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いいですか?授業サボっちゃ駄目ですよ。
あ、でもポッターに何かされたらすぐに僕を呼んで下さいね!

レギュラスにそう念を押され、僕は教科書を片手にダラダラと廊下を歩いていた。

魔法薬学

グリフィンドールとの合同授業。
リリーと顔を合わせるのが気まずい。
かといってこれ以上休むと本当に進級出来なくなりそうなので重い足を引きずり地下室へと向かった。

教室に入るともう生徒がたくさん居た。
いつもは僕が一番乗りするのでなんだか不思議な気分だった。
直ぐに授業が始まった。
リリーの姿は見れなかった。




時計を見ると、もう授業開始の二分前だった。
今日も授業休むのかな、と思っていたら静かにセブルスが教室に入ってきた。
はあ良かった。
何で僕はこんなに安心してるんだろう?
きっと罪悪感からくるものだろう。
隣ではジェームズがひっきりなしにエバンズさんに話しかけてる。
うるさいな…。
シリウスとピーターはどこかへ行ったようだ。
しくったな。僕もここから離れたい。
はっきりいって、居心地が悪い。
もやもやとしていたら先生が来て授業が始まった。

「二人一組になって、魔法薬を造りましょう」

こんなときにばかりペアでの授業なんて。
ジェームズはエバンズさんと組んでいるし、少し離れたところにシリウスとピーターがいて、もう作業に取りかかっていた。
さてどうしよう。
セブルスは?
後ろを見ると案の定、一人だった。

「セ、セブルス?」

恐る恐る話しかける。
何でビクビクしてるんだろう。
これも罪悪感のせい?
普段、普通の友達みたいにとは言えないけれど、それでも人よりは自分はセブルスと話す方だったと思う。
図書館で一緒に課題やったりも、時々してたし。
もちろんジェームズ達が居ないとき限定だったけど。
さて話しかけたはいいが、セブルスは放心状態でさっきの声が聞こえているのか疑問だった。

「…セブルス?」

もう一度話しかけてみる。
放心状態だったとしても、作業の手が狂わないのはすごいと思った。

「セブルス!」

三回目。
やっと反応をしてくれた。
ぴくりと体を震わせ、こちらを向く。

「…ルーピン?」

本気で僕が居たことに気づいていなかったようだ。
きょとんとこちらの様子を伺っている。

「何か、ようか?」
「あ、あの、ペア居ないなら僕と組んでくれないかな?」
「は?お前にはポッター達が居るだろう?」
「それが…一人増えちゃってね。僕が余り者になっちゃったんだ。」
「一人増え………あぁ………。」

エバンズさんのことに気づいたようで、あの二人を見て目つきが険しくなる。
睨んでいる。
でもそこには憎しみじゃなくて、悲しみが込められていた。

「………いいだろう。僕でよければペアになろう。」

少しの沈黙の後、セブルスが小さく言った。



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