第十四幕


想像に反して細身の優男にまったく大層な名を付けられたものだと舐めて掛かった男は、その大きな身体に見合った己の獲物を天高く掲げて振り下ろした。
男の攻撃を真面に受ければ一溜りも無く容易にミンチと化してしまうだろう。但し、それが男よりも弱い相手ならばの話だ。

ズガァァンッ!!

轟音と共に地面を砕く。

「ハッハァー! 潰れちまったなァ!」
「真面に当たっていればそうであろうな」
「ッ――!?」

背後から聞こえた声に驚いて振り向けば、ヒュンッと風を切る音と共に顔面に強い衝撃を受けた。地面に全身を叩き付けて天を仰いだ男は愕然とした。
細身の男よりも遥かに大きい男を意図も容易く弾き飛ばす剣撃とは――。

「うぐぐっ……!」
「先を急ぐ故、御免」

ギリッと歯を食い縛りながら身体を起こして睨み付けるも細身の男は意にも介さず軽く頭を下げて先へと走って行った。
鼻っ柱を折られたのかボタボタと零れ落ちる鼻血を左手で押さえながら地面に転がる自分の武器に手を伸ばした。

「おのれェ天剣! このまますんなりと”愛しの”ジェナの元に行けると思うなァ!」

男は立ち上がると鬼の形相で後を追った。
賞金稼ぎ仲間であるドラホスラフの妹であるジェナに密かに恋していた男はジェナの用心棒だ。――と言っても、これは男が勝手に用心棒を名乗っているだけなのだが、影に隠れて彼女をずっと見守る(傍目ではストーカー扱いされていた)ことを『己の天命である』としている。
ジェナが恋して止まない不死鳥マルコを家に連れ込んだのを見届けた男は、持っていたハンカチを噛み締めながら悔しい気持ちをなんとかやり過ごして踵を返した。
これがジェナの望みならば、それを邪魔しようとする輩はおれが排除しようではないか――と、己の世界に浸って(勝手に)そう決意して、周辺を見回っているところに出くわしたのが天剣の人斬りであるタチバナ・ジンことカノエだった。

「待ちやがれェ!!」

鬼気迫る勢いで必死に追い掛けて来る男に気付いたカノエは反転して身構えた。

「ジェナの邪魔はさせねェぞ天剣!」
「やはりこの先にいるのだな!?」
「愛しのジェナの邪魔をする奴ァおれ様が許さねェェ!!」
「へ!? ――ッ!」

男は叫ぶと共に武器を振り下ろした。反撃しようとしたカノエであったが、男の科白が耳に入るや否や思い止まり、ギリギリで身を翻して攻撃を躱した後、地面を蹴って距離を取った。

「ま、待たれよ! い、今、何と!?」
「問答無用!」

男は武器を薙ぎ払う様に大きく振った。

「わっ!」

咄嗟に身を屈めてそれを躱すと空気が振動してブオンッと唸った。

「おのれ! ちょこまかと!」
「お、お主! ジェナ殿を好いておるのか!?」
「お前ェには関係無ェ!」

荒々しく尚も攻撃を繰り出す男に対して攻撃を躱しながらカノエは葛藤した。この男を倒すことは容易い。しかし、事情を知ってしまっては反撃することは心苦しい。だがジェナは――

「ジェナ殿は別に好いた男がいる! それはご存知か!?」
「当り前だ!」
「な、ならば、」
「例え今、不死鳥と組んず解れつヤッてたとしてもおれは構わねェんだよ!」
「――んなっ!?」

男の言葉にカノエは顔を赤くしながら目を見張った。愛しい想いを寄せる女が別の男と床を共にして睦言をしているかもしれないというのに、どうして平気でいられるのか――。

「邪魔はさせねェぞ」

ギロリと睨み付ける男の真意が全くわからない。

「な、なな、何故!?」

理解に苦しんでたじろぐカノエに男は叫んだ。

「ジェナが幸せであることがおれの幸せだからだァァ!」
「!?」

ガキィィン!!

男の勢いに押されたカノエは攻撃を躱す余裕を失い刀で受け止めることしかできなかった。
ギチギチギチと鍔迫り合いをして押し合うも直ぐにお互い弾くようにして後退して間合いを取る。

「……」

男の気持ちは分からなくも無かった。カノエ自身もずっとそういう思いを持って生きて来た口だったからだ。
しかし、もし仮に男が言うように今この時にマルコとジェナが――と、頭の中で過ったカノエは、心中が慌しく騒めき、どうあっても穏やかではいられなかった。

何故?
それは、きっと――。

今の今まで男として、ジンとして生きていたなら、男の言い分に理解を示して刀を納めることができたかもしれない。

でも、今は――。

カノエは顔を俯かせると剣の柄をギュッと握った。
顔を俯かせたまま動かなくなったカノエに男は鼻息荒く武器を構えてジリジリと間合いを詰めて行く。

「恋は! いつでも! ハリケーンなんだよ!!」

声高らかに叫びながら男は渾身の一撃を放った。





ジェナがマルコの胸にダガーを突き刺そうと振り下ろした時、ガラスを突き破る大きな音が部屋に響くと同時にドゴンッと何かが壁に叩き付けられる音にジェナは驚いて手を止めた。
振り向くとズシャッとその場に崩れ落ちる男の姿にジェナは目を見開いた。自分を守らせる為にわざと色仕掛けで落とした凄腕の賞金稼ぎの男が倒れている。
惚れさせた結果ストーカーの様に付き纏うようになったのは想定外だったが、恋路に臆病だった彼は表立って何かを仕掛けてくる勇気は持ち合わせていなかった為、都合の良い用心棒として放っておいたのだが――。

「なっ……、嘘でしょ? 賞金稼ぎの中でも凄腕のグスタンをこんな……」
「お楽しみのところ申し訳無いが失礼する」
「!」

大きな穴を開けた壁から入って来た人物にジェナは瞠目した。

「まさか……、どうしてここに……、賞金稼ぎの連中は何をしているの!?」
「全て倒した。残るはあなただけだ……ジェナ」
「!」

冷たく鋭い殺気を伴う瞳でジェナを見据えるカノエは、刀の切っ先を彼女に向けた。

な、何なの? ま、まるで別人……。
海賊らしからぬ温厚な人柄でありながらも天剣の人斬りと呼ばれる所以を、ジェナはこの時になって初めて知った。

本当に、本当に彼が、天剣の人斬り……、タチバナ・ジン……?
冷たく鋭い殺気に中てられてか背筋に走る悪寒に自ずと身体が震え始めた。カノエがジェナの元へ一歩足を進めるとビクンッと身体が勝手に跳ねた。

「ま、待ちやがれ……」
「!」

渾身の一撃を躱されて目にも止まらぬ速さで反撃を食らい吹き飛ばされ倒れたグスタンが、両手を地面に突いてヨロヨロと立ち上がった。
ジェナに刀の切っ先を向けたまま振り向きすらもしないカノエに向けてグスタンは最後の力を振り絞って攻撃を仕掛けた。

「死ねェェェ!!」

カノエは刃を逆さに変えると背後から襲い来るグスタンの顎下に向けて容赦無く上へと打ち上げて吹き飛ばした。

「ガハッ!」

グスタンの大きな身体は宙を舞うように跳ね上げられ、今度こそ敢え無く気を失いドサリと倒れた。
とても優雅で無駄の無い繊細な動きから放たれる圧倒的な攻撃力にジェナは思わず息を呑んだ。こんなにも洗練された動きを一介の海賊ができるものなのか――と。

私一人でどうにかできる相手じゃない……。
ジェナはダガーの柄をギュッと握り締めた。そして動こうとした時、反対の手がグンッと引っ張られる感覚にハッとして見下ろした。

「逃がすわけねェだろい」
「マルコッ……!」

例え海楼石で能力を封じられ力が落ちたとしても、掴んだ手を振り払われる程まで弱ってなどいない。逃げようとする動きを見せたジェナの腕を渾身の力で決して離さなかった。
グスタンを倒したカノエがマルコの声で振り向いた。

「……」

天剣の人斬りらしく殺気を放つカノエは、途端に動きをピタリと止めた。
我を忘れる程に熱くなっていたのだろう。少しずつ頭が冷えて平静さを取り戻すと、目の前にある光景がとんでもないことになっていることに気付き、ゆっくりと目を大きく見開いていった。

は、裸とは――!?

ジェナはショーツ一枚だけを残して上半身が真っ裸。そんな彼女が跨っているマルコを見れば、上半身は裸でサッシュが外され――と、ここまで認識した瞬間にカノエは顔を真っ赤にしてボンッと音を発し、睨み合っていたマルコとジェナはそれに気付いて視線をカノエに向けた。

カノエ!?

マルコはギョッとした。カノエは目を真っ白にして口をぱかんと開けたまま脳天から蒸気をプシューと発しながら停止している。ジェナの腕を掴むマルコの手が一瞬だけ緩んだ。
何故かまた別人の様相を見せるカノエを気にしながらもジェナはその隙を突いて腕を振り解きマルコから飛び退いた。

「くっ、おい、カノエ! しっかりしろよい!」

まんまと逃げられたマルコは何とか身体を起こしてカノエに呼び掛けた。

「あ、え…――!!」

ハッと我を取り戻したカノエがジェナに視線を戻した時、カノエの視界が真っ白な布地に覆われた。咄嗟に刀で打ち払うとバスタオルで身を包んだジェナがダガーを片手に身構えていた。
ジェナが上裸を隠してくれたことにカノエが安堵の溜息を吐いたのは言うまでも無いだろう。マルコの側に歩み寄り刀を振るいマルコの腕に嵌められていた海楼石の錠を破壊した。
漸く身体を自由に動かせるようになったマルコは、床に散りばめられたシャツとサッシュを掴んで身に付けた――が、顔の表情は至って気まずげで……。

「悪ィ、助かったよい」
「いえ……」

カノエは冷静に振舞ってはいるが、マルコを真面に見ようともしなかった。何にもないように見せているが、相当動揺しているのだとマルコは察する。
上裸の男女が向き合った体勢でいれば何を想像するかは容易にわかる。

最悪だ……くそっ!

胸の内で悪態を吐き、ジェナとカノエが対峙する様を目にしながら額に手を当てて溜息が漏れた。
何故かもの凄く気まずい。どうしてか、とんでもない修羅場に立たされた気分だ。生きた心地がまるでしない不思議。自分はジェナに殺されかけたというのに、何で罪悪感を感じなければならないのか、些か納得がいかない。
マルコは表情を険しくして額に若干青筋を張った。そんなマルコの様子に気付いていないカノエとジェナは睨み合ったまま舌戦を始める。

「邪魔しないでくれるかしら?」
「この人は私の大事な人だ。簡単にお前の好きなようにはさせぬ」
「! カノエ……?」

カノエの言葉と声音に違和感を感じたマルコは目を丸くした。女を相手にこの程までに本気で殺意を抱くカノエを見るのは初めてだ。
そう言えば――と、思い起こせば先程のことだ。グスタンという名の賞金稼ぎを倒した時は峰打ちで戦う冷静さを持っていたようではあったが、ジェナに向けて刀の切っ先を向けた時の様子は人斬りに近い鋭さがあった。

「人の恋路に横槍を入れるなんて最低よ」

ジェナは身構えながら背中にある棚へと手を伸ばした。別の武器か何かがあるのだろう。カノエは警戒しながらジェナに向かって動こうとした。

ガシッ!

「え? うわ!」

腕を掴まれると同時に後ろへと引っ張られる感覚に襲われたカノエは目を丸くして振り向いた。

「な、何を!」

咄嗟のことで驚き抗議しようとしたが、顎をクイッと引き上げられた。

「マル――んン!」
「なっ!?」

カノエは目を丸くして固まった。唇に重ねられる温かい感触に何が起きているのかわからなかった。小さなリップ音と共にゆっくりと離れる瞬間、マルコの青い瞳を間近に見たカノエは徐々に顔を真っ赤に染めて口をパクパクと開閉を繰り返した。

いいい今のは!? せせせせ接吻!?

片やそんなキスシーンを見せつけられたジェナは、ワナワナと身体を震わせて唇をギュッと噛んだ。悔しそうな表情を浮かべて睨み付けるジェナを視界の端に捉えながらマルコは呆然とするカノエの後頭部に手を回した。

「ちょっと待――んン!」

カノエの抗議は聞かないとばかりにマルコは言葉諸共奪うように無遠慮に唇を奪った。更なる接吻に驚き過ぎて混乱するカノエは、とにかく離れようとマルコの胸元を押そうとした。しかし――

「!?」

しししし舌ァァァッ!?
咥内に侵入するマルコの舌が自分の舌を絡め取るように触れて重なる感覚と、チュクッ……と淫猥な音を耳にしたカノエは愈々混乱した。

「んンッ…んー!」

羞恥と息苦しさにカノエはマルコの胸を叩いて突っ張ろうと腕に力を入れた。チュクリと音を立てて漸く解放されると、カノエは大きく息を吸った。しかし、途端にビクリと身体を硬直させて、思わず「あッ…」と声を漏らした。
マルコがカノエの首筋に顔を埋めて舌を這わせた。更にカノエの胸に手を当てて軽く揉んだのだ。サラシを強く締めて胸を潰しているとしても女特有の柔らかい感触を指先に感じる。

「まままマルコさん! あっ、やっ、やめ――!」

抗議の声を上げるカノエではあるが、その声は予想以上に艶のある声で、それではまるで逆効果だとマルコは思った。
しかし、身体をフルフルと震わせる様はまるで狼の前に差し出された子羊のようで、これ以上は流石に可哀想だと、己の欲を自制してカノエをギュッと抱き締めた。

「ちゃんと……女の反応ができるじゃねェか」

背中を軽くトントンと叩いて優しく撫でると、カノエはマルコの胸に顔を埋めながら首を振った。耳まで真っ赤に染めて抗議の声すら出せずにいるカノエに、クツクツと喉を鳴らしてマルコは微笑した。そして、視線をジェナに向けると、何とも悔しそうに顔を歪めるジェナと目が合った。

「おれにとってカノエは特別だ」
「!」
「ッ……」

マルコの言葉にカノエは口をパクパクとしながらゆっくりと顔を上げた。それにマルコは視線を落としてカノエの頬に触れながら言った。
おれは、ジェナじゃなく、お前を抱きたい――と。

「ふぇっ!?」

真剣な顔で告げるマルコに対してカノエは素っ頓狂な声を上げて固まるしかなかった。羞恥心に塗れて酷く動揺するカノエの心の限界が近いことをわかっているのか、マルコはフッと笑みを零して視線をジェナに戻した。

「ジェナ」
「……」
「カノエの命を狙うってェんなら、おれが容赦無くお前を殺す」

カノエは目を大きく見開いた。マルコの声音は本気だと察した。

そんな、そんな言葉はあまりにも……!

命を奪ってでも自分の心に留めておきたいと思う程にマルコを愛しているジェナに対して、それはあまりにも酷だとカノエは思った。
女の情愛は、時に激しい情念に駆られて狂った行動を引き起こさせる。それをカノエはよく知っていた。
そういった女は遊女達の中にもいたし、何よりも思い出したくはないが義母でさえも――。

「ッ……」

カノエはギュッとマルコの衣服を握って軽く引っ張った。

「マルコ殿、それは、」
「わかったわ」
「――!」

抗議しようとしたカノエの声を打ち消す様にジェナが言った。カノエが顔を向けるとジェナは無表情で続けた。

「白ひげ海賊団を相手に真面にやりあえるとは思ってないもの」

ジェナは持っていたダガーを放り捨てた。

「ジェナ殿……」

眉尻を下げて憐憫の情に染めた表情を浮かべるカノエにジェナは僅かに口元を孤に描いた。

あら、同情してくれるのね。
だったら――死んでよね!

ガウンッ!!

「!」

発砲音が鳴ると同時に襟首をグッと引っ張られる形で身体を倒されたカノエは、マルコの右肩に銃弾が突き抜けるのを目の当たりにして息を呑んだ。

「どこも痛くねェか?」
「え、えェ、それは大丈夫……です」

一体何が起きたのか――。
カノエは呆然としながらも震える手を何とか動かしてマルコの負傷した右肩に触れようとした。その時だった。

「カハッ……」

か細い声が耳に届き、ドサッと倒れる音が聞こえた。それに視線を向けるとカノエは徐々に目を大きく見開いた。

「ジェナ…殿……?」

夥しい血を流して倒れているジェナの姿がそこにあった。彼女の傍に転がっているのは小型の拳銃とグスタンの武器だ。

「お前ェ……」

マルコの声に導かれるようにカノエはグスタンへと顔を向けた。地面に這い蹲ったままグスタンは肩を揺らして笑った。

「これは貸しだ。不死鳥」
「何……?」
「惚れた女を誰かにくれてやる主義じゃねェんでなァ」

状況が把握できていないカノエを他所にグスタンの言葉を受けたマルコは「ふぅ……」と深い溜息を吐いた。

「そういうことかよい」

納得したとばかりに言葉を零したマルコは、握っていたガラスの破片を手放した。

ほんの一瞬の出来事だった。
カノエがジェナに同情を寄せた瞬間、ジェナはカノエに向けて発砲した。案の定だと予測していたマルコはカノエの襟首を掴んで引っ張り倒し、自らの身体を盾にしながら床に落ちたガラスの破片を拾い上げ、右肩に銃弾が貫通する痛みが走ったが、お構い無しに振り向きざまにそれをジェナに向けて投げようとした――が、先にグスタンの武器がジェナを襲った。
避ける間も無く真面に食らったジェナの身体からは夥しい血が飛び散り、敢え無くその場に倒れて痙攣を引き起こしたジェナは、間も無くして微動だにしなくなって死に体となった。

漸く状況を把握したカノエは意気消沈して何も言わなくなった。表情から見て取れるのは悲しみだけだ。
例え最後の最後で騙し討ちで命を狙うような卑怯な女であろうとも、憐憫の情を傾けるのは実にカノエらしいとマルコは思った。

「ここの後始末はおれがやる。不死鳥、お前は今にも泣きそうな”お嬢”を連れてさっさと立ち去りやがれ」
「良いのかよい?」
「恋敵の顔は見たくねェんだ」

グスタンがそう吐き捨てるとマルコはクツリと笑ってコクリと頷いた。

「カノエ、行くよい」
「……」

カノエは小さく頷くとマルコに手を引っ張られる形でジェナの家を後にした。

「ジェナの死はカノエのせいじゃねェ」
「……」
「あいつがやってなかったらおれがやってた」
「ッ……」
「だからカノエ、」

マルコはピタリと足を止めると反転してカノエを胸元へと引き込んだ。

「――もう泣くな」
「ッ、ふっ…うっ…あァ…」

ボロボロと涙を零して嗚咽を漏らすカノエを優しく抱き締めながら、マルコは慰めの言葉を掛け続けた。


〆栞
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