矢部の頭に疑問符が浮かぶ。腕を引っ張られて、床に押し倒される。変態がジッパーから矢部の性器を取り出して、ヒーロースーツ特有のすべすべとした布で出来た手袋でしごいた。
 上手い。変態だから上手いのか、上手いから変態なのか。もはや何が何だかよく分からないが、とにかく気持ちがいい。

「ちょっと待て、なんであんたみたいな変質者とエッチしないといけねぇんだ! 拷問か?」
「散々な言われよう! 全く……ちょっとコスプレしてあげるからちんちんブチこんでみなさい。悪いようにはしないから」

 変態がぱちんと指をならす。するとどういう原理か分からないが、一瞬にして服装が変わった。マイクロビキニだ。しかし、胸元の小さな三角形の布は全然役目を果たしておらず、乳首が半分見えている。下は細い紐が性器に巻きついているだけ。お尻は丸出し。ふざけた格好だ。
 だが、変態は美しい身体の持ち主だった。しっとりと吸いつくような白い肌に食い込む、三角ビキニ。はみ出す乳首はぷりぷりと柔らかそうで、綺麗なピンク色。可愛らしいおへそ。ぷにぷにと柔らかそうなお尻。顔はマスクで覆われているから分からないが、身体はものすごくいやらしかった。
 矢部はおそるおそる乳首に触る。ピン、と弾く。

「あっ……!」

 薄暗い教室、白い身体が媚びるようにしてうねる。感度も良い。声もよく聞けばとても可愛い。矢部の萎えかけた性器が再び勃起する。少し考えなおした。
『性欲は私で発散しなさい』と言っていた。それはつまり、何をしても和姦ということだ。にやりと笑って、うって変わって乱暴に変態を扱う。

「あんたに邪魔されたから生徒会長のこと食べそこねたんだよね……あんたがあいつの代わりになって」
「あん、いいぞっ……寝取られを阻止するためだから、私の事めちゃくちゃに犯して……」

 変態は抱きつきながら耳元にふうと息を吹きかけた。顔が隠れているせいなのか、変に色気がある。矢部の性器がぐんぐんと勃起して、腹にくっつくぐらいそそり立つ。

「しゃぶって」
「うん……んっ、んっ、んぐぅ……は、はふっ、はふっ、ふぁ……ひんぽぉ……」

 ひざまずいて、言われなくても喉の奥までしっかり咥えこむ。ぬるぬるとした温かな粘膜に包まれて、ぐっぽぐっぽと動かされる。変態は慣れているのかかなり上手かった。まるで女性の膣、いやそれ以上に性器の弱い所を攻めてくる。喉奥でしっかり奉仕して、舌を絡めて鈴口をちろちろと舐められる。
 しかも、一生懸命性器を口でしごきながら、自分の乳首をいじっている始末。ぷにぷにとして柔らかいサクランボのような可愛い乳首。顔は分からないが、とにかくすべてがいやらしい。矢部は唾を飲みこんで、変態の頭をつかんで強く局部に押しつける。

「おーっ、出る出る出る。すっげぇ出る!」
「んんんんんっ! ひゃん……ひゃ、はぁ、はぁっ……んぅ、んんんんっ!」

 本当に自慰に使うオナホールのような口内だった。粘膜が性器を包み、精液をねだってくる。たまらずに矢部は変態の口の中に精液を吐き出した。いつになくいっぱい出るそれを、変態は夢中でぺろぺろと舐める。ちゅ、ちゅ、と性器に愛おしそうにキスをして亀頭のくぼみに舌を入れて精液をおねだりする。

「ああああっ、出てるぅ……あっ、精液……おいひぃ。あん、もったいない……全部、ごっくん飲ませてくらしゃいぃ」

 女性でもしないような、浅ましい精液乞いだった。ぺろぺろと矢部の性器を舐めて、しゃぶって、咥えて、すすって、吸う。ぢゅぶぢゅぶ、と汚い水音が放課後の教室に響く。
 ごく、と喉が動いて精液が飲み込まれる。目元を隠した変態は口を大きく開けてピンク色の舌を見せた。八重歯と舌の間で精液と唾液が混じったものが白く糸を引く。

「ぁあ、んぅ、ちゅ……クラスメイト脅して寝取るゲス男せーえき、おいしぃ……うん、改めて言葉にするとクズだな! 射精で悔い改めなさい!」 
「マジ頭おかしいよ。何言ってるか全然わかんねぇ……でも、まだやりてぇから責任とってオナホになれや」

 ぴん、と立った乳首。膨らんだピンク色の乳輪。汗ばむ白い肌。ギンギンに勃起して可愛らしく震える性器。そして使い込まれたぷにぷにのアナル、淫猥なマイクロビキニ。
 先ほど射精したばかりだというのに、矢部は見ているだけでたまらなくなった。だが、男性には多かれ少なかれ射精後のクールダウンタイムがある。連続ではさすがにできない。
 変態は少し考える。そしてごそごそと何かの液体を懐から出して人差し指に塗って……矢部の口に突っ込んだ。



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