことだよい!」
「!」

マルコがチシの名が口にしたことに王牙鬼は少し驚いた。だがマルコにはそんな王牙鬼の様子等はどうでも良く、王牙鬼をギロリと睨み付けた。

ゾクッ!

王牙鬼は突如として悪寒に襲われ、咄嗟にマルコから飛び退いて距離を取った。

―― なっ、何だ!?

冷や汗が額からツゥ……と、流れ落ちるのを感じ、俄かに足が震えていた。

―― ど、どういうことだ? あんな瀕死な男に睨まれただけで一体………。

呼吸が自然と乱れて荒くなる。
王牙鬼は眉間に皺を寄せて警戒しつつゆっくりと立ち上がるマルコを観察する。

―― 見ろ、何とでも無いではないか。ただの勘違いだ。

王牙鬼は自分にそう言い聞かせるように心内で自分を叱咤し、強張らせて引き攣った口角を上げて笑みを浮かべる。

「苦しそうだな。腹部の傷は粗方治ったようだが、身体の内部は相当に破壊されているのだろう、未だ再生が追いついていないように見えるな」

まるで挑発するような物言いだ。だがマルコは一切反応せず、少しふらりとする身体を支えるように膝に手を突いて顔を俯かせている。

「……チシとサコは、お前ェを相当恨んでいたよい……」
「……何?」
「おれは覚悟したつもりだった。だが、まだどこかでお前ェに同情しているところがあったよい」
「同情だと?」

マルコの言葉に王牙鬼は眉をピクリと動かして笑みを消した。そして徐々に不愉快な表情へと変えて行く。漸く顔を上げたマルコは王牙鬼の目を見据えて言葉を続けた。

「王牙鬼、お前ェの母親である紫乃羽鬼(シノバキ)は、確かにお前ェの為に薬を買いにウィルシャナを訪れていた。けどよい、紫乃羽鬼は村の掟を破り、密かに人を喰らっていた妖怪だったってェことを当時のお前ェは知っていたかい?」
「なっ、何だと……?」
「お前ェの父親は何度も紫乃羽鬼を説得して止めるように言ったが、一度口にした味を忘れられなかったんだろうなァ。街に出ては人を襲って喰らい続けた。占星術師は確かに見える奴だったかもしれねェが、実際に占った結果は『凶』の文字で、人の姿で人を貪る紫乃羽鬼の姿を占星術師は占いの中で見ちまったんだよい」
「何故……、何故貴様にそれがわかる!?」
「見たからだよい」
「見ただと!? 何の冗談を――」
「冗談なんかじゃねェ。紫乃羽鬼を捕らえた場所と処刑した場所に行って思念を追った。そして過去に起きた全てを知ったんだよい」

王牙鬼は目を見開いて愕然とした。王牙鬼もまたチシやサコのように元々は純粋な妖怪だったのだろう。だが母親が人間に殺されたことを知り、父親は母親の仇を取ることもせず、恨みさえもしなかったことに怒りを覚えたのだ。

何故誰も母親の仇を取ろうとしない?
何故誰も怒らずに恨みさえもしない?
何故――?

その答えは誰も教えてくれなかった。

結果、真実を知らない王牙鬼は自ら立つことを決めた。
父親が引き留めようとしても聞く耳を持たず、母を見捨てたも同然だと逆恨みをして自らの手で父を殺害した。そして父親の弟でもある叔父を、チシとサコの父親を、彼らの目前で殺害した。
若い妖怪や人を殺すことに手慣れた妖怪達を手なずけて中心となった王牙鬼は、何も知らない人間達の世界を荒らし回って力を蓄えていった。そしてこの島における妖怪の迫害を理由に、ウィルシャナの頂点に君臨するゾイルの首を狙い、復讐を果たそうとしたのだ。

あまりにも哀れだ――マルコはそう思った。

王牙鬼は決して屍鬼のような悪そのものでは無い。どちらかと言えば事の真相をロダの者達に知らせることを怠った人間や、正直に話してやれなかった身内の落ち度が原因と言える。

「お前ェの祖父にあたる村長やチシやサコを見てりゃあ本来のお前ェはあいつらと変わらねェ穏和な奴だったんだろうなァ。真実を知らされなかったばかりに逆恨みをして村の掟を破っちまった。人の味を知ってしまったお前ェはもう元には戻れねェ。母親の紫乃羽鬼と同じ道を辿るお前ェを、村長は泣きながら殺してくれとおれに依頼したんだよい」
「なっ…んだと…?」
「チシとサコはお前ェの苦しみを知らねェ。だが、実の親を目の前で殺されたあいつらの傷の方が遥かに深い。王牙鬼、お前ェは親を失う悲しさと苦しみを知っていながら二人にそれを味合わせた罪は重い」
「!」
「おれはお前ェに同情こそすれ恨みは無ェが、二人に泣き付かれ、村長に涙ながらに依頼された身だ。ウィルシャナのゾイルとレイラを守ることから離れて、こっからはロダの、チシとサコの悲しみと、村長の願いを持ってしておれはお前ェを本気で殺しに掛かる。だから――」

未だに痛む身体に鞭を打って上体を起こしたマルコは王牙鬼を真っ直ぐ見据えた。
王牙鬼はまだ少し愕然としていたが我を取り戻してマルコを睨み付ける。しかし、やはり先程の攻撃が効いているのだろう、少しふらついているように見える。

「その身体でオレを殺すだと?」

王牙鬼が余裕の笑みを浮かべてそう言った――が。

「覚悟しろよい王牙鬼」
「――!?」

マルコが静かにそう言葉を発すると同時に辺りの空気が一変し、王牙鬼は驚愕して思わず一歩二歩と後退りをした。

―― お、オレが気圧されているだと!?

霊気の解放と共に覇王色の覇気を伴った再生の炎が勢いを増してマルコの全身を覆った。そして瞬く間に深い傷は再生され、ふらついた足取りは無くなり、苦痛に歪む顔をも消え失せて悠然とその場に立つマルコの姿があった。

ここからは、幼いチシとサコ、そして心を鬼にして泣きながら孫を殺してくれと依頼したロダの村長の為の戦いだ。
もう同情はしない。加減も一切無い。本気の戦いだ。

―― おれはお前を殺す。覚悟しろい。それがお前の為なんだよい、王牙鬼。

マルコは心の奥底で王牙鬼に向けて「許せよい」とだけ最後に零すと本来持つ力を解放し始めた。

王牙鬼戦

〆栞
PREV  |  NEXT



BACK