意地っ張り【宮牧】
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「そういえば、牧野さんて自転車乗れるんですか」

不意に、宮田さんが口を開いた。
私は少し体を震わせ宮田さんを見る。
すると、ぱちりと目が合ってしまったので直ぐに目をそらした。

「乗れますよ、自転車くらい」

ちょっと強めに言い返した。

「へぇ、本当ですか?」
「本当です!」

宮田さんの声が、なんだか馬鹿にしているように聞こえたので、更に強く声を張り上げた。

「牧野さん運動音痴そうだったのに、意外だなあ」
「馬鹿にしないでください。私だって、自転車くらい…」
「じゃあ乗ってみてください」




「…ごめんなさい」






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