3 僕がセブルスを気になりだしたのはいつからだろうか。
気がついたら、いつも目で追っていた。
廊下ですれ違ったとき、ジェームズ達とやりあってるとき、図書館で見かけたとき、合同授業のとき…。
好き、が言えない。
言いたい。
言って、僕のものにしたい。
そんな愛情と独占欲が日増しに増えていった。
「スニベルスのパンツ見たい奴はいるか?」
どうしてあの時、止められなかったんだろう。
本で顔を隠して、見ないふりをして。
ごめん
心で言ったって、絶対に君には聞こえないのに。
ああ、僕はなんて臆病者で、弱い存在なのか。
君に嫌われるのは怖い。
でも、ジェームズ達に嫌われるのはもっと怖かった。
君だって、同じだったのにね。
ううん。
君のほうが、怖かったんだ。
学校の全員から嫌われて、独りぼっち。
いじめを止めてくれる人もいない。
あの時、僕が味方になっていたら、何かが変わったのかな………?
今はもう、全て遅い。
「汚れた血」
ごめん、ごめんね、
ここまで君を追い詰めたのは、僕だ。
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